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失敗を笑い飛ばせ!納車一週間で車をぶつけ、心も凹んだときの話。

vol.44/コンプレサー通信2019年6月号掲載


車を縁石にガツンと乗り上げてしまった。

頭が真っ白、新車のハイエースが納車されてまだ一週間しかたっていないのに。

「私は動揺なんてしていませんよ」

というフリをしながら運転席を降りる自分がおかしい。

確認すると助手席側の下のほうに凹みが。

泣きそうになるコンプさん。

新車を凹ませたという妙な恥ずかしさと後悔で心の中にモヤモヤが広がっていく。

修理までの間、そのまま過ごすことに。

意識しないと誰も気が付かないような凹みだけど、皆がその部分をみているような気持ちになるのね。

「誰もあんたの車の凹みなんて気にしてないよ」

と、自分に言い聞かせてみても、モヤモヤは消えない。

トランプやコインを消すのは得意なのになぁ。

「人の失敗は楽しいもの!」

と言っていたお笑い芸人さんの言葉を思い出した。

そうだよなぁ、マジシャンも芸人、よし、ネタにしていこうと気持ちを切り替えてみた。

ステージでこの失敗談をしゃべったらみんな笑ってくれた。

しゃべる度にモヤモヤが小さくなっていくのを感じる。

用事があって実家に電話をかけた。

そのついでに車の話も。

「わはははは、そりゃ笑ってあげる!」

母の笑い声を聞いていたら、幼い頃の記憶がよみがえってきてハッとした。

「傷口には塩をぬるくらいのほうがいい!」

そんなことを言いながら、母は豪快に笑っていた。

車の凹みなんて、どうでもいいことのように思えてくる。

「運転気を付けてね」

という言葉が心に沁みる。

「ありがとう」

と言って、電話を切った。

失敗は、笑い飛ばすのが一番だよな。

もちろん反省は忘れずにね。

創作活動に使わせていただきます!よろしくお願いいたします!