見出し画像

戦争をなくすことを掲げる格安航空会社

21世紀に入って大きな存在感を示している会社の多くが「ミッション」を明確に定義しているのは、このような世界において才能のある人材を集め、彼らの潜在能力を全開させるためには「意味」が重要だということを、彼らもまた理解しているからです。

アップルやグーグルも明確なミッションを掲げています。

LCC(格安航空会社)として独自の存在感を放っている日本のピーチ・アビエーションを取り上げてみましょう。
全日空から転籍された井上社長は、筆者からの「ピーチは何のために存在する会社なんですか」という不躾な質問に対して、「よくぞ聞いてくれた」という表情をしながら、「それは戦争をなくすためですよ」と即答されました。

「過去には日本とアジアの国々とのあいだで不幸な出来事がありましたね。ああいうことを2度と起こさないために、友達がいろんな国にいるという状態にしたいんです。そのためには若いうちからどんどん外国に出て、いろんな文化に触れ、たくさんの人と知り合ってほしい。ではどうするか?財布の軽い若い人でも乗れて、いろんな国に行ける、そういう航空会社が必要なんです。ピーチはそれをやるんです」

この本のなかで、一番感動させられたというか、驚いた箇所です。
ミッションがいかに大事か。。考えさせられました。

極めて分かりやすい「意味」です。
「ヒト」は与えられる「意味」の豊かさによって放出するエネルギーの量が大きく変わります。格安航空会社という、極めてシビアな経営資源管理が求められる業態において、「意味」を明確に掲げるリーダーによって率いられている組織が、他社を大きく凌ぐパフォーマンスを上げているというのは極めて示唆的だと言えます。

このような時代にあって、いたずらに売り上げや生産性などのKPIに代表される「乾いた目標」だけを掲げて叱咤するという、かつて日本において主流だったオールドタイプのリーダーは、組織からモチベーションも創造性も引き出すことができません。ニュータイプのリーダーは、仕事の背景をなす大きな「意味」を明らかにすることで、組織からモチベーションと創造性を引き出すのです。

下請けの製造業で、仕事の「意味」を見出すのは難しいです。
惰性で仕事をしてしまいます。どうすれば良いんだろうか?


ここまで読んで頂きありがとうございます😊