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ことのはいけばな’22

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文藻の琳派たれ!7年を経てこの言葉に出会った。花立てるように歌も立てたい。 花と歌を同時に活ける。ローカル72候マラソン。 *歌つくり人の皮脱ぎほう法華虚
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#花と歌

ことのはいけばな’22 立夏 第20侯『蚯蚓出』

ことのはいけばな’22 立夏 第20侯『蚯蚓出』

花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。

*五月晴れ美々須出づるも土の中
*伸び縮み蚯蚓は濡れて土を喰む
*蚯蚓の緑雨の滲みた土を喰み
*おお蚯蚓虹色に塗る土の壁
*吸引のホースも蚯蚓のびちぢみ

*睡蓮もお玉杓子も発射台
*睡蓮のお玉杓子と待つその日
*蝌蚪はなれ睡蓮の花空をみつ
*睡蓮の眠りをキック蛙の子
*蛙の子つ

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ことのはいけばな ‘22 穀雨 第16侯『葭始生』

ことのはいけばな ‘22 穀雨 第16侯『葭始生』

花を活けるように、言葉を三十一文字他の器にのせて活ける。はなとことばを立てて相互記譜。七十二候のことのはとはなの旅。

百穀を潤す雨の降る季節。美し葦牙のくに。

*そこここでつのぐむくにや春惜しむ

*葦牙のももいろに降る穀雨かな
*「穀雨」とふ中華そば屋に抗えず
*葦の牙遠き岸辺につのぐみて

*ユーラシア春はめぐるも憂く暗く
*ウクライナ卯の花腐し黒い雨
*卯の花をかざしてみどりの邦おもう

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