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【中田ショック】私が抱いた違和感について考える②

侍ジャパン金メダルの歓喜と感動に、水を差すように舞い込んできた、中田翔によるチームメイトへの暴行のニュース。
かつては日の丸を背負い、4番に座っていたこともある選手だけに、その衝撃と失望は大きかった。

今回の騒動について思うこと、疑問と違和感について、今日も覚書よろしく、つらつらとしたためていく。

私がどうしても納得のいかない"日本ハムの対応"については、前回の記事にて⬇️

今回は、中田翔の処分制裁に関する話。
念のため私のスタンスについて、簡単にまとめておく。

・プロ野球好き
・東京ヤクルトスワローズのファン
・中田翔=能力のある選手の1人というだけの認識
・暴力ダメ、ゼッタイ!

※今回も事の経緯や詳細は割愛

違和感②:移籍に伴う出場停止処分の解除

今大多数の方が不満に思っているのは、これだと思う。移籍元の日本ハムが中田翔に科した無期限の出場停止処分(8/11〜)が、巨人への無償トレードに伴い解除(8/20)され、巨人移籍の翌日(8/21)に1軍登録。これにより中田翔の出場停止は9日間で終了となった。

出場停止は何日が妥当かという議論は、この際置いておくこととする。
しかし、この新手のマネーロンダリングのような"禊ぎもどき"がまかり通ってしまうなら、何のための無期限出場停止だったのか?という話になる。
批判が集まるのも無理はない。

ただ私個人の感想としては、世間が言うほど巨人や原監督が悪いのか?とは思う。問題はそこじゃない気がしている。9日間の出場停止という大甘な処分について、全くもって納得いかないし、巨人を擁護するつもりもないけど。


理由は大きく2つある。

1つ目が私の"謹慎処分"そのものに対する考え方だ。

そもそも私の感覚としてあるのが

・不祥事起こしたヤツは、謹慎という大義名分を盾にして、世間の目から逃げ回るくらいなら、矢面に立って真っ向から批判を浴びながら悔い改めろ‼️

・謹慎中でも(減額はされるだろうが)金銭支払いが発生する以上、休んでないで馬車馬のごとく働いて報いろ
‼️

ってこと。まぁこれは、世間一般の考えからはズレているかもしれないね😅

ただ世の中には、謹慎中にも関わらず、チームに迷惑かけてる自覚も反省すらも無い、嬉々として不倫に勤しんじゃう人も居るんで。居たんで。それじゃ本末転倒だという話。
不祥事において謹慎が最適解じゃないっていうのが私の持論なだけ。

2つ目が中田への処分決定権責任の所在の件だ。

巨人といえば、山口俊投手の泥酔暴行事件が思い浮かぶ。示談にこそなったが、書類送検までされた事件。大枚はたいてFAで獲得した選手の不祥事に対し、巨人が科したのはシーズン終了までの出場停止減俸罰金だった。


笠原・松本・福田らによる野球賭博事件以降、特にコンプライアンスに関して敏感な球団というイメージが巨人にはある。
仮に中田翔が元々巨人の選手であったなら、一連の素行不良や暴力行為に対して、こんな軽い処分では済まなかっただろう。移籍後に起きた問題だとしても同様。

私が前回の記事で話した"日ハム"の責任放棄後処理の丸投げというのが、まさにこの部分。「当人同士で話はついてるし、もううちの選手じゃないんで、あとは巨人さんの方で上手くやってくれ」とでも言いたげだ。日ハム内で起きた問題の責任を、過去に遡って巨人が負う必要があるのかは正直疑問だ。

でも、だからこそ巨人は、社会に対してファンに対してのケジメとして、入団会見にあたり、日ハムで為されなかった公による謝罪をさせたんだろうと思う。本来掲げられるべき"Gマーク"の無い、真っ白な壁紙はある意味インパクトがあった。

巨人からすれば、問題を起こしたという以上のプラス要素があるとの判断による移籍合意。正当な手段でトレードが行われ、NPBの規約にも抵触しないとなれば、試合に出したいのは当然といえば当然。
コンプライアンスにうるさい(?)巨人が、問題<戦力という決断をしたのなら尚更だ。

