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未来の視点から


先月2歳になった息子は、よく私を遊びに誘う。
「とーとー」「ぶーぶー」

「よっしゃ、いっちょ遊んでやるか!」と意気込み私は息子と一緒に遊ぶ。
そう。遊んで「やる」のである。

我が家はこどものとも年少版を定期購読している。今月は『カッパのかんた』だ。その中に「絵本の楽しみ」という小冊子もついてくる。そこには『まてまてタクシー』の作者である西村敏雄の原稿が載っていた。西村家の父と息子2人の「ライオン」という遊びが紹介されている。その遊びは息子の成長に父が「参りました」と言って、いつのまにかやらなくなったそうだ。
西村敏雄の原稿には以下のように締め括られる。

あの頃、僕は息子たちと遊んであげていたつもりでいたけど、今振り返ると息子たちが僕に楽しい思い出を作ってくれていたんだと思います。「ライオン」という名前の変な遊びに付き合ってくれた息子たちに「ありがとう」も言いたいです。

息子と遊んで「やって」いるつもりであった私は衝撃を受けた。少し未来の視点から見ると、忙しい日々がかけがえのない時間に変わる。

「とーとー」「ぶーぶー」なんて、いつまで言ってくれるのだろう。いつまで遊びに誘ってくれるのだろう。忙しい日々を、心の置き所ひとつでかけがえのない時間に変えれるようにしたい。

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