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【いい映画ってなんだろう】

ようやくすずしくなってきましたね。
昨日個人のTwitterに4月以来noteを更新していなくて、次に書くつもりなのは『撮影前に、まず最初に必ずやる事』を書きますってつぶやいたのですが、全然違うことを書こうとしている、プロデューサーの関です。

唐突ですがみなさんにとって『いい映画』ってなんですか?

それは『売れる映画』でしょうか?それとも『賞を取る映画』でしょうか? もちろん、それも『いい映画』ですね。

しかし、『いい映画』の条件ってそれだけでしたっけ?
誰かの心に残る映画は、その全てが「賞」を取り、その全てが「成績」を残したものではないように思います。

小さな視点で描かれたものや、荒唐無稽で実験的なもの、時には目を背けたくなるような残酷なもの、 どの作品も「賞」と「成績」の二つの価値だけで測ってしまったら、存在し得なかった作品だったでしょう。

つまり、映画はもっとたくさんの価値に開かれているはずなのです。
私は、スクリーンの中ではどんなことも起こりえる、それこそが映画の存在価値であると信じています。
映画はまさに【多種多様な価値が共存できる場所】だと考えています。
だから、私は『記憶に残る映画』を生み出していきたいと強く思うのです。

加えて、近年では、映画でさえも『正しさ』を強く求められます。正しさの追求の果ては、はみ出すことを許さない画一的な映画しか残らない気がしてしまうのです。
そういった状況が『文化』にとって健全かどうか、私にはどうも疑わしく感じられます。『正しさ』ではすくい取れない、人間のどうしようもなさが描かれた『映画』に、 時に人は救われてきたからこそ、現在も『映画』は『映画』であり続けられているのだと思っています。

ボクは【世界の誰かの記憶に残る映画】を制作し続けることを目指したいと強く思っています。
それは、思ってもみなかった誰かの考えを垣間見られる場所であり、生きているうちに体験できなかった別の人生を生きられる場所であり、国境や差別、不寛容を越えることが出来る場所だと信じているからです。

想いが先走りすぎましたね。失礼しました。あしからず。

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