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底辺の中国語から褒められる中国語に這い上がるまで

今年の秋で中国語の勉強を始めてもうすぐ7年となります。

中国語4年目までは、口语能力は本当に底辺級だったと思います。それも言語交換アプリで『你的中文太不好了,要好好练习哦』とコメントを書かれるレベルで。

それでも、この7年で一番得意な言語に変わりました。仕事で品質や仕様の専門的な話を電話で行えるようになったし、交流会に行けば毎回『我以为你是中国人!』と言われるようにもなりました(間には受けてませんが、毎回そう褒めてもらえるレベルにはなれたんじゃないかと喜んでます🥳)

そんな私が底辺からここまで這い上がれたコツについてまとめてみました。2.3年目で心が折れている誰かに届きますように。諦めなければ必ず話せる日が来ます。

ちなみに交流会でも死ぬほど聞かれますが、日中ハーフでもないし、大学の専攻でもないし、中国語圏に住んだこともないし、旦那は中国人ではないです(笑)

こないだの交流会で出会った中国人の友だちから
証拠に…(笑)

中国語を上手く話せなかった原因2つ

まずは、中国語を上手く話せない原因を自分なりに解析してみました。

①文の組み立てが遅い
②声調が壊滅的(各単語の声調を覚えていないのはもちろん、声調に乗せて音を出せない音痴さ)

中国語以外にも英語韓国語タイ語を勉強してますが、やはり声調言語のスピーキングは飛び抜けて難しいと感じます。脳のワーキングメモリーの瞬間使用量がエグい。

声調言語では、話すその一瞬で考えなければならないことが特に多いと思うのです。文法、単語、声調、発音……
韓国語は発音こそ覚えるのも(濃音なのか激音なのか、ㅗなのかㅓなのか)きちんと発音するのも難しいですが、文法が日本人にとって易しいので、一瞬で考えることは比較的少なく、話せるようになるまでに時間がそこまで掛からない言語だと感じます(余談)

加えて、中国語は単語ひとつひとつが特に短く、次の単語に移るまでに何かを考える余裕が少ない言語だと思います。
同じ声調言語であるものの、タイ語は単語が比較的長く、その間に考える余裕があるなと感じます(余談その2)
例: 辞典(cí diǎn)⇆ พจนานุกรม(phótcànaanúkrom)

そんな中、対策をしていくうちに気付いたこと。
自然と口から出る単語(声調を含む)が、コロケーションが、増えれば増えるほど、中国語が流暢になっていくということ。

脳みそ🧠の会話中の使用メモリーが減れば減るほど、自分の弱みを客観的に見る余裕が生まれます。自然に文法が組み立てられるようなれば、そこで生まれた余裕で声調を気にすることが出来るようになります。

また、自然と出てくる単語やコロケーションがある程度(大体話したいことが話せる程度)揃ってくると、中国語以外の他のこと(相手の性格に合わせた話し方や話題etc…)を考える余裕が生まれて、日本語と同じような会話ができるようになり、もっと楽しくなりました。

苦手ポイント①②の克服法を次章にてまとめています。
②の声調は特に本当に壊滅的で、音読しても4声から下がると上がってこれない、みたいなガッタガタ音痴の中国語でした。

中国語なんて一生うまく話せないと思っていたので、ぜひ、そんな悩みを抱えている方の希望になれたら本当に嬉しいです。

文の組み立て速度強化

私が文の組み立て速度強化のために行った方法は、こんな感じです👇🏻

【初期】簡単な作文を瞬間的に出来るようにする、かつそのバリエーションを増やす(半年〜1年)

【中期】ひたすら作文練習をして、自分が話すことが多い表現を全て網羅する
(1年)

【後期】
(1年〜1年半)
・少し複雑な作文も瞬間的に出来るようにする
・ひたすら言語アプリで話す
(・会社で毎日中国語を聞き続けた)

【初期】
簡単な作文を瞬間的に出来るようにする、かつそのバリエーションを増やすために、これをひたすらやり込みました。
改訂新版 口を鍛える中国語作文-語順習得メソッド【初級編】

たまにこの表現いる?みたいなのはありますが()、なんといっても難易度がちょうど良く、これが出来るようになると、中国語を話す感覚が少し掴めます。


音声を聞く→自分で話してみる→正解を聞く…という感じで何周も回すのがいいと思います。私はこれで声調の練習も兼ねて録音してました。

最初は何周しても覚えられなかったり、上手く声調に乗せられず、何度ももうダメだ!!!と感じましたが、大丈夫。諦めずに何度も回してみてください。絶対できるようになります。

これの中級編高級編もあったかと思いますが、これをマスターした後は、自分自身で作文するのがいいと思います。個人的には。難しい表現を学ぶよりは、自分が話したいことを満遍なく表現できるようになる方が、自信に繋がるからです。

【中期】
ひたすら作文練習をして、自分が話すことが多い表現を全て網羅できるように
しました。
テーマは、その日の出来事(ツイッターやインスタにあげた内容の翻訳)や、思ったことなどなど。
ただ書くだけだと正誤が分からないので、ハロートークにあげて添削してもらっています。chatGPTでもいいかも。

