見出し画像

B Corpの取り組み 「しろくまな話」

こんにちは。株式会社Colere(コレル)でコミュニティマネージャーをしているnatsukiです。

「それ、しろくまな話だねー」「しろくまですが...」

Colereではこんなフレーズがよく飛び交います。そして誰もが、そう言われればなんのことかピンとくる、というくらいの共通認識ができています。

私たちのコミュニティでは、”しろくま”と言えば、地球環境に配慮した何らかのトピックのこと。

今回は、この”しろくま”がColereのひとつの文化になっていったストーリーについて、Colereが現在挑戦しているB Corp認証取得と合わせてご紹介したいと思います。

始まりは「オフィスでの環境取り組み」ミッション

私たちはB Corpの認証に向けて様々な取り組みを行なっています。

B Corpチームの一員の私も、「オフィスでの環境取り組み」というミッションを推進していくことになりました。

さぁやるぞ!と思ったのも束の間。一瞬で思考が立ち止まることになります。

なぜなら、全員がフルリモートのColereには決まったオフィスがないからです。

原則コピー用紙不使用、エレベーターホールやトイレの照明をセンサー式に変更など、オフィスにおけるエコ対策アイディアはいくつか思い浮かべることができます。

ところが全員が集まる物理的な場所を持たないコミュニティでは、そういったことはできません。

はてさて、どうしよう。でもどうにかやるしかありません。

そのときいる場所で、そのときできることを

  • 集合オフィスがない=各メンバーのいる場所がオフィス

  • 仕事している時間<生活している時間

と考えてみると、フルリモート企業であるColereのメンバーには、環境に配慮した取り組みをするチャンスは「オフィスでの」取り組みに限定する場合よりも実はたくさんありそうです。

仕事を含めた生活(Work in Lifeと呼んでいます)の中で小さくてもいいから数多く取り組んでいくことは、積み重ねれば環境への負荷を下げることになるのではないか。

各アクションの数値的なインパクトを算出する術は私にはありませんが、やらないよりもやったほうが環境保護にプラスに働くということだけはわかります。

各メンバーがそのときいる場所でできることを重ねていくことをColereの環境取り組みにしていこうと考えました。

エコ活動は楽しいか、しんどいか

取り組みの方向性が決まったところで、どうやってそれをコミュニティ全体で推進していくかが課題となります。

「エコ」や「環境対策」といった言葉は、そうあるべきだろうとわかっていても、時に面倒なイメージを持たれがちです。

私自身、今回のミッションを考えるにあたって生活の中でできるエコな工夫をいくつか調べてみました。参考になるものもあれば、それはちょっと私には無理、、、と思うものも正直あります。

そもそものエコ活動に対する温度感や取り組みへのハードルは、人それぞれまったく違うのです。

さらにもうひとつ、現在子供を育てながら4人家族の生活をやりくりする私と、単身で仕事に費やす時間の長いメンバーでは、生活におけるエコ活動をする機会の多さも絶対的に違います。

極端なゴールを設定したり、前提から大きな差があるような設定になったりすると、どこかで取り残されてしまい、せっかくの環境取り組みがネガティブな印象になりかねません。

なるべく多くのメンバーがポジティブに同じ方向を見ていけるように、どういうコンセプトを持ってコミュニティに伝えていくかをよく考える必要がありました。

幼稚園児でもピンとくる「しろくま」

そんなある日、当時5歳だった次男が「べいじーしょん(中国語で北極グマ)のために、使わない電気は消すんだよ!」と張り切って家の中で電気を消しまわっていました。

台湾の幼稚園に通っている次男が、幼稚園で環境と生活に関する話を聞いてきたようでした。

5歳の子供たちでも、環境と生活と動物(しろくま)がつながっていることを理解し、動物のためにとアクションを起こしていることがとても印象に残りました。

そして、子供達の前向きさにあやかって、この活動のシンボルアニマルとして「しろくま」を掲げてしまおう、と思いついたのでした。

シンボルアニマルを勝手に制定したあとは、「面倒そうなことほど楽しそうに、ハードルを低く見せる」ことを心がけて施策を考えていきました。

「ゴキゲンしろくまアクティビティ」爆誕

まずは、しろくまをシンボルにします、とチームに勝手に宣言(笑)。

しろくまが北極でゴキゲンに過ごしているしろくまを想像すると、大人もふっと気が抜けて明るく取り組めそうな気がします!

