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ペシミズム 1

この頃、恐ろしい夢ばかり見る。
人の顔を見ただけでムカムカする。
ひと思いに打ちのめしてやろうか。
周囲の笑い声がとても苦しい。
誰か俺を笑ってやしないか。気が変になりそうだ。
どこまで理性を保てるだろうか。
敵から身を守らなければやられてしまう。
まぁ、こんな荒んだ暮らしをしてりゃ肯定される余地なんてないんだろうな。
いったい俺はなんなのだ。本当の俺はどこにいて今の俺は誰なんだ。

頭のいい奴ほど自殺する。
皮肉にも俺は愚鈍なぶん、まだ生きていられる。
ただだらしなく退廃的に生きている。
身動きもできず、当然 何も変化なんて起きるわけもなく、まるで表現にもなっていない。
踏みつけられたハムスター。踏み潰されたハムスター。
ただ無意味な苦悩をしているだけの百科事典にも載らない珍獣。
すみません、それ僕のことです。
知るもんか。
気がつけばどうしようもないデカダンス。強く生きなきゃいけないとは思う。
だけど、気づかないうちに深みにハマってしまってまた身動きできなくなる。
退廃的な暮らしに原因があるなんてことは重々承知のうえだ。
それにただ愚直に闘い続けるだけでは明日は見えてこない。
できれば信じたいのだ。人は誠実であることを。
だが如何せん俺は人間てヤツが好きになれない。
もちろん自分も含めてなのだが。
偏見もあるだろうが、虚栄心の塊で妙に現実志向である女という生き物も苦手である。
けれど、それ以上に懸念すべきは人間的に未熟な自分がこれから先まともに生きていけるかという問題であり、これが最も自分にとっての脅威である。

誰もが全くの知らん顔。
もっともそれは自分にとって都合が良いことでもあるのだが。
しめしめ誰も近づけぬ バリケード。やれやれ ごくろうさん。
かれこれ2~300時間足をバタバタ。
これにはかの有名な偽善者、キリストさんも流石に呆れ顔。よくわかっとる。
今日も1日身体の痒みにあれこれ悩まされる。
悲しいときほど喜劇に憧れる。これほんと。
ささやかな香りを楽しむ。本能が欲する音楽的療法さ。
明るい日の布団を叩く音や微かに響くチャイム。
どれもこれも時計の針を遠ざけるもの。
「煩わしいもの消し飛べ」との檄。
僕には聴こえない愛のハーモニー。否々。必要のないの誤りだ。聴こえなくてよし!
複雑は嫌いだ。気力を要する。されどコメディは悲壮感。満腹中枢のお説教。欲望を満たすものどれも陰りあり。
うごくすすき。蜜柑畑―――ややもす。
大酒のあとの頭痛、嘔吐。余計なことすな。それよりあの働き蟻を誅してあげて。

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