【インタビュー】学ぶことの楽しさを、マラウイ中に広げたい。現地コーディネーター・ウォンガニさんの想い
Colorbathは、日本とネパール・マラウイを拠点に、教育や雇用創出など、さまざまなプロジェクトをおこなっています。
課題解決よりも価値創造、と位置づけているように、まずはメンバー自身が、その国のこと・その出来事のことを自分ごと化し、目の前にいる具体的な人のために何ができるか?考えることを大切にしているチームです。
そしてそんな中で欠かせないのが、ネパール・マラウイにいる現地メンバーの存在。
それぞれさまざまな関わり方をしながら、一緒に働き、ときに人生について語り合い、多面体としての Colorbathの一要素をつくってくれています。
これまで、SNSでの発信は日本人メンバーの姿が目立ちがちでしたが...
これからは、さまざまなコンテンツを通して、海外メンバーのライフストーリーやお仕事についてもお伝えしていければと思っています。
今回は、マラウイ・ムジンバの教育局で働きながら、オンライン交流プログラム「DOTS」のコーディネーターとしても活躍しているウォンガニさんにお話をお聴きしました。
全てのきっかけとなった Colorbathスタッフ・椎木との出会いから、「新しいことを学ぶのが好き」という原点、「ロールモデルになり、ロールモデルを創る」プロフェッショナリズムまで。ぜひ最後まで読んでいただけたらうれしいです。
■「先生」から「コーディネーター」へ
現地時間の12時、オフィスの近く、青空をバックにインタビューに応えてくれたウォンガニさん。最近のお仕事はどうですか?と尋ねると、
と話します。
「Malawi Education Reform Program」という政府主導のプロジェクトに参加しているウォンガニさんは、現在はムジンバにあるオフィスを拠点に、生徒の学習環境・先生たちの働く環境をよりよくするために活発に活動中。
ムジンバはマラウイの中でも規模の大きな地域のため、26の学区に320の小学校があり、各学校に4000人ちかくの児童が所属しています。
そのお仕事の内容は、
などなど、多岐に渡ります。
朝の6時から夜6時まで働くこともあるという多忙な日々ですが、「いろいろなバックグラウンドの人と働けることや、新しいことを学べることが一番大きなモチベーション」と語っていました。
また、オンライン交流プログラム「DOTS」のコーディネーターとしては、実践者となりうる先生6人を発掘し、「DOTSサムライ(先駆者)」としてICT機器の使い方などをレクチャー。
「彼らはすぐにでもオンライン交流を始めたいと言っているよ」という言葉が、とても頼もしかったです。
■むつみから、多くのことを学んだ
以前こちらのnote記事でも紹介したように、 Colorbathの椎木とウォンガニさんは、2015年からつながりがあります。
当時同じ学校で表現芸術科目(音楽や図工、体育など)のカリキュラム作りに取り組んでいたふたり。
バレーボールの授業で教え方に苦労していたウォンガニ先生に、「何か手伝いましょうか?」と椎木が声をかけたことが出会いのきっかけでした。
その後、「表現芸術科目で学んだことを、子どもたちが表現する場所」として、運動会と文化祭をセットにしたような「カゾンバスクールオープンデー」を開催。学校が地域に開かれ、大人も子どもも一緒になって楽しむ時間と空間をともにしました。
椎木の帰国後も交流はつづき、日本とマラウイの教室をつなぐ「DOTS」において、今では欠かせない存在となっています。
これから Colorbathと一緒に創っていきたい未来については、
と話してくれました。
また、DOTSを通して交流している学校で、生徒が一人1台のipadを使いこなしている姿が、先生たちがガイドラインに沿ってICT活用を実践している姿にも刺激を受けているとのこと。
学ぶことへの自分自身の好奇心を原動力にしながらも、行動のもたらすインパクトを考え、生徒たちや先生たちの未来、そしてマラウイ全体の未来もイメージしているウォンガニさん。
最後に、「今日」という人生を生きる中で大切にしていることについてお聴きしました。
■今日も明日も、誰かのロールモデルである
ウォンガニさんの座右の銘は
子どものころは軍隊に入ることが憧れだったウォンガニさんが教員になったのは、現在も教壇に立っているお母さんや、大学に入学したことの影響もあります。しかしそれ以上にターニングポイントになったのが、実際の学校で出会った生徒たちの姿でした。
ことなる地域、言語環境、家庭からやってくる、行動も考え方も多種多様な子どもたち。
彼らから多くのことを学び、そして同時に、自分が彼らから信頼され、ロールモデルとされていることを知ったとき。
教育のプロフェッショナルになろうと、ウォンガニさんは思ったそうです。
と話す姿から、
「すべての子どもたちが等しく、自分自身のさまざまな可能性を投影すると同時に、信頼して相談することができる相手を見つけられるように」
という想いが、彼をICTの活用や日本とのオンライン交流、生徒と先生がより良い環境で過ごしていくためのプロジェクト推進に突き動かしているのだと感じました。
教育局でのウォンガニさんの挑戦が、マラウイの教育の未来につながるように。
そしてその挑戦を通して、マラウイと日本の人たちのより多くの人が、彼の姿を「ロールモデル」として成長のきっかけとしていけるように。
私たちも、ウォンガニさんと一緒に挑戦を続けていきたいと思います。
ウォンガニさん、読んでいただいたみなさん、ありがとうございました*
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