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お告げ is here

むしょうに、お告げがほしい時がある。『これからどう生きればいいですか』『何を大切にしたらいいですか』『こんなやり方で合っていますか』『何かを新しく始めるべきですか』。漠然とした不安が形を持つと、いち早く答えが欲しくなる。納得できる絶対の解答がほしい。今すぐに。

自分の認識こそがその人の世界のすべてなので(と少なくともわたしは思っているので)、もしも誰かから「こうすればいいよ」と明快に答えてもらったとしても、『ほんとにそうかぁ?』ってな具合に、自分が心の奥底でこれだと感じている方向にどうしても持っていってしまう。無意識に。(書いていたら自分がめちゃくちゃウザい生き物だと気付いてしまった。つらい)

そんなわけで、滅多なことがないと人には答えを求めないが、それでもどうしても答えが欲しい時、時々それは現れる。そう、お告げである。
神様が話しかけてくれるわけじゃないし、ちょうど身近に預言者がいるわけでもない。宗教には入っておらず、勧誘の方が見えた時はいつも、残念ながら出かける直前だ。ごめんなさいね。
お告げはたいてい、身の回りの、ものすごく何気ないところに現れる。テレビで流れたCMのメッセージ、ラジオで流れた曲、本の一節、ゲームのセリフ。いつもならそのまま通り過ぎてしまうようなささやかなものだ。でも、答えを求めていると、なぜかすっと心に入ってくるもの。
それは脳が自分で導き出した結論に行き着くために、無意識に都合の良い情報を拾っているだけだよ—という意見もあろう。別にかまわない。だってわたしは事実それでものすごくすっきりするんだし、そう、自己の認識こそ、わたしの世界の全てなのだから。

それを差し置いても不思議なお告げもある。わたしがものすごくナーバスになっている時…これはちょっと不安になっているとかセンチに浸っているとかそんなんじゃなく、呼吸が早くなり胸が痛くなるほど、最悪の発想をしてしまうほど追い詰められる時のこと(めったにありません)。そういう時には必ずと言っていいほど、わたしの不安定な青春時代を救ってくれた、Aqua Timezの曲が流れる。また、考えが煮詰まって、一体何がやりたかったんだか、どうやって生きていけばいいのかが真剣にわからなくて、何もかも灰色に見える時。その時はいつも決まってタイミングよく、スピッツの音楽が耳に飛び込んでくる。こればかりはずっとずっと不思議でならない。ただ、『ありがとう』とそっと思うことにしている。


Comay.

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Comay HP

◆週刊Comay
∟毎週noteとは別のエッセイものせているよ

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