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【体験レポ】癒しを告げる?! ゴングヒーリングLIVEを体感してきました!

「ゴング」、と聞くと、ボクシングの試合なんかで鳴るアレを思い浮かべますよね。一部のオタクの皆さんならJAMなプロジェクトが頭の中で熱唱し始めるかもしれません。

 そんなふうに、気分を高揚させたりする場面と紐付きがちなゴング。実は、癒し効果があるゴングも存在するってご存知でしたか?

 ひょんなことから《ゴングヒーリング》を知った筆者が、実際にライブでその威力を体感してきました!

 新しい癒しをお求めの方、普通のライブじゃ飽き足りなくなってきた方、ぜひお読みいただければ幸いです。

🌟この記事でわかること
 ・《ゴングヒーリング》とそれに用いられるゴングについて
 ・ゴングヒーリングLIVEの様子について
 ・ゴングヒーリングLIVEプレイヤーの方々の想いや展望について

ゴングヒーリングって何??

受取りは発注から一年後?! ドイツのマイスターが作るゴング

 ゴングヒーリングで用いられるゴングは、試合などで使われるものとは異なっています。

こちらは今回演奏に使われた《小惑星キロン》のゴング。
え? 小惑星? そうなんです。詳しくは記事の真ん中以降をごらんください。

 こちらはドイツのマイスターが特別に作るもので、注文してから受け取りまでになんと1年以上かかるそう(今はコロナの影響でもう少し遅れたり、種類によっては2年待ちもあるらしいです)。

 春と秋の決まった時期にしか製造できず、完成しても実際に音を鳴らして規定の周波数と違えば溶かしてやり直し、という徹底っぷり。

 そんなこだわりと熟練の技で作られたゴングを鳴らし、ヒーリングの空間をお届けするのが、今回お邪魔した《ゴングヒーリングLIVE》なのです!

 ……とはいえ。

 実物を見ても銅鑼のような印象を受け、やはり闘いの合図を告げるように見えてしまうのですが……本当にヒーリングされるのでしょうか?

 そんな筆者の半信半疑は、始まってすぐ解消されることになるのでした。

笙の音が告げる非日常への誘い ライブスタート!

ライブ中の唯一の照明は、観客のお一人が作られたもの。
優しい光が癒し効果を高めます。

 会場の照明が落ち、ぼうっとキャンドルの灯りが柔らかな光を投げかけました。

 3つ並べられたゴングにそれぞれの演者さんが寄り添い、いよいよ始まるのだと期待が高まります。

 しかし、初めに鳴り響いたのはゴングのものではない、甲高い音。真ん中の演者さんが口元に掲げ息を吹き込んだのは、雅楽楽器の一つである笙でした。

 日本古来の音色が、一気に観客を日常から切り離します。

 笙の音がひとしきり行き渡ると、今度はかぼそく清らかな音色が。

 向かって右側の演者さんが、両手に持った手のひら大の道具を打ち上げると、ガラスどうしを触れ合わせたような繊細な音が起こります。

 まるで蛍が飛び交うような幻想的な調べにうっとりしているうちに、いよいよ真打──ゴングが打ち鳴らされました。

高く、低く──多様な音色に細胞が熱くなる


 打ち鳴らす、とはいっても、高揚感を煽るような激しいものではありません。

 力加減に細心の注意を払って、ゴングを叩くバチ──そこからは、身体の奥から揺り動かされるような、ぬくもりのある振動が伝わってきます。

 イメージとしては、お祭りの太鼓の振動に近いもの。ただし、お祭りが心身をウキウキと高揚させる鼓動なのに対して、ゴングヒーリングの振動は全身を寛がせる感じ。

 音の高低や振動の強弱によって、副交感神経が優位になるのをまざまざと体感しました。

 演奏が進むたびにゴングの振動が身体中を渡って、まるで細胞が粒立つような心地よさに包まれてきます。

 音量自体は大きいのですが、まったく嫌な感じはしません。それどころか、どんどん自分の中の雑音が振るい落とされていくような快さがありました。

様々な方法で奏でられるゴングに、どんどん魅了されていく


 導入部が終わると、
 3人のプレイヤーさんそれぞれのソロパートに移ります。

 ゴングを叩くだけでなく、表面をバチで擦らすようになぞったり、縁の部分をなぞったり……様々な手法で織りなされるヒーリング音波にただただ気持ちよく呑まれていきました。

