背中を押してくれた暮らし。高円寺で過ごした日々。
明日、東京都杉並区高円寺から広島県福山市鞆の浦への移住する。
いよいよ東京を離れることが実感できて、それと同時にこの一歩を踏み出せたきっかけのひとつとなった高円寺の日々を思い出していた。
冗談でも大袈裟でもなく、高円寺で暮らしたからこそ僕らは移住という決断をすることができた。
高円寺に来たのは2020年7月。
ここで暮らすことになった最初のきっかけは、「東京にいながら地域性を感じる場所はどこだろう?」と考えたことだった。コミュニティを仕事にしている僕としては、オンラインコミュニティをメインにしていたこともあり、地域コミュニティの魅力を体感していく必要性を感じていた。
普段から銭湯やサウナが好きなのだが、高円寺の銭湯「小杉湯」 は特に好きな銭湯だ。さまざまなイベントが開催され、小杉湯を中心とした地域コミュニティが生まれているおもしろい場所である。
小杉湯 3代目である平松さん(@hiramatsuyusuke)とは、昔から交流があり、冗談半分で「高円寺に住みなよ笑」と言ってもらっていた。
それを思い出し、高円寺に住むことを考え平松さんに連絡。歓迎するとのことを言ってもらえたので、実際に暮らしてみることにした。
高円寺の暮らしをスタートしてからは、週3日ぐらいのペースで小杉湯に通い、隣接しているセカンドハウス「小杉湯となり」の会員にもなり、小杉湯中心の暮らしになっていた。
小杉湯となりで仕事をして、終わったら小杉湯で整ってから帰る。これが日常のルーティーンだった。(今思えばなんて贅沢)
小杉湯を通じて高円寺の知り合いも増えて、自分自身が地域の一員になっていく感覚も覚えはじめていた。小杉湯が僕と高円寺をつなげてくれる、橋渡しのような役割を担ってくれているような。
地域に入るきっかけを探していた僕にとって、この役割はとても大きな価値を感じていた。
そんな頃に、付き合っていたパートナーと結婚することが決まり、当時住んでいた1Kでは厳しい状況に。そのタイミングで出会ったのが「高円寺アパートメント」だ。
もともとJRの社員寮だった建物をリノベーションし、1階を店舗に、2階以上を住居にした綺麗でおしゃれな空間である。芝生があるもの嬉しいポイント。
また、住民同士の交流を大切にしていて、住民限定のイベントを定期的に開催している素敵なアパートメントだ。この方向性に強く惹かれたのである。
とても人気なのだが運良く入居できることになり、地域コミュニティをより感じられる高円寺暮らしが再スタートした。
ここでの暮らしが本当によかった。
毎日のように誰かしらと顔を合わせるし
1階で開かれている「アンドビール」は住民の食堂みたいだし
気付けば友達がたくさん増えていた。
昔あったようなご近所さん交流を、僕は人生ではじめて感じられたかもしれない。そして、それをポジティブに受け入れることができた。
これまでは、能動的なアクションを起こさないと誰かと会うことすらできなかった僕としては、歩くだけで友人と会える体験がとても新鮮だった。
東京での暮らしはそれが当たり前だと思っていたけど、そうじゃないことを教えてくれた。
ちなみに、結婚を記念して写真を撮りたいと思い、小杉湯で撮影をさせていただいたりもした。
photo by 土田凌
冒頭にも書いたが、これらの経験があったからこそ、僕らは今回の移住を決断することができた。
それを教えてくれた高円寺の皆さん、小杉湯の皆さん、高円寺アパートメントの皆さんには感謝してもしきれない。
小杉湯の平松さんに移住の報告をした時「今後いっしょに何かやっていこう!」と言ってくれて、高円寺アパートメントの皆さんは最後ということで記念撮影をしてくれた。
今回の移住で高円寺とのご縁が終わるということではなく、これまで以上の何かしらの関わりを持っていきたいと思っている。
僕らにとっては高円寺という地域が『帰ってくる場所』になっているし、移住するからこそ関われることがあるはずと信じている。
移住先である鞆の浦でも、きっと高円寺の話はするだろうし、ここにある魅力を感じられる取り組みを何かしらで行ないたい。そんな気持ちでいっぱいだ。
お世話になった皆さん、本当にありがとうございました。
また高円寺に足を運ぶ日を楽しみにしながらも、鞆の浦の生活を楽しんでいきたい。皆さんもぜひ鞆の浦に遊びにきてね。
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