じゃあ巨人は、球団として中田翔に対して、謝罪以外に何も制裁を加えなくていいの?って議論に戻る訳だ。これは減俸であったり、移籍にまつわる条件面で、中田個人あるいは日本ハムとの間で内々に取り決めがあった可能性はあると思っている。そもそも無償トレード自体が、中田の年俸を考えれば破格ではあるから、あくまで憶測の域を出ないけど。
まぁこれじゃ世間は納得しないよね。

ここで私が疑問に思うのが、NPBコミッショナーの裁量で、出場停止を科すことは出来ないのか?ということだ。

責任を放棄し丸投げした日ハムと、批判はあれど優勝のためにも試合で使いたい巨人。
両球団の裁定が失効、または期待できない以上、NPBの権限で改めて出場停止処分を下すのが筋なんじゃないの?と思い、くだんの野球協約第60条を見てみた⬇️

ざっくりまとめると、選手の不品行(今回はチームメイトへの暴力行為)に対して
①球団
②コミッショナー
③又はその両者

が罰金、又は出場停止、若しくはその双方を科すことができる。
という事らしい。

出来るけどやらないんですね⁉️

NPBとしての明確な基準もないようだし、判断を球団に任せているのであれば、身内に甘いと感じるのも頷ける。
最近で言うと、緒方孝市氏による野間峻祥選手への全時代的な鉄拳制裁の時にも、処分が軽すぎやしないか?と思ったものだ。



Jリーグはじめ、他のプロスポーツのコンプライアンスに関する規約を色々見てみたが、ここまで曖昧な内容なのはNPBくらいのもの。

特に度重なる暴力事件や暴行が原因の死亡事故、パワハラ問題が噴出した角界は、事態を重く受け止め、日本相撲協会によって特に厳格な暴力禁止規定が設けられた。


今回のようなケースは前例がなく、NPBが能動的に動けなかった可能性はある。だとしたら、今後移籍に伴って出場停止が解除されるような場合には、NPBが介入する体制を整えたり、指針となる懲罰基準を設けるなどの措置が絶対に必要だ。(もちろん2度と同じような問題が起こらないことを願うばかりだが…)

いい加減、旧態依然としたプロ野球界を変えていかなければ、ファンは離れていく。不祥事が起きた時の再発防止への取り組み説明責任情報の開示などを見ても、到底ファンの求めるレベルには達していないのが現状だ。
何度も言うが、形だけの謝罪では意味がない!

※ちなみに、今回の被害選手については、全くもって実名を公表する必要はないと思う。マスゴミも大概にしろ。

私個人として、巨人や原監督に批判の矛先が向かったことには正直首を傾げてしまったけれど、やり場のない怒りや、軽すぎる罰則への不満が蔓延するのは当然だと思う。

本来なら日ハムの選手として、ケジメをつけて欲しかったであろうファイターズファン。
優勝請負人として、拍手喝采で迎え入れたかったであろうジャイアンツファン。
「ファンあってのプロ野球」なんて言っても、結局ファンの気持ちは無視されているのが、今のプロ野球だということが露呈した。

こうなるともう本人が批判を真摯に受け止めて反省し、2度とこんな事が起こらないよう結果と態度で示していくしかない。

中田翔は心に刻め!
傷つけた選手がいたこと。仲間がいたこと。
復調を信じて待ち続け、裏切られたファンがいたこと。
野球選手に憧れる子供たちの希望を踏み躙ったこと。
今後自分のしたことで、家族や周囲の人が後ろ指を刺されるかもしれないこと。

今回の移籍を美談になんてするな!!
たった1本のホームランで帳消しになると思うな‼️
許されたんじゃない、許されて"しまった"だけだということを忘れるな❗️❗️

今回の問題を受け、球団はNPBは今後どんな対策を講じるのか、何も変わらないのか。ファンは見ている…。


今回も長々とお付き合いいただき、ありがとうございましたm(_ _)m
次はもっとポジティブな記事書きますね(笑)
それではまた👋


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