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【Color The World】これからのファッションを、ワタシらしさを彩る選択肢

こんにちは!collEcoファッション編集部です。

前回は、これからも私たちがファッションを楽しんでいくために、知っていだきたい「身近な衣服に潜む知られざる問題」について取り上げました。

環境負荷や労働問題など世界的な問題に発展していることは知っているけど、自分が行動したところで変わるのか?
具体的に何をしたらいいか分からない。
知っただけで意味あるの?

と思っている方もいるかもしれません。

知らずにこれからの日々を過ごすのと、何も知らずに今まで通り過ごすのは大きな差があると思います。

例えば、前回扱った一人平均12枚の衣服が捨てられているということを知っていたら、再利用や今までと違った活用方法をしようという選択肢が増えるかもしれません。

平均処分数が1枚でも2枚でも減るだけで、全体で見たらものすごい量を削減することが出来ます。

知っているからこそ、選択肢が広がって、新たな可能性が生まれると思うんんです。

では、これからのファッションの選択肢にはどのようなものがあるのでしょうか。

現在、日本国内で盛り上がりを見せているのは、環境省や消費者庁など政府が主導となって提案している「サステナブルファッション」です。

画像引用:環境省HP

この”サステナブルファッション”とは、衣服の生産から着用、廃棄に至るプリセスにおいて将来にわたり持続可能であることを目指し、生態系を含む地球環境や生産や消費に関わる人・社会に配慮した取り組みのことを指します。

画像引用:消費者庁HP

上の画像のように、サステナブルファッションは衣服が辿るプロセス全体を通して持続可能な循環型のサイクルの形成・持続を理想としていて、事業主や消費者それぞれに対して一人一人が出来ることを実践していくことで、社会全体としてのサイクル形成を目指しています。

サステナブルファッションには、リペアやアップサイクルなど様々な形が存在しますが、「難しそう」だったり「ハードルが高そう」といった不安要素を抱いている方もいるかもしれません。

画像引用:環境省

実際に「令和2年度 ファッションと環境に関する調査業務」によると具体的方法を知っていても実践まで至らないという状況の人が多くいることが分かります。

しかし、そんな方でも心配ご無用です。

サステナブルファッションは十人十色で、一人一人に合ったスタイルをご自身で作り上げることが出来ます。

着ていない服をリサイクルショップに売るのも良いですし、身近な人に譲るのもサステナブルファッションに当てはまります。
最近では、店頭や店内に衣類回収のリサイクルボックスを設置しているアパレルショップも多く身近な店舗を利用することも出来ます。

画像引用:リサイクル通信

他にもサステナブルファッションの根底に当てはまる「スローファッション」や「エシカル消費」など様々な消費スタイルが存在します。

スローファッション:
スローファッションとは、アパレルのデザイン・生産・消費の方法やショッピ ングの仕方などを、人権や環境・動物、地球の環境に配慮してサステナブルに行うことを指す。
生産過程での人道に反した低賃金や貧しい職場環境などを改善することもスローファッションの骨子になっていて、安くて破損しやすいものやすぐに飽きるものを次々と買うのではなく、オーガニック な素材を使って、一時的なファッショントレンドと関係ない、長持ちするデザインのアパレ ルを着るというスタイルがスローファッションの中で浸透している。

出典:「〈ニュー・トレンド〉ファストファッションの死とスローファ ッションの誕生

エシカル(倫理的)消費:
消費者それぞれが各自にとっての社会的課題の解決を考慮したり、そうした課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動を行うこと。

出典:消費者庁HP

海外、特にヨーロッパでは、エシカル消費の概念と行為が広く浸透していて、「エシカル・ファッション・ショー」の本場でもあり、倫理的消費に則った法案の可決、トレーサビリティー実践企業など先進的かつ優良な事例が多い国でもあります。

パリで開催されたエシカルファッションショーの様子
画像引用:ANing+

諸外国に比べて、国内取り組み意識が低いとされる日本において、先進的かつ優良な海外事例に目を向けるという姿勢も重要な要素かもしれませんね。

さて、サステナブルファッションをはじめとした様々なファッションの形が存在していて、サステナブルなファッション産業への移行を目的とした「ジャパンサステナブルファッションアライアンス(JSFA)」の設立や「サステナブルファッションの推進に向けた関係省庁連携会議」を発足など社会全体としてサステナブルファッション推進に向けて動き出していることからも今後さらなる盛り上がりが予想されるサステナブルファッション。

サステナブルファッションのさらなる促進やこれからもファッションを楽しむために、大きな鍵となるのは「体験型・参画型ファッション」であると予想されます。

ブロックチェーンの活用やDX化が急速に進むファッション業界ですが、三井物産株式会社とETC Group Limitedが共同開発した世界中の農家を繋ぐトレーサビリティーシステム「farmers 360°link」は、農業分野のみならず、大手ア パレルストアのロンハーマンにて導入されるなど他分野事業のサービスをファッションに活用する動きが注目されています。

このサービスは、生産から販売までのサプライチェーンを可視化するだけ でなく、原材料となるコットンを生産する農家と購入者とを専用アプリを介して繋ぐことで消費者が直接生産者を「応援」出来る新たなエシカル消費体験サービスになっています。

