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信頼で結ばれた組織を創る

初めまして。株式会社Colere共同創業者の讃岐谷です。

私が中村とともに立ち上げたColere は、「すべての人に働きがいを」というビジョンの実現に向けて、「信頼で結ばれた組織を創る」というミッションを掲げています。

「信頼で結ばれた組織ってどんな組織ですか?」という質問をいただくことがあります。もしかしたら理想論を語っているように見えたり、一部の業種や職種に限定した話に聞こえたりするのかもしれません。

今日は、私が信頼で結ばれた組織で働くことの楽しさとやりがいを味わった原体験を綴りたいと思います。

高校時代のアルバイトが働くことの原体験

高校生の時に地元のデパ地下(2020年に廃業が決定)にあるとんかつ屋で始めたアルバイトが、私が最初に雇用契約を結んで働いた経験です。

当時はタウンワークやindeedなどはなく、友人と買い物をしていて偶然見つけたデパート掲示板の張り紙で見つけました。時給は780円。コンビニやファーストフードが750円前後だったと思いますが、それよりも時給も高くて家から近いという理由で決めました。

職場には多様な人がアルバイトやパートで働いていました。店長は20代前半で、確か子供を育てながら働いてました。高校生の自分とそんなに違わない年齢なのに、恐ろしく仕事の出来る人格者の方でした。

店舗の目標が明確、仕事の指示も的確、誰よりも店舗のことやお客様の満足度を上げることを真剣に考える。とんかつを上手に揚げたら一緒に喜んでくれて、ランチや夕食前のピークタイムを乗り切って売上達成したらみんなを褒める。予測を間違えて廃棄ロスを出した時は、経験と数字から納得のいくフィードバックをくれる。(油まみれで強烈な臭いのする排水口の清掃をサボって怒られることもしばしば…)今でも「優秀なマネジャーとは?」を考える時に思い出す方の一人です。

他にも自分の親くらいの年代のパートさん、フリーターや学生アルバイト、確か10名前後の店舗だったと思うのですが、働くのも初めてで、調理なんて中学校の家庭科で少しやった程度の高校生の私に、店舗の皆さんはとても親切に教えてくれました。店長には進路相談をさせて貰ったり、世代の近い同僚とは休日にキャンプに行ったりするなど、本音で話せる上司や仲の良い同僚が職場にいることは、飽きやすい性格の自分がアルバイトを続けられた大きな理由でした。

とんかつを作って売る、という小さな店舗にも様々な業務があります。一日の流れでいえば開店から閉店までの準備と作業、調理や販売。一ヶ月の流れでいえば食材の棚卸しやシフト管理など。

仕事とは、多くの見えない作業の連続であり、誰かからの仕事が誰かの生活を支えているという当たり前のことも学びました。そして、美味しいとんかつを揚げてお客さんに美味しいと言われたり、仕事の手順を覚えて一人前に出来るようになったりする喜び、そして偶然集まった店舗メンバーがチームとなって共通の目標を目指す楽しさも味わうことが出来ました。

信頼で結ばれた組織とは特別なものか? 

当時の自分は、将来まさか「信頼で結ばれた組織を創る」というミッションを掲げた会社を起業することになるとは思っていませんでした。しかし、とんかつ屋でのアルバイト経験から2つの本質を学んでいたのだと思います。

その本質のひとつは、仕事に自分なりの目的や意味を見出して内発性を持つとパフォーマンスが上がるということ。そしてもうひとつは、一緒に働く上司や同僚と良い関係性を築けると職場に行くことが楽しみになるということ。

これは、Colereが掲げる「信頼で結ばれた組織」の定義そのものです。

統計上、世界中で約35億人の労働者がいると言われており、毎日何かしらの生産活動をしています。安全で清潔な労働環境で働いている人もいれば、政治や違法行為によって人権侵害や児童労働の問題が現代社会に残っているのもまた事実。

そのような世界の中で、Colere はすべての人が働きがいを持てる社会の実現を目指しています。

とんかつ屋が信頼で結ばれた組織になれた理由は、シンプルに言えば、店長のマネジメント力に加えて、集まったメンバーの個性と相性でした。とんかつ屋の成功事例も組織人事の理論に当てはめると様々な解説ができます。そういった理論についてもこれから少しずつお知らせしていきたいと思います。

とんかつ屋でのアルバイトの後、私は組織開発やリーダーシップというものに興味を持つようになりました。人材育成で有名なコーヒーチェーンや人事系のコンサルティング会社でも大学時代に働いてみることにするのですが、それもまた別の機会に。

高校生の時に一生分は食べたと思えるとんかつですが、今も食べるたびに良い人と仕事に出会えたと感謝しています。(最近は胃もたれとセットで)

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