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「コピーは、コーヒー牛乳飲みながら。47」第61回宣伝会議賞グランプリ、ピンクリボンデザイン大賞受賞者・貝渕充良さんインタビュー

四十七杯目は、「正しく恐がろう。」
「治る確率を変える。」「検診にフライングはない。」

祝! 大阪初の取材!!

コピーライターにインタビューするシリーズ連載「コピーは、コーヒー牛乳飲みながら。」前回の取材から大変お待たせいたしました。コロナ直撃で世間は自粛モード、せっかく大阪に本拠地を移したのになかなか始まらなかった関西編が、いよいよスタートいたします。

その最初のお相手をお願いしたのは「貝渕充良」さん。現在開催中の広告コンテスト「ピンクリボンデザイン大賞」で第13回でグランプリ、昨年の第15回で優秀賞(コピー・デザイン)を受賞された方です。乳がん検診を促す課題で毎年さまざまなコピーが集まり、突破口の見えないこのコンペの攻略法は何なのか。今回そのお話を大阪・道頓堀にてお聞きしました。

インタビュー後半には、あの大阪のソウルフードが登場します。ぜひ最後までご覧ください!!

本業はデザイナー。コピーライターデビューは完全な想定外!?

————最初に貝渕さんが広告業界を目指したきっかけは、何だったのでしょう?

貝渕さん:単純にそういう求人しかなかったんですよ、デザインの専門学校出身だったので。90年代後半の就職氷河期で、大阪の堺市にある4人くらいの広告事務所からキャリアをスタート。幾つかの会社を転々としつつ、デザイナーをしていましたね。

————途中からコピーも書き始めたとお聞きしましたが……きっかけは、何だったのでしょうか?

貝渕さん:最初あまりなかった、ホームページ制作の仕事が来るようになったのがきっかけです。単価が下がってきて何ページ作って何万円みたいな案件で、安価すぎて事務所が外部のライターさんに頼めなくなったんです。

外注できないとなった時に、上司からお前が書けと言われて。それまでデザインの仕事のみだったから、コピーのことなんて一切知らなかったんですよ。困惑しつつ「えっと……こんな感じですかね?」と上司に提出したのですが、何度出しても「あかんあかんあかん」と言われ続けて。

貝渕さん:「いや、だから俺デザイナーだし……どないしたらええねん……」と困りながら何の気もなしに出したものが「お、これええやん」とあっさり言われて。「何やねんそれ!」とわけのわからない状態だったのが、僕の最初のコピーの仕事でした。

————インパクトのある、コピーライターデビューだったんですね(笑)

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