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2023年12月現在のAIに思うことの話。

AIイラストが始まった(?)今年、色々なところに影響を出し、ところによってははじかれたり、利用するべきだ、という立場だったり、率先して利用していたり。

そんな中で、ほぼ話にあがってこない(これからもそうかもしれない)、ボドゲに関するAIについて、2023年12月に思うことをざっと書いておこうと思います。

実際の話、この記事は未来の自分に向けた議事録みたいなもので、今後、色々展開されるAIについて変わっていった結果、どの辺がどう変わったのか、当時はどうだったのかを知る手がかりを残しておきたい、という感じの記事です。


1.AIの種類

現状、大きく2つのAIがあると思っている。
1)イラスト系
2)文章系

イラスト系は、MidJournyに代表されるようなイラスト関連AI。こちらのAIはめちゃめちゃ種類があって、その違いはおそらくは「参照イラスト」の場所、そして、出来上がりの自動調整(おそらく内部的に情報を固定して入れている部分)にあるとは思っていて、それらが全部手動なのがMidjournyをはじめとする初期に作られたものなのかなと思っている。
こちらは、大きく問題になったり、対策ができたりと割と活発に行われていて、現状、一番大きい場所としては(なんとなくの把握としては)、イラスト削除補助、つまりは、GoogleのCMとかでやってる画像補正なんじゃないかなと思っている。
商業的には、乱造したAIによるイラスト集から始まってて、実写に近いところまで来ているAIなんかは、自動生成のグラビアが大量跋扈した、というのが今年の話かな。
実際、グラビア関連の仕事が大幅に変わっているとかなんとか。
乱造、価格破壊なんかが起こってるとかなんとか。

次に文章系。
こちらは言わずもがな、ChatGPTは、こういったことに明るくない人も名前ぐらいは知っている人が多いんじゃないだろうか。
幸いなことに100%使える、というには少し遠くて、ある程度レスを出してくれる、例文を出してくれるような感じで止まっているから、まだいいのかもしれない。(これは日本語の話で、英語だったら全然違うのかもしれない。)

こちらで大きな問題が発生している、という話は今のところ、見えてはいない。実際のところ、あるんだろうけれど。
特に、勝手に、放っておいてできるものではないからかなと勝手に思ってる。


2.実際触ってみて

MidjournyとChatGPTは出てきたときにしばらく触っていたけれど、現状の段階だと使いにくいな、と感じたかな。
ただ、イラストの方はその後、いろんなAIが出てきて、それらの出力結果を見ていると、「ほぼ見分けつかないよな」と感じるようにはなってきている。
AIイラストと通常イラストの大きな差異として、「作者の傾向が発生しにくい」というのがある。
イラストのテイストはともかくとして、作者による癖や好みなんかがAIイラストにはまったく出てこないところが、今のところ見分けがつきやすいんだけど、テイスト(描き方)が似ているものは作り出せている。
イラストの創作部分に興味がない人にとっては、これでも十分じゃないのかなと思っていたりする。

そういったことを踏まえてかどうかは分からないけれど、コミティアでは「AIをメインにした」出品物はNGの方向で調整するっぽい。


もちろん、これを私が読み返している未来では変わっている可能性が高い。
AIイラストの一番の問題は「見分けがつきづらくなっている」ということだと思う。
というか、正直、イラストを見慣れていない人、創作に興味の無い人にはまったくわからないと思うし、正直「どうでもいい」ようにも思っている。
おそらく、今後それが大勢を占めてくると思うんだけれど、その後の世界、どうなっているかな?(未来の自分に聞いてる

実際、現在でも可能だから、すごく興味があるところではある。


ChatGPTについては、現状、作成者のチェックが必須な代物になっている。
ただ、使い方としては、それがメインではなく、攻殻機動隊で言う、外部記憶へのチェック、みたいな感じで使えるところなのかもしれない。
いうなれば、比較的精度がすこしよくなったグーグル検索みたいなもの。

例えば、知らない言葉や出来事が出てきたときに、会話形式で聞けるもの、なんだと思う。
ちょっと違うかもしれないが、「ヘイSiri!」や「オッケーグーグル」と似たようなものかなと。
現状、それらがすでに忘れ去られているかのような世の中であるため、人の日常には必要ないのかもしれない。浴びる情報の方が圧倒的に多いし、立っているだけで雨のように降ってくるからね。


3.ボードゲームへの転用

今年買ったゲームの中にも、意図せず「AIイラスト」のゲームは含まれていた。
もちろん、イラストだけAIで描いたもので、デザインは作成者自身が行っているため、単なるAIイラストのみ、という形ではないけれど。
コスト面からだけ言えば、本当にTCG系のようなイラストがたくさん発生するゲームでのAIイラストは神のような存在であり、低価格での販売に大きく寄与していると思う。いいか悪いかは置いといて。
これまでイラストの都合で出せなかったゲームが出せる、というのはこの状況かなと。
ゲムマ秋でもたくさんのAIイラストを使ったゲームが発売されるようだし、今後、何も規制がなければ続くことかなと思っている。

