企業同士のバディで「越境」しやすい地域をつくる。いま注目の「エリマネ協定」とは?
突然ですが…私たちとバディを組みませんか?
こんにちは!私たちは、独自のやりかたで日本のエリアマネジメントをちょっと前に進めようとしている株式会社commons fun(コモンズファン)です。この記事をひらいていただきありがとうございます。
いや、「急にバディ組もう」とか誘われても気持ち悪いですよね…(汗)。でも今、そのくらいついワクワクしちゃうことが始まっているんです。
この度、私たちcommons funは、これからの時代に求められている(と私たちが信じる)、おそらく全国初の取り組みをはじめることになりました!
その名も「BUDDY FOR AREA MANAGEMENT 連携協定」
(バディ・フォー・エリアマネジメント/通称エリマネ協定)
このnoteでは、その内容をご紹介させていただきます。
こんな皆さんにぜひ!知っていただきたい内容です。
地域/ローカルを、よりワクワクする場所にするために挑んでいる!
開発、建設関連の仕事をしており、もっと社員のモチベーションを上げたいと思っている。
会社が次のステージへ進むために、どんな人材育成が必要か知りたい。
「エリマネ協定」とは
BUDDY FOR AREA MANAGEMENT 連携協定(以下、エリマネ協定)とは、「あなたの会社と、まちづくり会社の間のインターン制度のようなもの」です。
具体的には、組織・企業・地域が、これまでの枠を越えて人材をシェアする仕組みです。建設会社が雇用した人材を、私たちのようなまちづくり会社に一定期間派遣していただく。そこで、エリアマネジメントの現場でともにはたらく経験をしていただく、という仕組みです。
今回、その最初の事例として、私たちは、北海道札幌市で先進的なチャレンジをすすめる(株)創伸建設さまと協定を組ませていただくこととなりました。
もともと、私たちは札幌市をはじめ日本の各地で、数多くのまちづくりの活動に伴走してきました。そのような数多くの「まちづくりの現場」でご縁のあったのが、創伸建設のみなさまでした。
この協定をもとに、これから一緒に汗をかいていきます!!
まだこれだけではわからないかもしれません。
もう少しこの取り組みの背景についてご説明しますね。
都市や建物を「つくっておわり」でいいか
なぜ今「エリマネ協定」なのでしょうか。その1つのきっかけとなったのは創伸建設の代表取締役である岡⽥ 吉伸さんの投げかけでした。
「今、世間は景気が良くないと言われていますね。でも、実は建設業界には賃金は上がっているところもあるのです。経済的な側面だけ見れば、いい状況とも言えるかもしれません。しかし、一方で、このままでいいのだろうかと思うことがあります」
「つくって終わりというのが多いのではないかと。つまり、建設会社が建物だけつくって、『あとはまちのみなさんで考えてください』。そうやってつくったものは、どのように使われて、誰のどんな笑顔につながっているのかがわからないなと。」
岡田さんは続けます。「くれぐれも勘違いしないでいただきたいのですが、他社を批判したいわけではありません。創伸建設は、『次の誰かのために』を理念としています。だから、『自分たちが誰のために仕事をしているのか』に、より真摯に向き合えないかと思っているのです。」
たしかに、物質的な豊かさが飽和してから久しい今、「機能よりも意味を売る時代」へと移り変わってきていると言われています。
もしかしたら、「モノをつくっておわり」で成長・生き抜いていける時代は、建設業界のみならず、多くの「ものづくり」に関わる私たちに問われていることかもしれません。
もちろん、「つくって終わり」の建物が増えても、はっきり言ってしまえば、地域住民にとっても意味のない建物が増えることですから、残念なことだし、なんとかしたい気持ちになりますね。
なんのために働いているんだろう
岡田さんの投げかけは、企業や地域社会だけではなく、「はたらく個人のやりがい/モチベーション」の未来とも関係していそうです。創伸建設の常務取締役の佐藤さんは、語り口は静かに、熱を込めてこう語ります。
「前職はゼネコンで働いていました。経済的に見れば、そのままでも安泰な人生を送れたかもしれません。しかし、日々誰を幸せにしているかわからないモノを作り続けているかもな、と。」
