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「孤独」は本当に悪いことなのか?

先日、僕が主催している「コミュニティのカレッジ」という学びの場で、「孤独」について対話する機会がありました。

コミュニティに関わっていると、必ず行き着く概念が「孤独」です。

「世の中の孤独を解消するために、コミュニティをやってます!」という人は珍しくありませんし、とても共感する主張だなと思っています。

昨夜の参加者のなかに「スマホ時代の哲学」という本を読んだ方がおり、「孤立」と「孤独」の違いをシェアしてくれました。

孤立は、他者とのつながりが断たれた状態。
孤独は、沈黙の内に自らとともにあるという存在のあり方。

なんだそうです。(まだ本読めていないので、一旦受け取ったまま書きます)
※下記に少し要約されていました

わかりやすい表現にすると、孤独とは自己との対話ができる状態ということになるみたいです。

一般的に知られている孤独の定義とややずれそうな気がしつつも、この解釈の仕方に触れてみて思ったのは、「今自分には孤独が足りないかもしれない」ということです。もっというと、「自分は孤独が好きかもしれない」と思ったんですよね。

働き方的に、僕は複数のオンラインコミュニティに接続しており、常にどこかの誰かと繋がっている感覚があります。さらに、家では家族と暮らしていますし、すぐにでも会えるご近所さんたちもいます。

普通に暮らしていると、自分でもびっくりするぐらい独りの時間がないんですよね。ついつい、車で20分ぐらいのところにあるスタバにいって仕事をしてしまうのも、きっと独りになりたいからなのかもしれないなぁと思ったりもしました。

つながりを築くのが正直下手くそな僕は、昔から人とつながることやコミュニケーションに対して苦手意識を持っていましたし、いまでも抱え続けている感覚です。「コミュニティを仕事にしているのに…!」と不思議がられるのですが、自分のことをいつまでもコミュニケーションが不器用だなと自覚しています。

だからこそ、人とつながることを望んで、どんどんつながってみて、そこにある価値に目を向けてきました。その結果、つながりの反対にあることにも目を向けていく必要性を、この1年ほどぐらい感じていたような気がします。

身体は健康なんだけど、どこか調子の悪さを感じている自分がいて、うまく伝えられないんですが状態が通常ではない感覚があって。

僕は内省型の人間で、内省の捗り方で自分の状態を見ているところがあります。「全然内省進まない、、」となると、「どこか調子悪いかも?」みたいな感じです。それが1年ぐらいずっとあったんですよね。

「その原因ってなんなのだろう?」と、考えてみても全くわからなかったのですが、この孤独について考えてみて「あ、自分は孤独の時間がないとストレスを感じる人間なんだ」とハッとしたんですよね。

フリーランスとして独立してから働くのが楽しくなったのも、ちゃんと孤独になれるからな気がしました。組織で毎日のように出社しなくてはならず、常に誰かと行動し、監視される感覚を抱くと、どんどん気が滅入ってしまっていたなと。

今回「孤独」について考えてみた時、上記に限らず、あらゆる面の自分に共通している部分な気がしています。

また、「孤独」の対話のなかで興味深い話がありました。それは「選ぶ孤独」と「選べない孤独」という話。

ここまでの僕の話って、前者の「選べる孤独」ことを言っています。自らが孤独になることを選ぶことで、チューニングしているような状態です。いわゆる「ひとりの時間が大切」といった話が当てはまるかなと。後者は、自分の意思とは関係なく、孤独になってしまうひとのこと。

社会的に問題視されているのは、きっとここでいう「選べない孤独」のことなんだと思います。半強制的に孤独となることは、確かにつらいと思う。頼り先を失い、孤立にもつながり、寂しさを常に抱えて生きていくということでもあるからです。

つながりたいけど、つながれない。
そのような環境になってしまうと、心身ともに健康になれるイメージもわきません。(実際に孤独が健康を害するという研究もあります)

ただ同時に思ったのは、「孤独」ってあらゆる側面があり、きっと完全に払拭できるものではないということ。捉え方によってはネガティブではない面もあるということ。

だからこそ、孤独との”良い加減“での付き合い方が大切になるんだろうなと思いました。孤独が悪という前提に立ちすぎて、自分の正義を振り翳さないようにしたいと、自戒の念を込めてこの文章を書いています。

孤独とコミュニティ。
切っても切れないこの両者の関係を、これからも考えていきたい。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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