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人は生きもの、医療は生きもの

鍼灸師になるためには、国家試験に合格して鍼灸師の資格を取得する必要があります。鍼灸専門の学校を卒業すれば国家試験受験資格がもらえます。

たくさんの学校があります。学校による特色はあっても、解剖学、生理学、鍼灸理論などカリキュラムの多くは共通しています。

ですから当然、日本であればどこの治療院でも同じ治療が受けられる、と漠然と思っていました、鍼灸の学校に入学するまでは。

しかし後に、鍼灸には、古法、中医学、現代学的鍼灸、沢田流、夢分流、経絡治療などなど、様々なやり方や流派があり、また同じ流派であっても、鍼灸師によってやり方は同じではなく、鍼灸師の数だけ治療法がある、とも言われていることを知りました。

こんなにいろんなやり方があって、「これではかえって、患者さんにとっては迷惑ではないか」といったことを専門学校の先生に聞いてみたことがあります。

そのときの返答は「だから鍼灸は面白い」でした。

面白いかどうかはともかく、この現状が今後変わっていくことはおそらくありません。「ツボ」などは、一応、WHOで定められた世界共通のものがありますが、それはほんの一部です。

また、機械ではない人間という生き物を一つの方法で治療することは不可能であり、鍼灸師や治療家によって、その考え方ややり方が異なるのは当たり前と言えば当たり前です。

鍼灸師と同様に医師も、医師の資格を得たのち、医師としての業務を行っています。医師の国家試験は全国一律、出される問題はすべて同じです。

だからといって医師や病院によってやっていることが同じかといえば、多くの部分で共通するのでしょうが、実はそうではない場合も少なくありません。

東洋医学の様々な勉強会に出席されている方の中には、医師(とくに臨床経験の長いベテランの医師)がとても多くいらっしゃいます。

読んでくれてありがとうございます。

薬や対症療法は、病気が治らないだけでなく、ときに逆効果になることもあります。






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