 筆者はなんとか目を開けていたのですが、取材がなかったら全身グンニャリたこ人間になっていたのは想像に難くありません。

 実際、他の観客の中には、うつらうつら船を漕がれたり、最初の姿勢から崩れた感じでなんとか座っている方も見受けられました。

気分は赤ちゃん? 最後まで癒しに包まれた60分


 やがて三位一体のパフォーマンスに戻り、終盤に向かって盛り上がっていくヒーリングLIVE。

 3つのゴングが力強く打ち鳴らされだすと、余計なことを考える余裕もなくなりました。

 問答無用で一体感の渦に流されていく──一歩間違えれば鼓膜を痛めそうな大きな音の波ですが、絶妙なバランスによってその一線は保たれていました。

 よく、赤ちゃんがテレビのノイズを聞いて泣き止むのはお母さんの胎内の音を思い出すからだ、と言われますが、それに近い体感です。

 そんな感じで心が一気に赤ちゃん返りしたところで、ふっ……と静まるゴング。

 続いて、あの蛍の舞うような音がなり、最後には始まりと同じ笙の音が締めて──ヒーリングLIVEは無事終了。

 会場の照明が戻ってプレイヤーのお三方が挨拶をされ、観客の方々と和やかな談笑タイムに移ります。

 プレイヤーの一人・西野美佳子さんを中心に、ゴングヒーリングLIVEについてお話ししてくださいました。

惑星を司るゴング! 効能の違いに驚き

 ドイツのマイスターにより作られた特注ゴングはそれぞれ専用の惑星を司っています。

 今回使用されたのはキロンが1枚とアース(地球)が2枚。他にも様々な惑星のゴングがあり、会場にいたお客さんの中にはなんと5枚も発注した方がいました…!

 小惑星キロンのゴングは、現実と神界をつなぐ星・ケンタウロスがその名の由来。癒しの音を響かせると共に、“傷を浮上させる“ことで、その場所を示してくれるゴングでもあります。

 それを聞いて隣に座っていた観客さんが、驚いた顔をしました。「去年事故で怪我した場所に、やたら響くと思ったんだよね」、と話すのを聞いてこちらもびっくり。まさしく“傷を浮上させる”ゴングでした。

 一方、アースのゴングはサウンドクリエイションゴングとも言われ、真っ直ぐ響くキロンのゴングに対し、広がる音が特徴。今流行りのグラウンディング効果も期待されます。

こちらが《アース(地球)》のゴング。
《小惑星キロン》にはない表面の凹凸が、音の広がりを生み出します。

 この後、二つの音を聴き比べさせてもらったのですが、“真っ直ぐ”と“広がる”の音の違いが明確にわかり、非常に興味深かったです。

ライブ終了後、ゴングを触らせてもらいました!(写真はお友達)
二つのゴングの音の違いをハッキリ体感

 こうしたゴングの音が3枚以上重なると、耳に聞こえない高周波音が発生すると想定されています。

 耳に聞こえる音と一緒に、聞こえない高周波音を身体に浴びることで、脳の深部で血流が良くなるといった反応が起こるように。

 これはハイパーソニックエフェクトと呼ばれ、健康上ポジティブな効果があるのではないかと言われています。

 筆者も、LIVE中細胞一つひとつに響く心地よさを感じましたが、この効果の一環だったかもしれません。

ライブの始まりと終わりを告げた笙
ゴングの他にも、音叉など、様々な楽器を駆使して
癒しの空間が創られていました

全員ナース?! 演者のお三方に話を聞きました

 他ではなかなかお目にかかれないゴングヒーリングLIVE。いったいどんな経緯で開催に至ったのか、プレイヤーのお三方にお話を伺いました。

左から、可児奈穂子さん、宮島美貴さん、西野美佳子さん。
圧巻の演奏が終わって、ほっこり笑顔が素敵です。

 今回素敵な演奏を披露してくださった可児さん、宮島さん、西野さん。なんと全員看護師でいらっしゃるとのこと! どうりでヒーリング効果がものすんごいLIVEだった、と納得です。

 しかし、それもお三方がヒーリングのためにゴングを奏でているからこそ。

 ゴング自体はあくまで楽器なので、パフォーマンスのために用いられることもあります。その場合は、今回のヒーリングLIVEとはまた違って、パワフルでエネルギッシュな演奏になるそうです。

