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悩みと向き合う

毎月1日に更新していますキャリアコラム。
年末年始のお休みを踏まえて、新年1月にむけてのコラムを12月末に更新させていただきます。
皆様の年の瀬が心温まるものでありますように。

新年最初のコラムのテーマは初心にかえって「悩みと向き合う」です。

私が資格を取得したばかりの頃のキャリアコンサルタントの活動領域は、就活生の支援、求職者の方の支援が中心でした。
個人のキャリア相談を受けるのは就活生や、求職者の方、セカンドキャリアの方が多かったように思います。

それがここ最近1~2年の間に徐々に増えてきているのは”組織内キャリア支援”という需要です。
組織内キャリア支援は、企業の中で働く一人ひとりの社員の方と個人のキャリア相談というよりは”キャリア面談”という方が多いように思いますが、そんな個人面談を実施する”セルフキャリアドック”という形で今拡がってきています。
そんな個人のキャリア面談は社員向けの研修と合わせて実施されています。

求職者の方と同じようなキャリア相談ではありますが、その違いは必ずしも「人生の岐路にない」方の支援という点です。
今回の話はそんなところに焦点を充ててみたいと思います。

「別に今悩んでいない」

社員の方の個人相談の場合は会社の指示で”キャリア面談”を受けるので、必ずしも積極的な気持ちで面談に来られるわけではありません。
「何を話せばいいのだろう」「キャリア面談ってなに?」「別に悩みはないんだけど」
そんな感覚で、いざ面談ですとキャリアコンサルタントと対峙した時に困惑される方も多いようです。

実際に悩みがないとしても、「順風満帆ですか?」と聞かれたらきっと「そういう訳ではないけれど…」というのが正直なところではないでしょうか。
日々納得のいかないことはあっても「仕方ないこと」「割り切るしかないこと」と片付けて、”悩み”という形にはしないように敢えてしている人もいるかもしれません。
それなりにやっているという感覚の人が多いのではないかなと思います。

言葉にならない悩み

悩みとして認識していないとき、わざわざキャリア面談など受けようと思う人はいないでしょう。
それこそ仕事が忙しい時に会社から受けるように指示をされたら面倒だとさえ思うかもしれません。
実際、私自身がかつてそう思っていました。

ただキャリアコンサルタントになった今、そんな私の考え方は大きく変化しました。
相談を受ける側の立場になって思うのは
「言葉にならない悩みを本人に気づいてもらいたい」ということです。

今”自分”に注目

今のこの不安定な社会の中で「なぜ生きるのか」といったテーマに注目が集まっています。
自己啓発やマインドフルネス、占いやスピリチュアルな思想など今注目を集めていて、今それに関連した書籍や動画なども人気が高いそうです。
みんなそれぞれが自分の人生に何か思う所があるけれど漠然としていて、どこかに答えを見つけたいと思っているのではないかと思います。
自分の生きる意味にヒントが欲しいのかもしれません。

目的地と現在地

よく言われる例えですが、ナビというのは”現在地”と”目的地”があって初めてルートが提示されます。
自分の人生というキャリアをナビで例えた時に、目的地だけあっても現在地が分からなければルートは検索しようがありません。
”目的地”も”現在地”も大事。どちらかだけでもルートは成立しないのです。

今注目を集めているものは、先行きが不透明な未来とそんな状況に置かれた自分の”現在地”を改めて確認したい気持ちが潜在的にみんなあるからかもしれません。

自分と向き合うと見えてくるもの

自分と向き合うというのは案外難しいものです。
意外と自分が一番自分を認めていなかったりします。
だから悩むべきことがあってもそれを無いことにしてしまったりして自分以外のものに意識を向けてしまいます。

気が付くといつも同じようなことで悩まされているとか、
「仕方がないよね」と思うことが日々多くあって疲れている人。
悩みはないけど、日々に満足しているわけではない人。
自分と向き合うことを無意識に避けているのかもしれません。
なかなかそれに自分で気づくというのは難しいです。

別に受ける必要を感じていないと思いつつ、あんまり受けたくないなあと拒否感もありつつ、キャリア相談を受けることがあったらあまり気負いせずに受けてもらいたいと思います。

それが自分でも無意識に閉じ込めてしまった『大切な想い』、自分の見失っていた現在地や目的地がそこにあることに気づけるきっかけとなるかもしれません。







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