疲れ目の症状はどうケアすればいい?原因とセルフチェック方法が知りたい!
疲れ目は症状に合わせたケアが大切です。もし放置してしまうと、頭痛や吐き気など全身にまで影響がおよびかねません。パソコンやスマホを触る時間が長い方をはじめ、ストレスを溜め込みやすい方はとくに要注意。詳しいチェック方法や対策については、東北大学病院眼科に所属する檜森紀子先生に、答えてもらいました。
Q1:疲れ目の症状によいケア方法は?
今すぐできる疲れ目のセルフケア方法はあるのでしょうか。
A:ずばり「目の休息」が重要です。
疲れ目のケアとしては、目をとことん休ませるに限ります。もし目が重い・ショボショボ感があるなら、ホットタオルやホットアイマスクで目元を温めるのも効果的。目の充血や痛みがある場合は、温めず保冷剤やおしぼりで目元を冷やしてください。
また、食事による内側からのサポートを同時に行うとなおよし。ビタミンB群は、目の健康維持に欠かせないはたらきをしてくれます。食材からの摂取がむずかしければ、栄養ドリンクやサプリメントを取り入れるのもおすすめです。
▽スマホやパソコンが手放せない方は、作業環境の見直しを
スマホやパソコンで長時間作業をする方は、目のケアに加え、作業環境の改善に努めてみてください。ディスプレイの明るさや配置を見直せば、目の負担を軽減できます。肩こりや頭痛を加速させないために、作業中は正しい姿勢をキープするのも大切です。
▽「眼精疲労?」と思ったら、市販薬や医療機関の受診を
疲れ目から眼精疲労になってしまっても、治らないわけではありません。眼精疲労の症状に効く飲み薬やドリンクを、まず試してみてください。もし市販薬で改善がみられないのであれば、医療機関で診てもらう手もあります。疲れ目以外の病気がひそんでいる場合もあるので、心配なら受診を検討してみましょう。
Q2:疲れ目の症状とは?
そもそも疲れ目になると、どのような症状がみられるのでしょうか。
A:症状は目に多くあらわれます。
疲れ目の症状としては、目のぼやけ、目のかすみ、目のショボショボ感、目が重い、目の痛み、目の乾き(ドライアイ)、目の充血などがあります。そのほかいつもよりまぶしいと感じたり、一時的な視力の低下がみられたりするケースも少なくありません。
▽頭痛や吐き気など、症状が全身におよぶ場合もあり
疲れ目が悪化すると、目の症状に加え、頭痛や吐き気、めまい、倦怠感を伴う場合があります。疲労の慢性化によって起こる、いわゆる眼精疲労の状態です。なお、疲れ目の段階で十分にケアし、眼精疲労へと進ませないのが理想といえます。
Q3:疲れ目をセルフチェックするには?
疲れ目かな?と思う症状があらわれたときの、自分でできるチェック方法はありますか。
A:「疲労の回復度」と「症状の出方」をチェックしましょう。
まず、疲労の回復度と症状の出方に注目してください。症状が目の範囲にとどまっていて、休息をとると回復するなら「疲れ目」の判断を。目以外にもおよんでいて、なかなか回復しないなら「眼精疲労」と判断してよいでしょう。
なお、目の乾きが気になるときは、まばたきせずにいられる時間を計ってみてください。10秒もたない場合は、疲れ目の可能性が高いです。
Q4:疲れ目の原因とは?
疲れ目になりやすい原因を教えていただきたいです。
A:実は、私たち現代人の生活に深く紐づいています。
疲れ目の原因は、ブルーライトを発するパソコンやスマホの長時間操作による「目の酷使」と「目の乾燥」が代表的な例です。
そもそも疲れ目は、ピントを調節するための毛様体筋の緊張により起こります。スマホやパソコンの作業中は、近くの画面にピントを合わせなくてはならないため、毛様体筋が緊張しっぱなしに。おのずとまばたきの回数も減りやすく、乾燥による疲れ目も引き起こしやすいのです。
また、毛様体筋の緊張は「度の合っていないコンタクトや眼鏡の装用」や「ストレス」により起こるケースもあります。ストレスからくる疲れ目もあると覚えておきましょう。
◆疲れ目が眼精疲労に転じる前に
眼精疲労を治す手段はあるものの、できれば疲れ目の段階でケアするのが一番です。目を休ませて作業環境を整えつつ、ツボ押しやマッサージも取り入れてみてはいかがでしょうか。ほどよい刺激で"心地よい"と感じると、ストレスをやわらげるホルモンが放出されます。目のツボは目や耳元、首、足裏など手の届く場所にあり、マッサージ機やお灸がなくても刺激可能です。疲れ目のリスクをとことん取り除いて、クリアな毎日をおくりましょう。
監修医師 檜森 紀子
東北大学病院眼科所属。東北大学眼科助教。
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