 LIVEのためにどんな練習をするのかと尋ねたところ、今はまったく練習せず、3人のフィーリングを合わせる感じで本番に臨んでいるとのこと。それであれだけ息のあったLIVEができるとは、ただただ感嘆でした。

目指すは「キリンを飼えるコミュニティ」作り?! どんどん広がるゴングヒーリング

 そんなゴングヒーリングLIVEが始まったのは、去年の4月から。会場『カフェテラス花びし』のオーナー・鈴木さんが、宮島さんを知ってぜひゴングヒーリングを披露してほしいと依頼したのがきっかけでした。

 反響は大きく、その後、西野さんと可児さんが加わって、徐々に現在の体制が出来上がっていったそう。

 3人が知り合ったきっかけは、看護師つながり……ではなく、やっぱりゴングを通してだったそうです。

 看護師として勤めつつ、宮島さんは音と発酵食を通して、西野さんは星読みリーディングを通して、可児さんは舞台女優の活動を通して、それぞれの人生を歩まれていました。

 それが、ゴングという共通点から出逢い、今はともにヒーリングの場を届けている……そう考えると、ゴングがただの楽器以上の、運命の輪のようなものにまで感じられてきます。

 そんなお三方のゴングヒーリングLIVEは、回を重ねるごとに大盛況。口コミで広がり、告知をする前に満員御礼になることもあるほど。男性客もじわじわと増えてきているそうです。

 その快進撃のゴールをお尋ねすると、「キリンが飼えるコミュニティ!」との返答。

 どういうことですか?! とお聞きすると、オーナーの鈴木さんが説明してくれました。

「ゴングヒーリングが広がって、最終的になんでもできるコミュニティを築きたいと思ってるんです。保育園から火葬場まで、全部ある場所……そのくらい、いろんな人たちが集まってきてくれているのでね。

 5年スパンくらいで、じっくり考えています。キリンは、まぁ冗談ですけど(笑)、それほどなんでもアリのコミュニティということで」

 想像以上に壮大な計画でした……! でも実際ゴングヒーリングを体感したばかりだと、あり得なくはなさそうな気もしてくるので不思議です。

一番左が、会場『花びし』のオーナー・鈴木智子さん。
キリンが飼えるコミュニティの実現、楽しみにしています!

 赤ちゃんからお年寄りまで、みんな野原で寝転がってゴングヒーリングを聴いて、穏やかでいる……ふと視線を逸らすと、キリンがのんびり草をはんでいたり。そんなあたたかな光景が浮かんできました。

 実現したらとても楽しそうで、ぜひとも応援したくなってしまいます。 

生音の威力──ゴングの響きを浴びて、自分の中のノイズをシャットアウトしてみませんか?


 今や音楽もサブスクの時代。
 ヒーリング系ミュージックも、検索すればいくらでも出てくる世の中です。

 だからこそ、久しぶりに生音の持つエネルギーに触れて目が冴えました!

 もちろん、すきな音楽をいつでもすきなときに聴けるのはありがたいこと。でも、ライブの生音はその時限り。まさしく生きた躍動感があります。

 特に、このゴングヒーリングLIVEでは決まった楽譜もなく、プレイヤーや観客、会場のコンディションによって同じものは二度と巡り合えません。

 一期一会の響きの中、気づけば深い内省に誘われ、終わった後は自分の中の雑音が消えている──そんな、他に類を見ない演奏になっています。

 次回は2/25(土)、中野坂上の『カフェテラス花びし』にて開催予定です。早くも残席6! 興味のある方はお早目に、プレーヤーの方々へお問い合わせを。

 新しい癒しを体感したい方、赤ちゃんの気持ちに戻ってみたい方、ぜひ一度足を運んでみてください!

バチがキャンディみたいでこれまたかわいい!
ですが、奏でられる癒しの波動は本物。一度ご体感あれ!

🔶ゴングヒーリングLIVE・プレーヤーの可児奈穂子さんについてはこちら

🔶ゴングヒーリングLIVE・プレーヤーの宮島美貴さんについてはこちら

🔶ゴングヒーリングLIVE・プレーヤーの西野美佳子さんについてはこちら

🔶ゴングヒーリングLIVE・会場の『カフェテラス花びし』についてはこちら

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