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【Maison MIHARA YASUHIRO(メゾン ミハラヤスヒロ)】情熱と狂気 遊びの先にある誰も見たことのないものを目指して

ブランド立ち上げから変わらぬモノ作りへの情熱と純粋な探究心の元、誰も見たことのないものを作り続ける『Maison MIHARA YASUHIRO(メゾン ミハラヤスヒロ)』とデザイナー三原康裕氏についてまとめました!最後まで読んでいただけたら幸いです!

1.Maison MIHARA YASUHIROってどんなブランド?


Maison MIHARA YASUHIRO(メゾン ミハラヤスヒロ)は、2016-17年秋冬シーズンにスタートした日本のファッションブランドです。ブランドの起源となっているのはデザイナーである三原康裕氏(以下、三原氏)が1996年に立ち上げたシューズブランドであるarchi doom(アーキ・ドゥーム)、同ブランドは1997年にMIHARA YASUHIRO(ミハラヤスヒロ)にブランド名を変更。素材にこだわり抜いたデザイン性の高いシューズ既存の枠にとらわれず遊び心感じさせられるアイテムが人気を集め、1999AWコレクションよりウェアラインを開始し、PUMAやHYSTERIC GLAMOURなど多くのブランドとのコラボレーションやミラノコレクション参加など活躍の場は多岐にわたり、海外からも高く評価されています。

PUMAとのコラボシューズ

多様なライン展開

Maison MIHARA YASUHIROの特徴でもある多様なライン展開。
2022年現在、Maison MIHARA YASUHIROには以下のラインが存在します。

・ファッションブランド Maison MIHARA YASUHIRO
・サステナブルなスニーカーライン General Scale(ジェネラルスケール)
・ストレスフリーなメンズライン in・stru(men-tal)(インストルメンタル)
・ストリートライフスタイルショップ My Foot Products
・若者世代の視点から生み出されたストリートウェアライン Myne

Maison MIHARA YASUHIRO公式HPより

いずれのラインもコンセプトや価格帯は異なるものの、それぞれが持つ魅力・良さはもちろん、"既存の枠にとらわれないデザイン"や"遊び心を常に楽しむことの出来るデザイン"はブランドの起源であるMIHARA YASUHIROより受け継がれてきたものであり、ラインナップが豊富なのでその時々の気分やテンションによって様々なアイテムを楽しむことが出来ます。多様なラインがあることによって、多種多様なジャンルやアイテムに挑戦するきっかけになりますし、何よりも新たな洋服を着ることで新たな自分に出会えるというファッションの醍醐味を提供してくれるブランドです。

Maison MIHARA YASUHIRO 2022-23年秋冬コレクション

2.クリエイションの哲学


Maison MIHARA YASUHIROに一貫して見られるのは三原氏が長年のクリエイションによって培ってきた靴や服作りに対する哲学と信念。それはいつの時代・どのラインにも脈々と受け継がれているものであり、決して欠かすことの出来ないものです。

三原氏の哲学とは、「Sublime Meets Ridiculous(崇高なことと馬鹿げたことが同時に起きる)」であり、人々に強制的に創造性を与えるクリエイションという想いが込められています。それは、三原氏が自身の役割だという「自身のクリエイションを通して人間と芸術を調和させること」に通じることであり、全員が全員、同じ服を着て同じような暮らしをするのではなく、一人一人が持つ個性や多様性を大切にして新たな可能性を創造するということだと筆者は感じました。

三原氏の洋服作りの原点ともいえる解体・再構築
画像は三原氏率いるアトリエチームが手作業で解体・再構築して新たに生み出した
実験的コレクション「モディファイド」。

固定観念や先入観を無くすために、あえてブランド側は言葉を発さず、受け手(服を着る人)に考えさせることで服を見る人・着る人が自由に答えを想像しそれぞれのストーリーを生み出すことを促す。そうすることで、十人十色の答えが生まれ、そこには三原氏が想像もしなかった洋服の楽しみ方や可能性が生まれる。

