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青空の底を探るたくらみ

一つ実験をしてみよう。

ペンを一つ持って欲しい。
えんぴつでも構わない。

持ったならペン先を青空に向けてみよう。

ペンは決まった長さを超えて、どこまでもどこまでも青空に溶けていく。

人は何かにつけて空を仰いできた。

青空は人類の歴史が美しく眠っている場所である。

その底には英知が佇んでいる。

空に線が伸びていくと、透明な線を伝って未来がこちらに流れてくる。それは一体、どのような感じだろうか・・・

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前にも呟いたが、このアカウントは元々はポエムを投稿するアカウントだった。

今回は以前に、ひつじのポエムを読んでスキやコメントを寄せてくださった方々への記事である。

ポエムを投稿していたときは、何でもセンチメンタルに受け取っていた心的風景をそのまま言葉に押し出していて、後で振り返って恥ずかしくなり、しばらく引っ込めていた。

ただ、実は今でも、文学やアニメの考察記事を書きながら、同時にポエムを書いているのだと思っている。

ロジカルに考えながら感情的に書いている気がするのだ。

それに、読まれて初めて文章が完成するのだと思うようになってからは、読者の読後も気にするようになった。いわば、コピーライティングの目線である。

ポエムもロジックもコピーも、境目が曖昧になってきた。それぞれの営みが言葉の中で、生きるという営みの中で溶け合っている。

ひつじのエッセイはそんな、ポエムでもあり、ロジックでもコピーでもあるような、そんな言葉の連なりである。

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冒頭の実験、これには元ネタがある。

谷川俊太郎の『未来』という詩だ。

青空にむかって僕は竹竿をたてた
それは未来のようだった
きまっている長さをこえて
どこまでもどこまでも
青空にとけこむようだった

青空の底には
無限の歴史が昇華している
僕もまたそれに加わろうとー

谷川俊太郎『二十億光年の孤独』(サンリオ)

竹竿が無かったからペンで代用してみた。

心を青空にアクセスすると、そこから無限の歴史や永遠の勝利が流れ込んでくる。

私たちはそれを受け取ることができる。

彼の詩を読むと、私の心は朗らかな、陽の指す方へ方向づけられる。

青空へ、未来へ。

きっとそれは私だけの話ではないだろう。きっと読者も、そんな体験ができるに違いない。

そんな言葉を自分も紡げたらいいなと思う。

だから私はこれからも、ポエムのような言葉を呟いていくのだと思う。

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今までひつじのポエムを読んでくださっていた皆様、再会の挨拶が遅くなりました。

言葉を愛するあなたへ。
これからも力の限り丁寧に言葉を紡いでいきます。

良かったら、お気に入りの飲み物を片手に受け取ってください。

毎日の中に小さく輝く言葉を、一緒に探しにいきましょう。

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