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ボドゲ開発にかかわる人たちの役職の話。

ボドゲを1つ開発するとしましょう。
それにはたくさんの、時には1人の力によって出来上がっていきます。
今回は、それらを細かく分類した時に、うちの場合で、役職名を紹介していきたいと思います。
開発方法はいろいろな方法があって、別にこの形ではない、ほかにも、これ不要、などなどあるかもしれませんが、一例ってことで一つ。


1.ディレクター(監督)

作品を組み上げる人です。この人が一番偉いとされています。
これを採用する、これを切り捨てる、これで出来上がりとする、などなど。
最終判断をするのはすべてこの人です。
テストプレイヤーはディレクターではないこと、よく覚えていてください。


2.プロデューサー

どうやってお金に換えるか、というのを考える人です。
作品をどうやって見せたり、その道筋を立てたり。いくつ作るか考えたり、どのイベントで売ったりするか考えたりもします。

すっごい簡単な話をしておくと、「ゲムマに出す」と決めるのがプロデューサーです。別にゲムマじゃなくてもいいんだけど、ゲムマを選ぶのはプロデューサーの仕事です。


3.プランナー

どういったゲームを作るのか、を考える人です。
いわゆる企画を作る人です。企画が無いと、作ったはいいが、どうすればいいのか、このゲームは何が特色なのか、分からなくなることがあります。
後、あらかじめ企画を立てておくと、後でフラフラ別のものになったりしません。ま、そこも企画次第ではあるんですが。


4.ゲームデザイナー

ゲームのシステムデザインをする人です。
いわゆるガワが付く前のシステムだけの部分を製作する人ですね。
作る際に、テーマを含めて考えて作る場合もあります。そこは企画次第、というところではありますね。


5.アーティスト

ゲームのイラストやデザインを作る人です。
他に箱だったり、場合によってはルールのデザインもしたりするかも。(現実にはあんま見たことないですが、見たこと自体はあります。)
実はここは細かく区切れば、イラストレーター、デザイナー、ロゴデザイナーなどなどたくさんいます。
ちょっと本筋と外れることもありそうなので、まとめてアーティストとさせていただきました。


6.アートディレクター

イラストをどういったものにするか、というのを決める人です。
おしゃれに黒を使ったシックなクールなデザインなのか、ピンクや淡い色がベースとなったファンタジーメルヘンみたいなのがいいのか。
システムとテーマを理解し、最適解を探します。
ディレクターやプランナーが言語化できないのであれば、ディレクターやプランナーがしなければならなくなります。


7.作家

テーマを考える人です。後、その周りのテキストを考える人です。
企画に沿っている必要があります。
場合によっては、ゲームシステムに直結することもあり、兼任することもあります。


8.テクニカルディレクター

コンポーネントに関する選定をする人です。
カードであれば、その厚さは、印刷の方法は、形は、などなど。


9.オペレーター

メールを打つ人です。
主に全体の進行、外部の方への連絡でしょうか。
印刷所、加工所、箱屋さん、コマ屋さんなどなど。
決めたこと、決められたことを外部に伝える人です。
そういう意味では、スケジュール管理、場合によってはプロジェクトマネージャーみたいな立ち位置かもしれません。
ディレクターが苦手なときは必要になったりしますね。


10.テストプレイヤー

モック作ったり、実際に遊んでみたりする人です。
割と幅広い場合もあって、ゲームシステムへのフィードバック、アートへのフィードバック、レイアウトやデザイン、テーマへのフィードバックなどを
まとめてそれらの担当者へ伝えます。
また、場合によってはデバッガも務めます。実際に最終形で遊んでみて、穴がないか、問題がないかを確認する役割を持ちます。


11.広報

ゲームを外部に紹介する人です。
そのための資料を作り、実際に説明したり、各メディア(ボドゲの場合は、広報ができるSNS周り)に公開したり。
またそれら公開に合わせたキャンペーンを実行する人です。
あらかじめ、企画をしっかりしておくと、そんなに難しいものではないんですが、一通りやったことがないと何をすればよいか分からないところでもあります。


12.経理

事業活動にはお金が動きます。
それらを記入する人が必要です。税金をちゃんと払わないと、なので。


13.営業

作ったゲームは売らねばなりません。
そこがイベント会場であっても、どこかの軒先であっても。
そういったところで売るために、説明して、納得してもらって、初めて売れます。売ることができます。
このためだけの資料というのも存在するかもしれません。

また、作って終わりではありません。
小売店に置いてもらったとして、そのままでは売れません。営業であるあなたも小売店に協力できるよう、何かしらのアクションが必要となるでしょう。


14.生産者

実際に印刷して作らなければ、絵に描いた餅です。単なるモックアップです。
それらを印刷して、集まったものを組み上げなければなりません。アッセンブリしなければなりません。
そうして、パッケージしたら、どこかに送ったり、倉庫に置かなければなりません。
それらを考える人、やる人でしょうか。


15.ユーザーサポート

売って終わり、ではありません。
売った後も不具合対応や、品質向上についてやることはあります。
エラッタ対応とかね。


まとめ

ってことで、ざっくりこんなところです。
同人だと、これらを1人でやることがありますね。
イラストを外注すると2人だったりしますが、それでもアートディレクター部分を外出しにできることはあんまりないように思います。

ほら簡単でしょ。

ではなくて、これだけ多いと大変に見えるかもしれませんが、全部自分で自由にできる、というところもあります。
創作系の仕事をされている方からよく聞きますが、「自分の思うとおりにできない」ということです。
そこを自由にできること自体が楽しい、とは聞く話ですね。

ちなみに、うち(COLON ARC)だと、1~3人ぐらいでやることが多いです。
メインはアートを外注して残り全部自分、って感じでしょうか。
ほんと、一緒にテストプレイしてくれるメンバーには感謝です。

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