ダイバーシティの重要が叫ばれる一方で、消費の画一化が著しく進む現代において三原氏の哲学は非常に重要だと思います。改めて洋服やアート・音楽など様々なモノに触れて、その時々に感じた感動やエネルギーの尊さを靴・服作りを独学で学び、多くのモノに触れ手作業で一歩一歩進んできた三原氏から学びました。

多様性を大事にするという姿勢は、弟子である『doublet(ダブレット)』のデザイナー井野将之氏に受け継がれており、それぞれの洋服や表現方法は違いますが、根底にあるのは同じものです。三原氏と井野氏との対談企画もすごく面白くて勉強になるので、気になった方はぜひ見てみてください。

左:三原康裕氏 右:井野将之氏

3.Maison MIHARA YASUHIRO のここがすごい!


1996年から前進ブランドがスタートし、見る者を惹きつける独創性と確固たる信念を持ち多くの作品を世に送り出してきたたMaison MIHARA YASUHIRO。その人気は国内外問わず多くの人に指示されており、2007年AWのパリコレクションでは「詩が聞こえる服」と謳われるほど高く評価されています。
そんなMaison MIHARA YASUHIROの他のブランドにない魅力はここにあると思います。

2023年SS

・飽くなき情熱と狂気を胸に

靴や洋服のデザインや数々のインタビューなどからクールや知的な印象を受けるデザイナー三原氏。しかし、彼はモノ作りに対してどこまでも真摯でストイックであり、ものすごい情熱を持った方なのです。

これは、三原氏が靴作りを学んだ学生時代の話なのですが、靴作りを研究するためにほぼ毎日セレクトショップに通いスタッフの方やお客さんから意見を吸収し、スキルを学ぶために浅草の靴メーカーの事務所で掃除をしていたり、毎日ぞうきん掛けしてたりしてアピールしていたそうです。時には、自分の作品を色々な人にプレゼンしたりと、とにかく靴作りに対して熱心だったのです。

断られようが失敗しようが関係なく、これだけ自分がやりたいことに没頭できる人ってなかなかいないですよね。三原氏は、ファッションの本質は「狂気」だと言います。確かに、愛と狂気は紙一重と言いますし、第一線で活躍する方々はどこか狂気じみた愛を感じさせるような一面を持った方が多いように感じます。狂気を感じさせるとは、それだけ本気で向き合っている証拠かもしれませんね。ファッションに対する愛と狂気、面白いテーマですね…

そのモノ作りに対する真摯な姿勢は服を作るようになっても変わらず、独学で始めた三原氏はとにかく手作業で一から勉強していったそうです。部類のミリタリー好きとしても知られる三原氏は、古着を解体して構造を勉強することもあったそうです。

三原氏の古着コレクションの一部

その独創性や革新的な靴や洋服に目が行きがちですが、その裏には絶え間ない努力と物作りに対してどこまでも真摯的で熱い想いがある。そんな三原氏だからこそ、既存の枠にとらわれない新たなモノ作りが可能なんだと感じました。

・「遊びは文化より先に」誰よりも楽しむ姿勢

Maison MIHARA YASUHIROを見ていく中で、度々目にする言葉が「遊び」という言葉。この「遊び」という言葉は三原氏の中でかなり重要な言葉のようで、『ホモ・ルーデンス(遊ぶ人)』という本の「遊びは文化より先に」という一節は自身のクリエイションに大きな影響を与えていると言います。

2018-2019年AWコレクション

この言葉にあるように、どんなカルチャーも出発点は遊びから始まっているのではと考える三原氏は、現代においてファッションは遊びと同じことである一方で、ファッション含め全てが商業的な一面が強くなっている現代は、文化を生み出す遊びが世の中で生まれづらくなっていると語ります。

そんな世の中だからこそ、基本に忠実にファッションを楽しむということを徹底しています。そして、遊びの先にある誰も見たことのないものをクリエイターとして作り続けるのです。服好きな皆さんなら共感してもらえると思いますが、純粋にファッションを楽しむってなかなか難しいことなんですよね。それを自分自身が体現している三原氏は本当にスゴいと想います。

