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仕事のウエイト

皆さんこんにちは。
7月のコラムは、仕事の比重について考えてみようと思います。

以前、「ワーク・ライフ・バランス」について書かせていただいたことがあったのですが、あまり最近ではそのワードを耳にすることがなくなった気がしています。
というのも、ここ数年のパンデミックによる社会の大きな変化によって、各個人がおのずと「ワーク・ライフ・バランス」について、自分事として考えるようになって、あえて訴求するような話ではなくなったのではないかなと私は思っています。
そう考えると良い意味で「ワーク・ライフ・バランス」という言葉を耳にする機会がなくなったんだと思います。
今、皆さんは公私をどのように分けていますか?
例えば「仕事・家庭・自分」の3つで考えたら、どんな割合で分配していますか。

仕事:家庭:自分

例えば、9時出勤で18時までの8時間の勤務時間をしているとしたら、単純計算で1日24時間のうち1/3が仕事で占めていることになるけれど、睡眠時間を踏まえたら、ほぼ1/2は仕事に占領されているといっても良いかもしれません。
起きている時間の残りの8時間を家庭と自分で分配するという内訳だと考えるとどうでしょう。
その割合のバランスは自分の希望に添っているでしょうか。

バランスとは

仕事に対する意識は個々で大きく異なるものです。
それは一人ひとり違うということはもちろん、自分自身だけのことを考えても新入社員の頃の自分と、10年後の自分では様々な人生経験を経て、考え方が変化して仕事に対する考え方も変化していると思います。

環境の要素も大きく左右するので、独身時代、結婚、家族が増えるといった家庭の変化もそうですし、
会社の中でも部署が変わったり、役職がついたり、後輩が増えたり、仕事内容も変化していくこともあるでしょう。
その時々で仕事にウエイトを置く時期もあれば、家庭にウエイトを置きたい時期もあるはずです。
そう考えると、人によって「仕事:家庭:自分」に対するバランスのベストは大きく変わるのはもちろん、自分にとってベストなバランスも、年齢や環境によって変化していくものだと考えられそうです。

働き方の多様性

リモートワークという働き方も当たり前になってきて、副業や兼業も一般的になってきて、働き方の多様化の時代と言われています。
終身雇用という言葉もなんだか遠い昔にあった制度のような風潮になっている今、一人ひとりが「働くこと」に受け身ではいられなくなっていると考えると、多様化は良いこととは単純には言えない、少し厳しいものでもあると言えます。
今就職相談を受けたい人が増加傾向であるというのも納得するものがあります。

仕事も大事にしたいし、家庭も大事にしたい、そして自分の時間も大事にしたいというのは、それを自分でコントロールしなければいけない1つの課題だと言えると思います。
それにもかかわらず、かつての時代背景を知る人によっては、仕事が第一なのが当たり前だと考える人もまだまだ沢山いますから、仕事も家庭も自分のこともなんて欲張りだなんて言う人もいるかもしれません。
そんな色んな価値観をもった人間関係も考慮しなければならず、さらに難しい困難な課題になっているのが現実かもしれません。

正解は自分だけ、でも自分だけじゃない

どんなバランスが自分にとってベストかは自分にしか分からないもの。
誰かに教わるものでもないし、指図されるものでもありません。
自分はこのバランスで今はやっていきたいんだという認識を持つというのは第一歩として大事なこと。
それも「今は」という限定で良いでしょう。
だって未来のことを予測することも、自分が決めた通りにも進めるとは限りません。
ただ自分で認識することをそのまま行動にするのが正解ではありません。
自分だけでバランスを保てるものではないからです。
例えば、今はウエイトを家庭に80%持っていきたいと考えても、仕事量を自分だけ20%までに減らすというのは非現実な話。
これまでやっていた100の仕事のうち20しかやらなかったら、残りの80を誰かが代わりにやらなければならないからです。

会社というのは人の集合体です。
たくさんの従業員がいる会社では分かりにくいけれど、今仕事に80%打ち込める人が、家庭に80%のウエイトを置く人の分を担っていることもあるということです。
年齢も立場もいろんな人がいるから支えあって仕事の量も質も担保されています。
単純に休みをとれる人がいるのは働いている人がいるからという話。
それは会社という中だけではなくて、世の中全体がそうやって成り立っているというのが実際のところで、みんな持ちつ持たれつでバランスがとれています。

自分にとってベストな仕事のウエイトとは

だからといって、あの人は独身だから仕事にウエイトがあっていいはずだとか、自分は子供が多いんだからほかの人と同じ基準で考えてほしくないとか、人と比べるとストレスを感じるばかりでしょう。

そこで大事なのは他人と比べることではなくて、あくまで自分がどういう働き方をしたいと考えているのかという認識。
そして周りの人達ときちんとコミュニケーションをとって、自分のありたいバランスと周りを調整していく努力が必要になってきます。

周りの人達にもそれぞれのありたいバランスがあるので、それを共有してみんなにとっての最適解をみつけるというのは、難しいことかもしれませんがみんなでそこを目指してお互い協力しあう環境そのものがベストな状態なのかもしれません。

自分にとっても周りの人にとっても良いバランスで、お互いに支えあって成立するベストなバランス。
そんな環境を実現出来たらと思います。

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