画像引用:SUNGROVE

利用者は図のように購入時に応援手段を自主的に選択出来るようになっていて、肥料を購入する・現地のインフラを整備する資金を送るなど生産者が直 面している困難や悩みの解決に繋がる手段が表示される仕組みになっています。

さらに、LINEやメールを通して自分が選択した応援手段が現地に届く過程や応援を経てどのように生産量や労働環境が改善されたかというレポートが購入者自身に届くので、その後どのように実際に 還元されたのか最後まで確認出来るという仕組みになっています。

画像引用:SUNGROVE

また、スウェーデンの「Paper Tale」は、服の生産・製造に関する工程を可視化するだけでなく、労働者をサポートするプログラムへの支援が出来る機能が備わっているなど労働従事者に対する直接的な支援を積極的に行なっています。

他にもNYのソースマッピングサービスの「Source map」は、画像のように一般ユーザー向けのサイトから誰でもマッピン グ情報を確認することで、衣服やアパレル小物などのサプライヤーをマッピング上で一 覧することが出来るようになっています。

画像引用:IDEAS FOR GOOD

デジタル技術を活用することで、利用者は従来のサプライチェーンでは見えていなかった「中間のプロセス」を可視化することが出来、生産者・消費者の垣根を越えたモノ作りが可能になる。

購入までの過程を遡ることで、ほとんど不可能と言われてきたトレーサビリティーを限りなく実現し、自分が身につけている衣服の解像度を今まで以上に深めるだけでなく、自身がサプライヤーとして生産に関わっているため、衣服に対する愛着も深まるでしょう。

このことはサステナブルファッションの最も本質的な行為の一つである「一着を長く着る」ことに繋がります。

画像引用:環境省HP

思い入れがある衣服って自然と大切に着る人ってかなりいると思います。

衣服の魅力は「頑張ってお金を貯めて憧れのショップで買った服」だったり「大切な人と過ごした服」などその服を着ることで得た付加価値にもあると思います。

だからこそ、上記で紹介した直接応援したり自分自身がサプライヤーの一人になるという今までの日常ではあまり経験出来なかった体験をすることで新たな付加価値を生み出すことに繋がるのではないでしょうか。

そうすることで、「一着を長く大切に着る」という最も重要な姿勢が自然と身につき、今まで以上にファッションを楽しむことが出来るかもしれませんね。

ここまで取り上げたサステナブルファッションの選択肢の他にもまだまだ多数のスタイルが存在しており、その一つにファッションレンタルサービス「collEco(コレコ)も含まれます。

collEcoは、既存の衣服をユーザーの方と共にシェアしていくサービスで、”廃棄ロス”という概念が存在しません。
また、商品が梱包されていた段ボールを返品時にも使用するので、利用していただいた方には一切ゴミが出ません。また、環境に配慮した再生紙を使用しています。

商品と同梱されている返送ガイドと段ボールを閉じるために使用するテープ

消費財の中でもとりわけ所有欲が強いとされる衣類において、他の人とシェアするってどうなの?と思う方もいるかもしれません。

ファッションは自己表現としての形や独自性を強く持ったものでもあるので、シェアリングエコノミーが進む現代において「自分が好きなモノ」「自分だけのモノ」であり続けて欲しいという思いを抱くのも当然でしょう。

しかし、「ファッションレンタル」という消費スタイルが存在するということを知っているからこそ、変わる未来があるかもしれません。

collEcoは根っからの服好きで、自分たちが大好きな素敵な衣服を多くの人に楽しんでもらいたいと思っているスタッフによって運営されています。

好きだからこそ、他の人にも共有したいという解釈が近いかもしれません。

私たちはファッションレンタルという形を皆さんに押しつけたいのではなくて、素敵な衣服たちを少しでも多くの方々に届けるために、サービスを利用していただいている皆さんと共に世界を彩るファッションを作るために、ファッションレンタルという一つのファッションの形を皆さんに提案しています。

本記事は、サステナブルファッションや倫理的消費を強要するものではありません。

十人十色という言葉に集約されるように、人それぞれファッションのアプローチが異なります。
皆さんライフスタイルそれぞれに合ったファッションの楽しみ方を見つけるために、今回紹介したものたちを選択肢の一つに入れてもらえたら幸いです。

先ほどにもあったようにcollEcoは素敵な衣服たちを少しでも多くの方々に届けるために、「世界を彩る、ワタシらしさを。」お届けするために、サービス向上やアップデートに努めて参りますので、今後もよろしくお願い致します。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

参考資料

環境省 SUSTAINABLE FASHION
消費者庁 サステナブルファッション習慣のすすめ
環境省 令和2年度 ファッションと環境に関する調査業務 ー消費者アンケート調査ー
リサイクル通信 ウィファブリック、商業施設と協業で古着回収
〈ニュー・トレンド〉ファストファッションの死とスローファッションの誕生
消費者庁HP エシカル消費とは
ANing+ エシカルファッションショー
SUNGROVE ロンハーマン導入!三井物産×ETGのトレーサビリティシステム「farmers 360° link」とは
Sourcemap HP
IDEAS FOR GOOD NY発、製品のサプライチェーンを世界地図に自動マッピングしてくれる「Sourcemap」


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