「そういう心のひっかかりが重なっていくうちに、なんのために自分は働いているのか、わからなくなってしまった。そんな時、この人(岡田社長)の想いに触れて、よく考えた末に、創伸建設への転職を決めました」
お読みのあなたも、ご自身の仕事を振り返って、思い当たることがあるでしょうか。
企業同士のバディで「越境」しやすい地域をつくる
そこで、地域社会、企業、はたらく個人が、もっと幸せな形でつながれるようにするための解決策として生まれたのが「エリマネ協定」なのです。
その協定に参加した企業にとっては、人材がハードづくりだけではなく、コミュニケーションや企画、あらゆる分野に拡がる人脈づくりなど、ソフトスキルを身につけることができます。より高い付加価値を生み出せる「リーダー人材」として育つということです。
一方で、国内のエリアマネジメントの現場では、リーダー人材が不足しており、その人件費を確保する手段も限られている状況です。そこで、私たちのようなまちづくり会社にとっては、数多くの現場に「元気な人材」を一定期間専任で派遣いただけることはメリットだと考えています。
つまり、人件費は、人材の派遣元が負担いただく(これまで通り給与を支払う)。そのリターンとして私たちが「まちづくりの現場」での学びの場を提供させていただくということです。このように企業同士が、よりお互いの強み・課題をいかしあう形で繋がることができます。
また、エリマネ協定で起こる「越境」によって、はたらく個人も、もっと強いやりがいを持って、イキイキと働きやすくなるはずです。なぜなら、派遣された個人には、その地域住民を初め、イベントや活動を通じて、さまざまな人たちとの出会い、つながりを得ることができるからです。
自分の業界だけにとらわれない、多様な価値観や仕事に触れ、より広い視野を持ち、より自分らしいキャリアを歩んでいく。そんなきっかけを後押ししたいと思っています。
実際にcommons funのまちづくりの現場でご一緒いただいた重久柚子さんの体験談を、別記事にしていますので、ぜひご覧ください。
続けて、岡田さんはこう語ります。「海外ではもちろん、国内でも兼業・副業は増えてきています。各地で都市開発や地域再生に取り組む企業や行政は、互いに優秀な人材を地域でシェアする。これができれば、地域もよくなるし、人材も育つと確信しています。」
「それに、そもそも、人ひとりが育つことを、特定の誰かに任せるのは無責任だと思っています。大切な人材を、地域ぐるみで育てる。人が育つ責任を共有する。地方がもっとおもしろくなるために、地方の人たちがまざって越境しやすくしていく必要がある。エリマネ協定は、その最初の一歩だと考えています。」
減価償却という「あたり前」を超えていく
「減価償却という考え方がありますね。しかし、それは『建物をつくってから価値が下がっていく』という考え方を前提にしています。皆それをあたりまえだと思っているかもしれませんが、よく考えるとおかしくないですか。
「うまくエリアマネジメントと組み合わせれば、『つくってから価値が上がっていく』ことは、実際に起きています。私たちとしては、むしろ、それを社会のあたり前にしていきたいと考えています。
これまでの「あたりまえ」を超えて繋がる企業と地域、そこにある建物、空間、そして、人々のつながりの先には、どんな未来が待っているでしょうか。それにワクワクしたら、ぜひこの夢の先を一緒にソウゾウしませんか。
BUDDY FOR AREA MANAGEMENT 連携協定についてもっと知りたい方、参加をご検討される方、まずは気軽にお問い合わせください。
最後まで読んくださり、本当にありがとうございました。また次のcommos fun noteでお会いしましょう!
Photo : Junpei Hirano
Writer : Kyoichiro Sorimachi
Director/editor: Keitaro Yamazaki(PRIONDE/commons fun),Kyoichiro Sorimachi(WORKARTS,llc)
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