では「AIテキスト」に置けるゲームはどうだろうか。
現状、ほぼ聞かないし、実際やっている人はいないんじゃないだろうか。
友達のりんちゅにAIの記事を書いてもらってはいるんだけれど、(大学がAI専攻)そういった人の切り口で始めていけるかどうか、ぐらいの地点ではある気がする。
この辺に興味があれば、というかこの記事をここまで読んでくれている人にはぜひ読んでもらいたい。最初の方は「それだけ?」と思うかもしれないが、イントロダクションだと思ってもらえればいい。(それだけ記事が多い


りんちゅの作っているアプローチや内容を見ている限り、テキスト系AIは2つの使い方ができるんだなぁと思ってみている。
1つは、テストプレイ、会話相手である。
こういうゲームを作ったんだけど、どうだろうか、どうすれば面白くなるだろうか、というのはボドゲを作っているとよく当たる話ではあるんだけれど、そこをフォローしてくれる1人となっている。
実際、Webで記事を漁ると無数に、様々な言語で出てくる話なんだろうけれど、そこから1つか2つに絞って話をしてくれるため、ありがたい。
そして、日付を変えたりするとまた別の話をしてくれるのもありがたい。
いずれにせよ、1人で作ることの多いボードゲーム、テストプレイのいくつかの段階の1つに組み込まれてもおかしくないかもしれない。

2つ目の方が個人的にはでかいと思っていて、「知識差をフォローしてくれる」ものだと思う。
これまでこういった話はしてこなかったけれど、ボードゲームを作る際の知識の影響は小さくない。むしろ、めちゃくちゃ多い。
知識が多い人はそれだけ多くの「引き出し」を持っている。
ゲームに1つの問題が発生した時に、それを解決するすべを多く、そして確かなものを持っているものの方が強い。これには説明の必要がない。
テキスト系AIはこの辺りも多少なりともフォローしてくれる。
もちろん、いくつかの問題があって、細かい点やマイナーなものは出てこないから、そういった点のフォローはできない。
ただ、100の内の60でもフォローされれば大きく答えが変わることは容易に想像が付く。


4.AIについて考えること

こういった事実を目の前にしているわけだけれど、私の中では以下のように思っている。ここは、今後目にするであろう未来の自分、しかもひと時ではないと思っているんだけど、そこに対していくつかのアプローチを見せるものになると思っている。

1)AIイラスト
現状、AIイラストの生成方法が全く気に入っていない。
イラスト作成者の同意もなしに、時にはそのままコピーのように持ってくるものがあるからだ。
イラストは、構図や表情、出来事などのアイデアをまとめたものという認識なんだけれど、それらをランダムに発生させ、時には命令に沿って、それらを持ってくるだけの機械は、「創作物として楽しむイラスト」を好む人間からすると、乱数をただただ見せられているパチスロのようなもので、面白さが全くない。
さらに、先述用に先人のイラストを「無断」で使用しているというイメージがどうしても抜けないため、「敵視」にまでたどり着くことがある。
可能であれば、AIイラストのゲームは欲しくないとまで思っている。ゲームの内容を見ないといけない立場ではあるけれど、どうしてもあらがってしまう点となっていて、自分の落としどころに毎回迷ってる。

2)AIテキスト
現状ほぼ出てきていないので、思うことは少ないのだけれど、AIテキストが提案したアイデアを採用したゲームは、いったい誰のゲームなのか? というのは考えてしまう。
同時に、「テストプレイで指摘された、出されたアイデア」を採用したゲームは、いったい誰のゲームなのか、というのも同時に考えてしまう。
そういったことを積み重ねた際、全体の5%だけオリジナルです。というのはそれは実際に誰のゲームなのか? という疑問が残る。
これは、勝手な思い込みなんだろうけれど、攻殻機動隊で時たま触れられている、「人間の部分が1%も残っていない」サイボーグは、果たして人間なのか、人間と勘違いしたロボットなのか、という話に通じるところがあるようにも思う。


こういったことを深く考えずに、「面白いからいいじゃない」という見方もあるとは思っている。
そうなってくると逆に「創作とは何なのか」ということも考えたりする。
いまいち、確かな答えは今は持っていないし、おそらくだけれど、こういったことを考えたSF作家は最終的にどう考えたか、ということについてもどこかにテキストがあるとは思うし、それをChatGPTに聞いても答えが返ってくるかもしれない。


5.まとめ

現時点でのAIについて思うこと、考えていることを書き出してみた。
私は創作以外に、他者の創作を出版したり、創作を集めたイベント(ボドゲフリマや盤祭、OHIROME)を主宰している。
その中で、こういったAIを使用した創作物について、どうアプローチを取ればいいのか、いまいち定まってはいない。
もちろん、上記に書いたように個人的な好き嫌いはあるのだけれど、それと結果は異なっていていいと思うし、「たった今」だけだと「受け入れるべきだ」とは思っている。

ただ、受け入れた結果がグラビア周りのようなことになっていると、結果「人による1からの創作」を否定することにつながるように思う。
※実際は否定はしていないんだろうけれど、見えなくされている。

そういった現実は好みではないことは確かなので、割と反対気味の動きをせざる追えないと思ってはいる。
ゲムマ秋でもそうだけれど、しばらくAIが絡んだゲームに付いてのあれこれについては、周りにも聞いていって、結論を出したい。
いずれにせよ、「量産される」状況というのは今後必ずきて、その時に市場や創作が崩壊するのか、自制によって生き残るのか、どうすれば、「これがよい」という正解にたどり着けるのか、というのは考えていかなければならないなー、なんて思ってはいる。

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