私たちの「買う」に対する気持ちの変化が、企業を変え、世の中の「豊かさ」の定義も変えていく。【日経COMEMO編集部おすすめ投稿】
こんにちは、広報係です。編集部のおすすめ投稿では、私たちが「ぜひおすすめしたい！」と思った投稿を選んで紹介しています。
日経COMEMOは、日本経済新聞社がnote上で運営しているマガジンで、新しい時代のビジネスリーダーの方たちから、毎月約200本の投稿が集まっています。今回はこのたくさんの投稿の中から2本、私たちがぜひ読んでいただきたいと思った投稿をご紹介します。
今回のキーワードは「企業イメージ」です。
■「偽装を行った」「従業員の労働環境がひどい」「トップの対応が悪い」ならば、買わない。
100円で食べられるおにぎりやパン、1000円で買えるTシャツやジーパン。「安くて品質が高い」ことは、私が「顧客」という立場にあるときに、これまで最優先にしてきたことのように思います。
それが、いつ頃からだったのかは忘れてしまいましたが、あるときから気持ちが少し変わり始めたような気がします。いくら「安くて品質が高い」商品でも、その企業が何かしらの偽装を行なっていたり、従業員の労働環境がひどかったり、その事実が発覚したときのトップの対応が悪かったり。
その企業の「姿勢」に共感できなければ、商品もサービスも買わない。
今、消費行動が大きく変わり始めていると言われていますが、自分自身の気持ちに置き換えても、価格や品質にまったく関係のないところで買うか買わないかを決めることが増えてきたような気がします。
■消費者は企業の「姿勢」を見て、そこに期待感をもっているのでは？
今月、ESG（環境・社会・企業統治）活動に対する企業やブランドのイメージを調べた調査結果が発表されました。
ランキングの10位までに入ったのは、「トヨタ」「サントリー」「イオン」「キリン」「花王」「パナソニック」「スターバックス」「資生堂」「ホンダ」「サッポロビール」……多くの消費者が、これらの会社に対して誠実さを感じているということです。
第4位に入った「キリン」に関して、先日、日経COMEMOに子安大輔さんがこんな投稿をしていました。
この投稿の中でも紹介されていますが、2016年にキリンが「47都道府県の一番搾り」という商品を販売していたことを覚えている方は多いと思います。これについて子安さんはこんなことをおっしゃっています。
想像するに、社内的や業界的には相当な混乱もあったのでしょう。結果的にはこの商品の販売は終了しています。しかし、少なくとも外部から見た限り、この試みは決して失敗ではなかったと思います。「キリンは本気で自らを変えようとしている」という意気込みが伝わるには十分でした。
この後もさらに続くキリンの挑戦。その試みが成功するかどうかではなく、消費者はその「姿勢」を見ているのではないでしょうか。それが結果的に、キリンの売上げを押し上げることにつながったように思えます。
■課題解決に取り組むことは、向き合っていること自体が価値になる。
企業を見る顧客の「目」が変わったことで、企業側も顧客に魅力ある会社と見られるためにどうすればいいかを、以前とは違う視点から考え、取り組むようになってきていると思います。
「SDGs（エス・ディー・ジーズ）」という言葉がすっかり定着してきたように、ある程度の事業規模があればこういったことには「取り組んでいて当然」と受け止められるようになってきています。
それが、様々な方面に波及しているのだと、私が少し驚いた投稿がCOMEMOの中にありました。東京大学大学院准教授の高木聡一郎さんが解説している「DX銘柄」に関する投稿です。
私はこれを読むまで「DX銘柄」というものの存在を知りませんでした。
これまでCOMEMOには、たくさんの「DX：デジタル・トランス・フォーメーション」に関する投稿が寄せられましたが、主に、会社がDXに取り組まないことで起こる「リモートワークが進まない」「社員の生産性が上がらない」といった課題解決の話が中心でした。
企業としてDXに取り組んでいることが、イメージアップにつながり投資銘柄を選ぶ際の指標の1つになる、ということまで起こっているとは思いませんでした。
こちらの記事にある経産省と東証によって選定された35社にとって、DX化を進めることは、経営課題の解決だけでなく投資家に向けた魅力のアピールにもなったはずです。
消費者の企業を見る「目」が変わり、企業側がどう見られているかを意識しながら提供する商品やサービスを変えていくことで、今後、世の中の「豊かさ」の定義も少しずつ変化していくような気がしました。
■ぜひ、ニュースについて自分の意見をnoteに書いて投稿してください！
今回ご紹介した2本の投稿について、皆様はどのような意見や感想をもったでしょうか。ぜひ「#日経COMEMO」をつけてnoteに投稿してみてください。関連するニュース記事を日経新聞の中から探して、改めて引用して書いていただいても構いません。私たち日経COMEMO編集部のスタッフが読みにいきます（日々、巡回しております）。
寄せられた投稿の中から、COMEMOスタッフが厳選したものを「#日経COMEMOマガジン」にピックアップしています。
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