父のつくるお米に”VISION”をつくりました。
あるところに父と娘がいました。
父は富山で農業を、娘は東京で仕事をしていました。
娘は、東京の大学に進学して以来、なかなかふるさとに帰ってきません。大学の4年間は勉強に遊びに忙しく。社会人になってからの10年は、ITベンチャー企業というところに勤めはじめ、さらに忙しくなっているようです。
父は、娘の仕事がわからない
父は、娘の勤めている会社が何をしているのかさっぱり分かりませんでした。 何を売ってお金を稼いでいるのかわかりません。ちゃんと給料をもらっているのかもわかりません。
周りにITベンチャーで勤めている人もいないので、どこかのインターネットの会社が、なにか悪いことしたとテレビで報道されているたびに、娘の仕事は大丈夫かなと心配になっていました。
そんな父は、ことあるごとに電話で「お米いらんか?」と娘に聞いてきます。
仕事が忙しく、家でご飯をつくる時間がなかった娘は「いらない」と答えます。
「お米いらんか?」の意図
父:「お米いらんか?」
娘:「え、まだあるからいらないよー」
父は少し悲しそうです。
娘がお米を食べてくれないからではなく、「お米はいらない」と返事があることで、それ以上の会話が続かなくなるからです。
社会人になってから数年して、おしゃべり好きな母が、無口の父にとって「お米がいらないか」という言葉は、「最近どうだ?」「元気にしているか?」という問いかけだと教えてくれました。
そう思っていたなら、早く教えてくればいいのにと、娘は思いました。
でも、父も、忙しく生活している娘を気遣ってくれているのかもしれません。静かに見守るのが自分の役割だと思っているのかもしれません。あるいは、父とはそういうことを言わない生き物なのかもしれません。
娘も歳を重ねていくと、心の余裕もできて、父の「お米はいるか?」が「最近どうしているか?」であると、頭の中で自動変換できるようになりました。
「お米」を届けるのではなく、「つながり」を届ける
父は、毎年美味しいお米をつくっています。
娘は、消費という言葉が、昔からあまり好きではありません。父がつくるお米には”限り”があります。だからこそ、顔が見えない消費者に届けて”消費”してもらうのではなく。顔が見える知人・友人に届けることで、新たな「循環」「つながり」ができたらと考えています。
学校のつながり、仕事のつながりとは違う、お米でのつながり。
お米にビジョンがあってもいいじゃないか
そんな父と娘の思いが伝わりやすいように、娘は、父のつくるお米のビジョン(&クリエイティブ)をつくりました。
父娘がやりたいことは、お米をきっかけに「”つながり”を作る」こと、その意図を込めてComenity(コメニティ)という名前にしました。
次の時代の食卓を豊かに
娘はテクノロジーが大好きです。ライフスタイルの多様化が進む中で、いろいろな人が自分の好きなところで住むようになっていきます。
核家族化や一人暮らしも増えて、家族みんなで食卓を囲むことは、どんどん少なくなっていくかもしれません。
だからといってご飯を一人で食べるのは寂しい。
いつの時代も、ご飯はみんなで食べると美味しいものです。
だからこそ、その時代のテクノロジーの力をうまく借りることで、どんな場所にいても、同じ食卓を囲んでご飯が食べれるんじゃないかと娘は夢見ています。
例えば、友達や家族が、3Dホログラムで食卓に現れて、一緒にワイワイご飯を食べられるとか。こんなふうに、Comenityでは未来の食卓でもみんなで美味しくご飯を食べられる方法について妄想していきます。
父はおいしいお米を作りを続け、娘はテクノロジーの進化を追い続けていきます。そして父娘が立ち上げたComenity(コメニティ)は、今も、これからも、つながりを食卓に届けていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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食卓がより楽しくなるような動画にも挑戦していきたいと思っています。
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