ショー前に清掃員に扮し、招待客にドッキリを仕掛ける三原氏

ショーの写真を遡ってみても、三原氏は笑顔の写真が印象的で、常に遊んでいるような感覚でファッションを楽しんでいるだろうなあ~っていうのがすごい伝わってきます。スタイリッシュで洗練されたショーも魅力的ですが、笑顔溢れるショーって楽しそうで見ている側も陽気な気分になりますよね。

パリコレクション2023年春夏 フィナーレの写真

・たまらない代表アイテム

オリジナルソールスニーカー
デザイナー、そしてブランドのルーツであるシューズは欠かせません。
このオリジナルソールスニーカーは、ブランドアイコンとして多くの人から愛されており、デザイナー自身が粘土で一から作り上げた型から生み出された唯一無二の形状のオリジナルソール、全体で見たときの太めのシューレースなどが特徴的なシューズです。どのアイテムにも合う万能アイテムで、様々なコレクションに登場しています。

GIANT TREKKING BOOTS (ジャイアントトレッキングブーツ)
こちらのブーツはインヒールで履くことで、一気に身長が伸びるとして"魔法の靴"とも称される有名なモデルに一つ。レザーならではの経年変化や計算し尽くされたバランスなど一足持っておいて損はないアイテム。国内外のアーティストや芸術家もこぞって愛用しているとのこと。

MIHARAYASUHIRO Modified
こちらは、2015年にスタートしたビンテージアイテムを解体・再構築し、新たな価値を生み出すという新ラインで、1点1点全てがデザイナーの手作業で作られ、すべてが世界に1つのみという人気のブランドです。世界に1点のみという希少性と現在は販売されていないので非常に価値が高く、古着・ヴィンテージ好きにはたまらないラインナップです。

2016年秋

4.取り扱いショップ紹介


Maison MIHARA YASUHIROのアイテムは主に以下の(オンライン)ショップなどで販売されています。
※ここに記載した店舗は一部ですので、詳しくはMaison MIHARA YASUHIROのHPをご覧ください。

Maison MIHARA YASUHIRO TOKYO
Maison MIHARAYASUHIRO OSAKA
Maison (MY) Labo.
MY Foot Products
MYne CODEX

デザイナーの三原氏の故郷である福岡にオープンした「Maison (MY) Labo.(メゾンエムワイラボ)」は様々なラインを取り扱っており、海外のライフスタイルプロダクトのセレクトやアートの作品展示などMaison MIHARA YASUHIROの世界観を存分の感じることの出来る空間となっています。ショップの奥にはギャラリーが併設されており、ラボという名の通りカルチャー、アート、サイエンスなど様々なモノが詰め込まれており、今後一つの実験的路上文化の遊び場として様々な実験的な取り組みを実施していくそうです。

Maison (MY) Labo.(メゾンエムワイラボ)

5.最後に


今回は、ブランド立ち上げから変わらぬモノ作りへの情熱と純粋な探究心の元、誰も見たことのないものを作り続ける『Maison MIHARA YASUHIRO(メゾン ミハラヤスヒロ)』とデザイナー三原康裕氏を紹介させていただきました!

三原氏の哲学やファッションは遊びであるという考え方など、さすが20年以上国内外問わず、ファッション界の最前線を突き進んでいる方だなあと感じました。

三原氏が言っていたように、もっともっと色々なモノに触れて、たくさんの経験をしていきたいと改めて感じました。もちろん、遊びの心とリスペクトを忘れずに!

それにしても三原氏の少年時代がスゴすぎて(笑)。気になった方は是非チェックしてみてください。こういった少年時代の経験が今もなお、クリエイションに生かされているのでしょう。

最後まで読んでいただきありがとうございます!少しでもMaison MIHARA YASUHIROの魅力・良さが皆さんに伝われば幸いです!
下にリンクを貼ってますので、気になった方はぜひチェックしてみてください!

コーポレートサイトhttps://miharayasuhiro.jp/
Instagramアカウントhttps://www.instagram.com/miharayasuhiro_official/
facebookアカウン
https://www.facebook.com/MIHARAYASUHIRO.OFFICIAL/
Twitterアカウントhttps://twitter.com/MIHARAYASUHIRO

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