1日以下の分量くらいの文章を1個〜2個書くといいかなと思います。半年経った頃にはどう表現したらいいのか分からない時が大分減ると思います。そうなると気持ちの余裕も生まれるので、分からなくてもほかの言い換えができるようになるかな…と。

もしテーマが思い浮かばなければ、これを買うのもおすすめかと。わたしは持ってないですが、友人がやってるのを見て、テーマに煮詰まったら良さそうだなあと思ってました。
Q&A Diary 中国語で3行日記[音声DL付]

1年も続けると、タイピングするのが面倒なくらい口からスラスラ中国語が出てくるようになると思います。

もし多言語勉強してる方であれば、複数言語で同じ文章書くのもオススメです。文章を組み立てる労力は➗言語数になるので、表現を学ぶのに集中できます。友人にはロゼッタストーンみたいだねと言われました。

【後期】
・少し複雑な作文も瞬間的に出来るようにする
そのために、HSK5級の単語トレーニングブックの例文を活用しました。
日本語を見て翻訳して口に出す→音声を聞いて(+必要に応じてテキストを見て)答え合わせ→テキストを見ずに音声通りに言えるまでチャレンジ

HSK5級レベルの単語が全て自分の積極的(見て分かる聞いて分かるではなく、自ら書ける言える)ボキャブラリーに入れば、だいたいのことは表現出来る気がしてます。HSK6級レベルの単語は自分がよく使う単語は覚えておいて、あとは受動的ボキャブラリーであればいっかあというマインドです。

合格奪取! 新HSK5級単語トレーニングブック

・ひたすら言語アプリで話す
HelloTalkに1年ほど前にできた『ボイスルーム』という機能。最高です。おススメです。

1:1の電話だと相性が合わなかったときに、気まずいことこの上ないので、数人で話せるのがとても良いです。
かつ、多国籍の方と一気に話せるので、韓国語を勉強してる中国人の方の部屋に遊びに行って、中国語と韓国語を混ぜて話すみたいな遊び方もできます。

ボイスルームで
中国人に中国人じゃないの?って言われて
嬉しくてスクショした宝物

難点としては、一定数変な人がいること(差別発言をする人、変態的発言をする人、普通に変な人)があります。
嫌な思いをする割合としては1割くらいかな…決して高くはないけど、低くもないです。あと冒頭の私のようにバッサリ言われる(你的中文太不好了のくだり)こともあるので、凹みやすい方にはオススメ出来ないかも。

(・会社で毎日中国語を聞き続けた)
仕事環境ばかりは皆んなが皆んな選べるものではないと思うので、別記事にしようと思います。ただ、少しだけ書くと、とにかく怖がらず中国語で電話を積極的に掛けるようにしてます。慣れたもん勝ち。あとは心を折らさないこと。正直、中国人に間違えられるところまで伸びたのは仕事のおかげが8割くらいです。

壊滅的な声調センス改善法

中国語3年目くらいまでは、声調の違いが聞き分けられず、覚えられず、自分の口で発することも出来ませんでした。あまりに壊滅的に出来なさすぎて二声と三声がどっちがˊˇなのかさえも覚える気がありませんでした。

組み合わせによって同じ声調でも違って聞こえるのが混乱する原因で(四声+一声と二声+一声のときの一声の始まりの高さが違う等)、そのせいで聞き取りも自分の口で発することも出来ずにいました。

ただそれをどうしたら良いのかも分からず、①の文組み立て速度強化で触れた、口を鍛える中国語作文【初級編】を音読しながら、ひたすら音の流れを再現できるように繰り返しました。根性論………

訂新版 口を鍛える中国語作文-語順習得メソッド【初級編】


が、いま思うと失敗だったのが、ひたすら文章で練習してたこと。文章で音を掴もうとする前に、単語ごとできちんと練習しておけばよかったなと反省。私レベルで音が掴めてない人間は、単語から始めたらよかったなと思ってます。まさにこの呟きの通りです。

ある程度音が掴めるようになるまでは数ヶ月かかりました。掴めるようになっても、文全体で自然に音を繋げるようになるまでは3年くらいかかったかと思います。

ある程度音が掴めるようになったあとは、①で書いた方法で音読練習しながら、ひたすら回数を重ねて、ネイティブと話すたび指摘してもらうようにしました。

その頃の録音は聞くに耐えないレベルで酷いですが、底辺から這い上がってきた自分の努力が目に見えるので、記録に残しておいてよかったなと思います。おススメです。

おわりに

たまに『言語の才能あるからだよ〜』と言われます。確かに言語のセンスはどちらかといえばある方だと思いますが()、私が一番強いのは諦めない心だと思ってます。ある言語を1年2年でペラペラに話せるようになるなんていうのは、日本語と親和性のある言語か、余程の天才か努力家じゃなきゃムリな気がします。

言語学習で一番大事なのは、諦めない心、将来のペラペラな自分を想像して楽しみにする気持ちだと思います。

6年前、中国語を始めたてホヤホヤのとき、言語アプリである中国人女性に出会いました。勉強して5年目だという彼女の日本語は、とても流暢で感動したのを覚えています。その時から、彼女がわたしの中国語5年目の目指す姿になりました。

言語カフェ・交流会や言語アプリで、自分の数年後のロールモデルを探すのも、刺激がもらえていいかなと思います。

一起努力学习中文!🤍


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