ミライの日本は地方から 〜天草諸島唯一の町、苓北町〜
昨年、一般社団法人higocolor代表理事の上平さんのご紹介で、熊本県天草郡苓北町の町役場の方々と、横浜のWeWorkで意見交換をしました。人口6,000人、年間100人ずつ減り続ける町で、どのような未来を描いていくのか、その描きたい未来に対して、私たちは何が提供できるのかなど、地元産品のご説明をいただきながら、楽しく深く話をし親睦を深めました。
先日、熊本に行く用事ができたため、せっかくならと苓北町に伺って、その後の話をしてきましたので、その様子をレポートします。
苓北町は、天草諸島の北西部に位置し、農業と漁業を中心とする天草郡に属する町です。
町内には、富岡城があり、現在はビジターセンターやワーケーション施設として活用されており、豊かな自然と、本土とも沖縄とも違う海の色を眺めつつ、いつもと違う場所でのワーケーションが楽しめたり、日本一と称されるちゃんぽんを堪能できる唯一無二の場所となっています。
当初、私がイメージしていた天草は、沖縄のような島でしたが、実際に熊本駅からレンタカーを走らせると、山と海が両方あり、その高低差も激しく、一つ一つの町が分断されているため、地域によって生活習慣や文化が少しずつ違うことがわかりました。また、嶺北町においては、熊本駅から車で2時間半かかるということもあり、他とは違う独自の地域性が、最初のキリシタン伝来地という歴史とも絡み合いながら今の苓北町を形成していると感じました。熊本県ではあるものの、長崎県に近いということもあり、喋り方や文化などはほぼ長崎という印象でした。
町役場に到着すると、総務課行革デジタル対策室の吉村さんと、商工観光課の井上さんに出迎えていただき、2時間以上にわたり、以前お話しした内容の振り返りや、その後どう変わっていったのか、今後どうしていくのかをディスカッションさせていただきました。
町としても、色々と模索を続ける中で、担当者が苓北町以外を見る事で少しずつ変わり始めています。例えば、一般的な企業誘致のやり方は、苓北町が位置している場所や行政規模、手持ちのリソースという面で、他の自治体と比べて不利です。そこで町では、企業という単位ではなく、水産事業における「特定生物」の基礎研究や、マリンスポーツの「練習」拠点など、何かに特化して没頭できる場所という形を模索していくことになったそうです。また、行政規模も小さいため、話を始めるところから実証するまでのスピードが速く、対応も迅速にできるとのことでした。
苓北の美しい海を活用した実証をしたい方は是非ご連絡ください。
また、苓北町もそうですが、地方自治体は予算に限りがあり、実証実験の環境(場所や施設)は提供できても、その活動予算を捻出できない事が多いです。なので自治体への実証実験の提案は、予算もセットにしなければなりません。
私たち一般社団法人つむぐ、つづる。は必要に応じて資金調達の支援なども対応が可能ですので、実証したいが予算へのアクセスがないというような方も是非ご連絡ください。
今回は、前回話を聞いた苓北町に伺って、お話をさせていただきました。やはり実際に見る事で、その町の実態を知る事ができたのは大きく、課題を聞いて考えるのと、現場を見て考えるのは違うと改めて感じました。
苓北町とは、今後も継続的に話をしていく予定ですので、このnoteを読んで気になった方はお問い合わせください。
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