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一家団らんについて思うこと

 私の生まれ育った家族は5人家族だった。父と母と、二人の姉とそして私。

 父は仕事で夜遅く帰ることが多かったけれど、父の休みの日にはいつも家族一緒に食卓を囲んで夕飯を食べていた。

 そして、その中心にはいつもテレビがあったものである。

 みんなでテレビを見ながら食事をし、テレビを見ながら一緒に笑ったり泣いたり?していた。
 時には(というかしょっちゅう)姉弟でみたい番組が違うので、チャンネルの奪い合いをしながら。

 しかし、そんな時代も今は昔。 今の私の家族は3人家族。妻と中学生の娘と、そして私。

 テレビはあるけれど、食事の中心にあるわけではない。テレビ番組は、今やもうそう大して面白くもないのだけれど、というかしょうもない番組ばっかりになってきているように感じるけれど、根っからのテレビっ子である私は、基本的に食事中にはテレビをつけずにはいられない。

 そして、妻も娘も当然そんなものだろうとずっと思い続けてきたんだけれど、最近になって、なんだか雲行きが変わってきたのだ。

 近頃よく言われる若者のテレビ離れ。
 まさに娘がその若者の典型? なのかどうかは知らないが、ほとんどテレビを見なくなった。

 で、何をしているかと言えば、アイパッドでYouTubeを見たり、音ゲ―(音楽ゲーム)をやったりしていて、それは食事の間もおんなじだ。

 妻は妻で、スマホでネットニュースをむさぼり見ながら食事をしている。

 しかも今年に入ってコロナがはやりだしてからは、妻がかなり神経質になっているので、食事の際もみんなで食卓を囲むスタイルではなく、みんな離れて、顔が向かい合わないようにして食べなければならなくなっているのだ。

 ああ、こんな食事は私が家庭に求めていたものではないのに。私が望んでいたのは、そして私の理想は家族が一緒の食卓を囲んで食事をして、そしてテレビという共通のものを見ながら、一緒に笑い合ったり感想を言い合ったりする、そんな一家団らんの情景だったはずなのに。

 ま、こんな愚痴を言っても始まらないのは分かっている。時代が違うのだ。そして、育ってきた環境も違うのだから仕方がない。
 夫婦というのは、いわば異文化交流のようなものでもあるのだから。
 

 でもね、それでもやっぱり私は、昔の自分が育ってきた家族の時間というのが欲しいんだよね、というか憧れてるんだよね。
 テレビを見てみんなでワイワイやりながらご飯を食べるって時間をね。

 最近は、こんなふうに昔と今を比較して、昔を懐かしむことが多くなってきたなぁ。

 歳をとったっていうことなんでしょうかね。

 これからの一家団らん。テレビを抜きに、なにか考えないといけないな・・・

と思ってますけど、

思春期の娘にとっては、一家団らんなんて、うっとうしいねん! って感じなのかもしれませんね。

読んでいただいて、とてもうれしいです!