うつ病と冷え症の関係3
心の病が身体の症状となって現れる心身症。
痛み止めを飲んでよくならない腰痛が、抗うつ薬で収(治)まれば、その腰痛はうつ病の症状としてのもの、と捉えることができます。程度の差こそあれ、このような人は非常に多いと考えられます。
副作用や、依存症のことを考えれば、薬を飲み続けるのは「正直、抵抗がある」と思うのは当然でしょう。
薬を飲んでいる間は症状が緩解するが薬を止めると悪化する、いつまで薬を飲まなければならないのか?
前回も述べましたように、つらい環境だけでうつになるわけではなく、うつ病になるのは、多くの場合「つらい環境+頭の使いすぎ」です。頭の使いすぎとは心火の上炎です。
頭を使いすぎて心火上炎となると、それだけでもとてもエネルギーを消費します。合わせて、リラックスすることやうまく眠ることができなくなり、疲れは蓄積されていき、ふつうに生活しているだけなのに非常に疲れます。これが長く続けば、いずれはエネルギーが枯渇して、無気力、無表情、無行動となります。
心火上炎は自律神経でいえば、交感神経ばかりが過剰に働いている状態です。燃え盛る心火を落ち着かせよう思っても、また交感神経を働かないようにしようと思っても、できるものではありません。
心火上炎では、体の熱が頭(上方部)に偏り、体の下部が冷えていますから、体の下部が温まるようにすることがとても重要です。具体的には、冷たいものや体を冷やす飲食物を避け、体を動かし、湯船に浸かって体を温め、大椎や身柱、命門、関元、足三里にお灸をすることです。
つまり、うつ病の対処法は、かなりの部分で冷え症のそれと同じということです。
薬を飲んで、一時的にでも症状が落ち着いている間に手を打ちましょう。
読んでいただきありがとうございます。次回へ続きます。
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