僕のような一般リーマンに薦めたい、リベラルアーツ
やあ!コミュリーマンです!
読書が楽しすぎて、noteの更新を忘れていました!
というのは半分本当で半分冗談、若手ビジネスパーソンらとリベラルアーツについて考える一週間を過ごしており、これが本当に楽しかったので改めてnoteにまとめてみようと考えた次第です。
本記事の結論は、歴史初心者の皆さんへ、僕がお薦めしたい「世界史映画」をご紹介するという、ただそれだけの記事です。
経緯
それでは初めに、なぜ若手らとリベラルアーツについて考えることになったのか、なぜ世界史映画なのか、経緯を以下にまとめます。
すごく乱暴ではありますが、まとめるとこんなところであり、僕自身も同じように感じていた時期があるので当然のことながら理解できます。
「なぜ歴史を学ぶのか?」という彼らの疑問に対して、イギリスの名宰相と名高いウィンストン・チャーチルの「未来のことはわからない。しかし、我々には過去が希望を与えてくれるはずである。」という言葉を引用したところ、大変スベったコミュリーマン。
多くの人のリアルな感覚はおそらくこうで、ではどうしたものかと思案したわけです。
ということで、論点をリベラルアーツに変えたところ、「その言葉は最近何やら耳目にするし、なんだか流行っている気はするがよくわからない。」という興味・関心はあるという好感触を得ました。
「よし!きた!」と、僕は敬愛する山口周師匠の書籍「自由になる技術 リベラルアーツ」の冒頭文を引用したところ、ポカンとはしていましたが、何やらとっかかりみたいなものを感じているようなリアクションがいくつかあったのです。以下引用させていただきます。
「はい!歴史!リベラルアーツ!」とテンション高く、声高く奇声を発する僕に笑う彼ら、僕が山口周師匠を敬愛しまくっていることは、僕の周りの人たちは皆知っているからです。
おっと、話が反れそうですね。
さて、では歴史を学び直すのはなんだか良さげということは伝わった、しかし
「どこから始めたら良いかわからない。」
「イギリスを学べば良いのか?」
「いつからか?」
「最初からか?」
「もう怖いわからない。」
という表情の彼ら、ええ、迷子です。
というわけで、彼らの意見を伺いながら、試しに作成してみた「歴史初心者へ薦める歴史ロードマップ~初級者編~」が以下です。
前置きがかなり長くなりましたが、それではどうぞ。
1.レジェンド&バタフライ
「やっぱりそうなのか!」と驚くのが織田信長の人気。もちろん僕も好きですが、彼らの意見を聞くと、圧倒的人気であることが再確認できました。
本作はフィクションであり、信長と帰蝶の恋・愛を主軸に進んでいくストーリーです。「レジェンド」は信長であり、「バタフライ」は「帰蝶」です。帰蝶とは信長の正室・濃姫ですね 。織田信長と濃姫は若い頃に政略結婚で出会います。2人が対立しながらも、次第に強い絆で結ばれ、天下統一という夢に向かっていく様を描いていきます。
信長といえば「桶狭間」「鉄砲」のイメージが強いと思いますが、本作はいかにして彼が「魔王」に成っていくかという心理的描写を丁寧に描いています。そんな彼の葛藤に胸を打たれる視聴者は少なくないはずです。そして、そんな彼をいつも想う帰蝶のことが好きになるであろうことは請け合い。
本作では、この信長の時代にキリスト教が与えた影響が随所で描かれています。個人的には、安土桃山城下で市民に喜ばれる西洋文化(ダンス)が一つのトピックではないかと考えています。それくらい、この時代の京都ではキリスト教が広まっていたことがわかるのです。
さて、「織田信長からどうやって産業革命に繋げようか?」というのがこの一週間で彼らと喋りに喋った内容であり、このnote記事を書く目的でもあります。
ここで考えなければならなかったのが、「歴史を学び直す意味がわからない」と感じている若手に、どうやったら「歴史学びたいかも!」という行動変容を促すことができるのか?動機付けはいかにするか?というのが私にとっての課題でした。
であるからこそ、映画というエンターテイメントを選び、ストーリーを通じて五感に訴えかけるのが良いのではないか?そして、わかりやすく明るい映画を選んだ方が良いのではないか?と考え、1つ目に「レジェンド&バタフライ」を選択したのであり、ここまでは成功したと言って良いと思います。
