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東京ヴェルディクラブSNS講習会 潜入レポート

5/23(土)に、ヴェルディクラブの各チーム選手・スタッフに対してSNS講習会が開催されました。ヴェルディカレッジ生もクラブの一員として参加しましたので、その様子をご紹介します。

執筆
メディアプロモーショングループ:高井 ろみた(1期生)


➀講師紹介

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講師:五勝出拳一(Revive Inc.)
株式会社電通テック・電通ライブにてプロモーション領域の仕事に従事した後、株式会社Reviveにて、PR Managerを務める。東京学芸大学では蹴球部に所属し、全日本大学サッカー選抜の主務を経験。現在はアスリートのSNS活用や事業開発のサポートを始め、アスリートの価値と選択肢を広げることを目的に日々活動している。特定非営利活動法人izm 理事。日本で40名の苗字。

五勝出氏は現在ではアスリートを軸に、ソーシャルメディアの運用をはじめイベント・スポンサーシップなど包括的にサポートを行っています。

冒頭で本講習でのゴールを以下のように確認し、本題に入っていきます。

SNSで正しく情報を扱うために必要な基礎知識を理解する
✅SNSを活用することのメリットと活用法を知る
✅この1.5時間を楽しむ!

➁ソーシャルメディアの特徴と注意点

まずはアスリートとメディアの構造について。かつては4大メディア(テレビ・新聞・ラジオ・雑誌)を介さなければファン・サポーターに情報を届けることは不可能でした。
しかし現在ではSNSの台頭により、4大メディア以外での発信が容易となりました。『個人がメディアになれる時代』が到来しつつあるのです。

ちなみにここでいうSNSは『コミュニケーション』『つながり』を目的としたもので、『情報伝達』が目的のソーシャルメディアの一部という意味です。

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そもそもSNSはアスリートにどんなメリットをもたらすのか

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端的に言うと、SNSにはアスリートの価値の中のMarket VALUEとStory VALUEを強化してくれるというメリットがあります。この上記3つのVALUEは五勝出氏のnoteより引用しています。

Player VALUEは競技者としての価値、つまり勝ち負けにかかわるような価値のことを指します。そしてMarket VALUEは市場価値、つまり社会から求められているという価値、Story VALUEは文脈的な価値、つまりどれだけ共感を生み出せるのかという価値を指します。

これら3つの価値を同時に高めることによって真に高価値なアスリートに近づくということです。

③SNSを活用した事例の紹介

次は実際に、アスリートがSNSを上手く活用している事例が紹介されました。

◇認知普及につながる

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ハンドボール日本代表の土井レミイ杏利選手は競技者としての実力だけでなく、TikTokerとしての実力と人気を持っています。これを利用して普段ハンドボールに触れないような層に対して認知普及を行っているのです。

◇キャリアにつながる

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高知ユナイテッドFCの松本翔選手は特に料理・栄養にこだわりを持って発信しており、アスリートフードマイスターを取得するなどしています。選手として上を目指すことはもちろん、サッカーをフックに色々な活動をしようと心がけています。

他には集客・売り上げの大きさもSNSと直結していることが定性的に示されました。

まとめるとSNSを選手個人が活用する目的としては、アスリート個人と所属クラブの両方にメリットをもたらすためです。そのメリットとはファンエンゲージメント拡大を促すようなコミュニケーションや、収入/売上の増加を可能にすることとなります。

➃SNSの使い方を間違えると…

ここまでの話題はSNSの"正"の部分についてでしたが、ここでは"負"の部分について、主に炎上がテーマで話が進みます。五勝出氏も過去に炎上した経験を踏まえて、

「最低限の知識がないと、思ってもみなかったところから炎上する可能性がある」

と注意を呼びかけます。

◇炎上につながる投稿内容

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様々な炎上のパターンがありますが、アスリートとして一番気を付けたいものとして『スポンサーなどの利害関係者の利益を損ねる発言をすること』が挙げられました。

また、炎上につながりやすい投稿タイミングとして

・震災などの有事の時
・チームや個人の試合成績が伴わない時

という目安があります。しかし特に2つ目に関しては線引きが難しく、必ずしもそうというわけでもないため個人個人で『スタンス』を決めるべき、というアドバイスも頂きました。

➄まとめ

最後に、総合的なレクチャーが入ります。投稿の際の具体的なポイントが3つ紹介されました。

⑴継続すること
⑵ファン目線、視聴者目線であること
⑶価値=希少性であること

特に希少性については、メディア選び(Where)・内容(What)・手法(How)について工夫を入れることで価値が発生しやすくなります。選手によってSNSを活用すべきかどうかも異なりますが、活用するのであれば少しでも希少性を突き詰めていきたいところです。

⑥ヴェルディだからこそできるSNS活用を考える(ワークショップ)

インプットの時間はここで終了し、講習の内容を活かしてアウトプットに挑みます。東京ヴェルディの特徴である総合型スポーツクラブ性を鑑みて、

『東京ヴェルディクラブの競技横断で取り組む
ファン向けのSNS企画を考える』

というテーマで早速ディスカッションが行われました。その中では、

・ビーチサッカーチームとホッケーチーム、双方の競技での交流戦を行う
・各チームの面白い選手を集めて、芸人グループを結成する

など様々な意見が飛び出ました。

総括

本講習には、総勢約140名の東京ヴェルディクラブ関係者が参加しました。競技の垣根を越えてヴェルディファミリーが一堂に会するのは極めて新鮮で、貴重な機会になったと感じます。終盤にはeスポーツチームの選手と他チームの選手のゲーム対戦が組まれるなど、新しいヴェルディの形が垣間見える結果となりました。

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