見出し画像

ことのはいけばな 第2候「黄鴬睍睆(うぐいすなく)」

花を活けるように、言葉を三十一文字の器にのせて活ける。
はなとことばを立てて相互記譜。七十二候の「ことのはとはなの旅」。


令和三年 第2候「黄鴬睍睆(うぐいすなく)」

◉花材…土佐水木、朴判椿、黒目柳、ゆふかり

画像1

1  鶯の初鳴き前にこぼれしは背黄青インコ花土佐美豆木

2  春まだき空に震える黄緑の小さな鈴を土佐水木といふ

3  冬灼けのかほる丸葉のゆふかりの春の枝末(ほぬれ)と馴染みたるかも

4  おもい翔ぶ十和田の山毛欅の枝のさき曙空に差し滲みたり

5  紫のエクステンション張り上げし黒芽柳のマスカラがとぶ

6  軽やかな背黄青インコとまらせて槇の苔枝しづもっている

7  やや腐たし名残の山茱萸席ゆずり新しき水新しき花



2021・2・12 土曜日 

新月の歌よみ

窓を開け
鬼のパンツを
歌う子ら
今日いづこかへ
お引っ越しとふ

雉鳩の
囀りのんびり
日を浴びて
ホーホホッホホー
ホーホホッホホー

ふたつの歌
午前十時に
ピタリ止む
珈琲ドリップ
雫光れり



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?