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私だけがいない

私の妹だと思っていた女性は
実は、一人娘で、



私の友達だと思っていた女性は
彼と猫ちゃんと
幸せに暮らしていて、


私の彼だと思っていた人は
病院から誰かに電話をかけていて、


私の父と母だと思っていた人は
2人で幸せに暮らしていて、


私がいないこの街は
変わらず朝日が綺麗で、


ぐーっと視点を上げて
見下ろすこの国も
変わらず朝日が綺麗で、



さらに
ぐーっと視点を上げて
見下ろすこの星は、


みんな混乱してはいるけど
幸せをたくさん見つけていて、


それぞれに、とても美しい。



私がいなくても、
世界はなんの問題もなく
回っているね。




私は、透明。


この、切ないくらいに
美しい世界の中に、
私だけがいない。


私だけが、いない。





怒ったり、喜んだり、
悲しんだりしていたのは、
誰かの感情が
流れこんできていただけ。


思い出、大切なもの、
それはどこかから
招いていたお客さん。


欲しかったもの、
やりたかったこと、
それもすべて、
誰かの夢を見ていただけ。




「私」はからっぽ。


いま見ている景色は、
誰かの視点に過ぎない。


誰の視点?




この詩を書いている彼女は
いったい、誰なのだろう?


私と彼女に、
なんの関係があるのだろう?











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