2人の姉のあとに生まれた末っ子の僕を、父と母は溺愛した。とりわけ父の槙雄は戦前の京城(いまのソウル)での充実したビジネスマン人生が戦争によって断たれ、まだ40代で田舎で余生さながらの毎日。僕の成長だけを楽しみとしたのかもしれない。

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