織田信長は、外国との交流を重視しており、特にキリスト教宣教師たちとの接触がありました。キリスト教は、日本へ初めて伝わった時、権力との関係や日本の社会的・文化的背景の中で独自の進化を遂げました。信長は、キリスト教をツールとして利用し、敵対する仏教勢力への対抗策として支援したとも言われています。
キリスト教は、ヨーロッパでの長い歴史の中で、科学や哲学、政治と深く関わりながら発展してきました。この宗教的背景は、後のヨーロッパの産業革命や近代化に影響を与えたとも考えられます。産業革命は技術革新や都市化を促進し、ヨーロッパから世界への影響を拡大させました。この流れの中で、日本も近代化と開国を迎えることとなります。
したがって、2つ目のお薦めは「日本におけるキリスト教」について考えるのが良いのではないか?と考え、以下をご紹介いたします。
2. 沈黙
言っておきます、重いです、内容。ですが、信仰、犠牲、裏切り、そして最終的な救済をめぐる物語は、観る者に多くの感情を引き出すことでしょう。また、日本の歴史と文化、そして宗教的背景についての知識が深まることも、この映画の魅力の一つです。
正直、「歴史を学び直す意味がわからない」と言う彼らからは、「2つ目の映画でいきなりキリスト教!?」というリアクションをいただいたことは薄情しておきます。ですので私は、監督や出演者のお名前から説明し、「ね?すごくない?じゃあ見てみよう!」という前説から始めました。以下の通りです。
「沈黙」は、遠藤周作の同名小説を基にしたマーティン・スコセッシ監督の映画です。日本の封鎖的な時代背景の中、キリスト教の信仰と文化的な摩擦、そして信仰とは何かという普遍的な問いを探求する作品です。
映画は、17世紀の日本を舞台に、失踪した宣教師を探しに来た2人の若いポルトガルの神父の旅を描いています。彼らの探求は、彼ら自身の信仰の試練となり、キリスト教徒への迫害の現実と直面しながら、彼らは自らの信仰と向き合うこととなります。
スコセッシ監督は、映画の中で壮絶な自然の美しさとその中での人間の葛藤を見事に描き出しています。風景、音楽、そして演技のすべてが、観る者の心を深く捉える力があります。特に、アンドリュー・ガーフィールドとアダム・ドライバーの熱演は、この作品を一層引き立てています。
3. オリバー・ツイスト(2005年)
チャールズ・ディケンズ原作の「オリバー・ツイスト」は、19世紀のイギリス都市の暗部、とりわけ子供たちの厳しい現実を浮き彫りにした作品です。
物語は、孤児として生まれ、さまざまな困難を乗り越える少年オリバーの視点を通して進行します。彼の純粋さと無垢な性格は、彼を取り巻く社会の冷酷さや腐敗をより一層際立たせるものとなっています。
この物語は、単なる冒険小説や感動物語ではなく、当時のイギリスの社会制度や階級制度の問題、そしてそれに伴う人々の生活の困難さを真正面から描いています。産業革命により、都市部の急速な発展、工場労働の普及、そしてそれに伴う都市の貧困層の拡大は、この物語の深い背景です。
オリバーの物語は、新しい工業化された世界での人々の生き様、特に都市の底辺に生きる人々の苦しみや挑戦を示しています。産業革命は経済的な繁栄をもたらした一方で、社会的な不平等や矛盾も生んでいました。この複雑な背景の中で、キリスト教の教える愛や慈悲、贖罪の価値観がどのように機能するのかが、物語を通して探求されています。
映画や文学における歴史やリベラルアーツの探求は、前述の「沈黙」や「オリバー・ツイスト」のような作品を通じて、異なる時代や文化の中での人間の経験や葛藤を理解する手助けとなります。そして、それは現代のビジネスや社会活動においても、人間関係や意思決定における深い洞察や多角的な視点を持つことを可能にします。
最後に
歴史を学ぶ理由は、「過去の出来事や選択が、現在の状況や将来の方向性を形成していることを知る。そして過去の成功や失敗からの教訓は、未来の判断や選択をより賢明にする手助けとなるから」と言えると思います。
偉人・先人が歴史を通じて成功と失敗を教えてくれるのが歴史であると考えれば、むしろ学ばない理由の方がないように思えるのですが、皆さんはいかがでしょうか?
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