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ディズニー旅行記×2~その③~

↓前回


さめざめと泣きながらPayPayでタクシー代を払う。タクシーってPayPayで払えるんだ。知らなかった。

ホテルの人も優しかった。
ここだけもうひと踏ん張りしてこの書類を書いてナイトウェアを持っていってくださいと優しく言ってくれた。

ホテルに直行してなんとかベッドに寝転がる。
冷たい人と、信じられる人と、優しい人と。

それぞれの顔を思い出しながら眠りにつく。楔がより一層深くささり、鎖を心臓がギュウギュウとしめつける。

また己の不甲斐なさに涙しながらずっと水とポカリをゆっくり飲んでいた。

己の身体でたくさん試して、そして意識を朦朧とさせながらネットで調べてわかったことだが、吐いた時にとりま水ガブガブ飲んどけというのは間違いだ。

正解は、まず吐いたあとに何も飲んではならない、だ。

そこから水を飲むとまた吐き気が誘発されてしまう。口をゆすぐ程度が好ましい。

ただ、脱水症状は怖いのでまだ吐き気がある際は5~10分おきにスプーンいっぱい程度の水、ポカリ、りんごジュースなどで口を湿らせた方が良い。

それで私は随分と楽になった。


そして、私にはもうひとつ難題のミッションがあった。友達の誕生日を祝わねばならないのだ。3人で行ったうちの1人の誕生日が近く、祝おうという話になっていた。

そして、飾り付けやプレゼントなどは全て私が持っていっていたのだ。

無論誕生日おめでと〜などをやれる余裕などない。そんなことをしたらゲロを吐いてお陀仏である。

でも、とりあえず飾りとプレゼントだけ渡さねばならない。

とりあえず荷物だけ取りに来てくれることになった。ちなみに私はリモート参加するわと言ったので彼女らの部屋に行くことは無い。

コンコンとノックがありよぼよぼとドアへゆく。

あけると、大丈夫?と心配そうな顔をした友達が居た。
全然まだキモイと返答し、誰がどう見ても怪しい袋を渡す。

カモフラの袋なんかない。SABONが丸見えだ。

わりと丸出しの袋だったので申し訳なかったと思う。まあこれを持ってエレベーターまで行ってくれ。頑張って。何階かは知らんけど。

ガチャ。

向かいの部屋のドアが空いた。

祝う対象が出てきた。

あら?

そう。恐らくホテルの人の意向で友達とお向かいさんだったのである。これは本当に助かった。連絡伝達が本当に楽なのである。

ただめちゃめちゃ焦った。プレゼントとかSABONの文字がほぼ丸出しである。必死に私の部屋の方に隠しながらあれ〜向かいだったの〜とすっとぼける。

そして押し寄せる唐突な吐き気

とりあえず飾りとプレゼントを押し付けてトイレにめっちゃ吐いた。もう吐くのにも慣れてきた自分が嫌だ。

その1時間後くらいに無事お祝いは決行された。

祝う対象が激ニブチンだったお陰で一切気づかれなかったらしい。

LINEのビデオ通話でその様子を隣の部屋から伺っていたが、めちゃくちゃ喜んでるのを見て、サプライズも悪くないなと思った。

あと電波の影響かバースデーソングがめちゃめちゃ輪唱になっていた。ちょっとウケた。

ヘッダーはその時の写真だ。

ありがとう。ありがとうと何度もお礼を言っていた彼女を見て、その日は眠りについた。


翌朝

少しスッキリとしてもう吐くことはないと悟った私はとりあえず服を着替え、


帰ることを決意した。

正直、しんどすぎる訳ではなかったがまだえずき的な気持ち悪さは残っていたし、心は傷んだままだった。

くそぅ。東京観光したかった。

いやまあ2日後にもう1回来るけど。
旅行日程に関してはこれに詳しく乗っている

端的に説明すると東京+ディズニー2泊3日の旅ⅹ2(1日おき)だったのだ。

もう今回の旅はほぼ予習みたいなもんである。

とりあえず、友達とは途中で別れて東京駅に向かう。ん?みどりの窓口がないぞ?緑はあるけど恐らく逆方向の新幹線だぞ?

何故だ僕らのみどりの窓口は消し飛んでしまったのか


結局青い新幹線の所で切符を買って帰った

新横浜と東京の差額分だけでお金は済んだ。

もう夜行バスは懲り懲りだ。

こうしてディズニー旅行記の1/2が終わった。

結局、身体も精神もゴリゴリに削られたまま、楔が胸に打たれて鎖が外れないまま、私は東京から帰ってきたのだ。

次回からは2回目のディズニー旅行記である。

↓次回
未定

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