ニートになりたくなかったら、作家志望者を名乗ってしまえばいいじゃない

 お久しぶりです、こむてくです。ここしばらくの間筆を手に取れなかった理由ですが、「私生活に怒涛の変化があってそれどころではなかった」からです。
 昔派遣社員として働いていた会社からのお誘いに応えて出戻ったり、それに合わせて生活が大きく変化してその順応に手間取ったりと、生活の急激な変化ってそれだけで脳と身体の負担が大きくとてもではないですが執筆する暇と体力を確保できなかったんですね。

 え? 「仕事を辞めればいくらでも執筆できるんじゃないか」ってですか? その点に関しましては、「命あっての物種」といいますからね。
 生きていればいつか再び筆を取れますが、生活手段を確保しなければ筆を手にとることも適わないわけです。なので当方としましては、最悪筆を折ってでも本業を続ける覚悟はあってもその逆は全くありません。


 ニートは作家志望者を名乗るだけで脱却できる


 さて、本題です。まず、ニートの定義から説明します。ニートとはイギリスで生まれた言葉で以下を指します。

 Not in
 Education
 Employment or
 Training

 つまり、学生にも勤め人にも職業訓練者にも該当しない者をニートと呼びます。つまり、作家志望者はたとえ無収入でも「職業訓練者」となり、ニートの定義から外れます。


 作家志望者は名乗るだけでなれる


 作家って、どうすればなれると思いますか? 自らが出した書籍で売上を出せばですか? 文章投稿サイトに文章を投稿すればですか? それとも、投稿サイトのアカウントを作った時点でですか?
 いえいえ、そんなものは言うなれば「どこまで活動内容に説得力を持たせるか」です。なるだけならもっと簡単です。名乗るだけです。作家志望者を名乗った者は、その時点ですでに作家志望者なんですよ。

 馬鹿馬鹿しいことを言っているように思われるかもしれませんが、そこは本当にそうなんですよ。前述の通り、活動内容なんてその言葉に説得力を伴わせる手段に過ぎないんですよ、「ニートの脱却」のみが目的であれば。

「ニートの定義に該当したくないけど働きたくないから名乗るだけ名乗りたい」

 個人的には、全然問題の無い志望動機だと思っています。勿論そこに賛否のある話だとは思いますが。


 立ちすくんで手が動かないことは恥ではない


「書いていないのに作家なんて名乗ってしまっていいものか」

 当然のように持つ疑問ではあるでしょう。ですが、逆に考えてください。プロの方々でも、ご飯を食べているときに手に持っているものは筆ではなく箸でしょう。年間通していちども睡眠を取らないプロも居ないでしょう。
 何故ですか? 栄養を摂らなければ身体が動かなくなるからです。適度に睡眠を取らなければ書けるわけが無いからです。つまり、書くために手を止める必要って、時としてあるだけです。

「手を動かそうにも何をしたらいいかわからないから手が動かない」

 これ、実は手を止める真っ当な理由なんです。なにげに難しいんですよね、「自分が何をわかっていないか、自分に何が足りていないかに気付く」って。
 どうぞ手を止めてください、ただし脳は動かし続けてください。

「何がわかれば書けるのか」

 それを答えが出るまで考えてください。そうすれば、立ちすくんで何もできない状況を打破できます。悩み悩んで立ちすくんだときは、逃げずに悩みを受け止めて悩み抜いてください。そのために、立ちすくんでいるわけですから。



 作家は名乗るだけで簡単になれるが、創作活動を生活手段とすることは容易ではない


 ここまで、作家を名乗る正当性について述べてきましたが、実際に創作で生活を成り立たせられるくらいお金を稼ぐとなると一気に話が変わります。以下ではその場合について述べます。

 専業ラノベ作家として食べていくとなると、年間で最低40万字書いて文庫本4冊書籍化されなければならない

 書いた作品が書籍化されますと、その時点で初版発行ぶんの印税が発生します。もし増刷されたり続巻も発行されたりすればその度にです。
 ソースが定かでない情報で申し訳ありませんが、それが1冊あたり約50万円、4冊で200万円でそれを実現できれば年収額面200万円の日々食いつなぐだけで手一杯の「貧乏人」として生計を立てられます。
 更に文庫本一冊の文字数が約10万文字、その4冊ぶんが前述の40万文字でそれが生計を立てるとなると最低ラインです。

 そしてそれも、「書いた作品が全て書籍化されれば」です。打ち切りや落選の可能性も考えますと、実際問題としてそれ以上に書かなければならないでしょう。ちなみに一般のお仕事でしたら、時給1000円のアルバイトを週40時間、月〜金曜に実働8時間ずつこなせばその水準の生活ができます。個人的にそのほうが遥かにラクです。


 作家志望者を名乗るだけ名乗る意味はあるのか

 名乗るだけ名乗るのは至極簡単なアーティスト志望者、ただし実際に食べていくとなると茨の道の芸術産業。そんなもの、志望する意味はあるのか? あります。

「ニートを嫌がった」

 それ、大きな一歩です。歯に衣着せぬことを言いますと、無職って邪魔で役立たずな社会のお荷物です。いち社会人としては、自分がそうであることをみじめで情けないものとする自尊心は大事にして頂きたいです。

 ですので、名乗るだけ名乗る構えも個人的には大事にします。どうかもう一歩先まで歩を進めたくなったときは、一般職でも作家でも構いませんから迷わず歩をお進めください。

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