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悪霊の島/スティーブン・キング

泣く子も黙るスティーブン・キング。

上下巻あわせて1000Pほどあるが、一気に読了。

めちゃくそ面白い。

主人公は仕事中の事故により右腕を無くし死の淵からなんとか生還した男。この事故がきっかけで妻と離婚し自殺を考えるほどの状態だったが、心機一転、アメリカ北部からフロリダの小島にある一軒の家に呼び寄せられるように引っ越す。
そこでは昔から興味があった絵を描くことに取り組み、短期間でメキメキと上達し才能を開花させ、人生に幸せを感じるようになる。
しかしその才能は島に潜むある”怪異”に取り憑かれるものになり、島の秘密と対峙することになる…。

的な内容です。

スティーブン・キングの何が面白いって、恐怖の正体が具象化されているようでされていないところじゃないでしょうか。
それがじわじわと迫ってきて、徐々に外堀を埋められる感。
結局その正体は何?何がどうなってんの?的な。

キング氏の頭の中ではすべて映像で表現されているんだろうかと思う緻密な描写も凡人の頭では再現不能なところも多々あります。

家の間取り、島の地図、絵画、音、音楽、触覚。

この作品に関していえば、得体の知れない恐怖が文章表現で読むことによって、より得体の知れない感が増してよりゾクゾクする気が。

恐怖の正体が人間じゃないところが、怖がりでも最後まで読み続けられるポイントなのかなぁ。

でもいきなりバーンッ!といきなり実体で登場する場面もあったりで、肩透かしを食らう感が否めないところも。

ホラー小説ってそういうもんなのかしら。

しかし海外小説は好きなのに、年々登場人物の名前と立ち位置を覚えられなくなっている気がする。。

主要人物の人数は少ない方の作品とは思うけども、その他大勢の人の名前が出てくると誰やねん現象が止まらない。

特に主人公一覧に載ってない人、いきなり愛称になる人、忘れた頃に出てくる人。

難儀である。でも読んで損なし。

#海外文学のススメ

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