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多様性の時代。色の見え方も個人差があります。
加齢に伴って見えにくくなる文字や色、
眼疾患による視界の変化、
先天性の色覚異常や
病気やストレスによる変化など、様々です。

どのような原因で、どのような見え方をしているのか。
そして誰もが見えやすい視覚情報を学んで応用できるスキルを身に着けられるのが「色彩検定UC級」、色のユニバーサルデザインです。

バリアフリーとユニバーサルデザインの違いとは?

簡単に言うと、バリアフリーとは、バリア(壁)があるので取っ払おう!という考え方。このバリア(壁)とは、障害者や高齢者が社会活動をする際の壁を指します。一般的に知られているのは、後付けの手すりやスロープです。

それに対して、最初からバリア(壁)を作らないのがユニバーサルデザインです。対象は障害者や高齢者に限らず、性別、年齢、国籍などにもとらわれない「すべての人」です。

ユニバーサルデザインの出発点は?

1950年代、デンマークのパンク・ミケルセンによる「ノーマライゼーション」が出発点と言われています。
その後、アメリカの建築家で車いすユーザーのロナルド・メイスが提唱した概念をまとめたものが「ユニバーサルデザインの7原則」です。この7原則の中で視覚情報に関わるのが「色のユニバーサルデザイン」なのです。

色の見え方も個性のひとつ

ちょっと難しいことを言うと…光が物体にあたって反射したものが目に入り、目の中の網膜にある視細胞(錐体細胞と杆体細胞)から視神経を通って脳に伝わり、私たちは色を知覚しています。

目の視細胞に欠落や変異があると、先天性の色覚異常となり、見え方が異なります。
目も加齢によって細胞や筋力が低下して、見え方が変化していきます。

高齢者が区別しにくい色は?
色覚異常の人はどれくらいいるの?

正しいものはどれでしょうか?

目の中の「水晶体」は、最初は透明のゲル状ですが、加齢により黄色くなります。これが水晶体の黄変です。黄変によって短波長の青系が暗く沈んで見えるので、「紺と黒」は区別が難しくなります。
ガスの炎の青が見えにくくなることから、高齢者の事故も増えているそうです。

先天性の色覚異常は遺伝です。日本人男性の場合、20人に1人の割合で色覚異常になります。ちなみに色覚異常は医学用語で、色彩検定UC級でもこの呼び方をしています。

とても身近なことですよね

色彩検定UC級とは?

2019年から始まった新しい検定です。新しいと言っても、これまでの色彩検定1~3級に掲載されていたユニバーサルデザインの範囲とプラスアルファで構成されています。より一層、色のユニバーサルデザインに特化した内容だと感じています。

第1章 色のユニバーサルデザイン
第2章 色が見えるしくみ
第3章 色の表し方
第4章 色別のタイプによる色の見え方
第5章 高齢者の見え方
第6章 色のUDの進め方

色彩検定うC級は年に2回

自分の好きな時間に学べる!オンデマンド通信講座

私は大学と専門学校でユニバーサルデザインの授業を担当しています。
色彩検定UC級の受験対策も行っています。
カルチャースクールでも色彩検定UC級の受験対策講座を開講しています。
「できれば自分の好きな時間に勉強したい!」という声を頂き、通信講座を作りました。

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誰もが快適な生活のために、色彩にできること

街中で見かけるデザイン、ピクトグラム、看板など、今は色の洪水と言われるほど。美しいデザインも、もちろん必要ですが、見え方の配慮も今後は浸透するといいですね。
「誰ひとり取り残さない SDGs」には色のユニバーサルデザインも含まれるのではないでしょうか。

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