コンセプト資料

そして「エコ活動から遠そうな人が取り残されないこと」も大切に。意味があるとわかっていても、しんどいことを「はい、やって!」と言われるのって、何にしてもつらいですよね。

「コレしんどいわ。」と思われたらアウトですが、一方で、意味のある活動にするにはある程度の負荷も必要。さじ加減が難しいものです。

覚えてもらうための「名付け」と続けていくための「ゲーム性」「チーム性」「達成感」

なるべく無理なく、ポジティブに、多くのメンバーに関わってもらえるように段階を作り、日々の負荷は軽いものから始めることにしました。

多くを求めすぎず、できることからこつこつと

ベースの意識がある人が主体的に触れている情報をシェアしてもらうことで、エコから遠くにいる人にも負担をかけずに参加してもらいます。

メンバーの意識に入り込めるよう「しろくまウェンズデー」と名前をつけて、週1回水曜日を特に環境について意識してもらう日としました。

構想段階の資料

Slackに専用のチャンネルを作り、どんな話題/行動でもよいので投稿してもらいます。専用のしろくまスタンプも用意して、投稿する側もリアクションする側もしろくま感を楽しめるようにしました。

また、投稿に「しろくまスタンプ」が押されたものは、Notionに自動的に転記。一覧で可視化することで積み重ねを実感できます。

もうひとつ、「ゲーム性」「チーム性」「達成感」をもりこんだ「エコバッグカウンター@Slack」を企画。(人間が活動を継続していくにはこの3つの要素が大切だと、以前仕事で聞いたことがあり。)
私の妄想を、SlackにZaierを組み合わせて実現させてくれたインターンのMaoに感謝です!

  1. エコバッグを使用したら(プラ袋をもらわなかったら)Slack上で専用スタンプを押す

  2. スタンプを押すと、コミュニティ全体で何回目のエコバッグ使用かスレッドに自動返信

  3. コミュニティ全体でどれくらいエコバッグを使ったかをカウント。個人の小さなアクションが積み重なっていく様子がタイムリーにわかる

各投稿にはしろくまから自動即レスで、チーム全体で何回目かお知らせ

「しろくま」のスタートと今後

もろもろ整えて、いよいよコミュニティ全体で活動スタートです!

B CorpリーダーのOkaや企画担当の私はもちろんのこと、B Corp以外のメンバーからの投稿も多く、エコバッグカウントも堅調に推移!

しろくまデータベース:いろんなエコトピックであふれています
エコバックカウンター:
各投稿にはしろくまから自動即レスで、チーム全体で何回目かお知らせ

20週間後には、このような結果となりました。

エコバッグ95回目あたりから「100回目」のキリ番狙いの人が現れ始めました笑

実はColereのSlackの中で、ベースとなるgeneralチャンネルをのぞけば、しろくまのチャンネルが一番多くのメンバーが投稿しているチャンネルです。

「なるべく多くのメンバーが関われるように」という当初のねらいがかなり果たされている!(と思いたい!!)

企画の立ち上げ、数ヶ月の実施を経て、「しろくま」はすっかりColereコミュニティの中で存在感を持つようになりました。

こうして、「しろくま」と言えば誰もが環境に優しい何らかのトピックのこと、と暗黙の共通認識を持てるひとつの企業カルチャーとして根付いてきたのでした。

一見順調なように見えるしろくまアクティビティですが、企画推進側としての悩みもあれば、もっとユニバーサルにメンバーが関われるようになるのではないかという進化の探究もあります。

このあたりはまた追って。

リアルな悩みも公開しながら、日々進化していくしろくまアクティビティの様子をお届けしたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!