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「詩」部屋

古い扉を開ける まだ覚えている
温かいスープの香りや 煌々と光る
オレンジ色の灯りの下で 語り合った
親しい人たちの ささやき声を
そしてかつての 私自身の声を

今はもう 雑然としている部屋
床から 埃だらけの本を拾い上げる
誰かが置いた 栞のページを
読み上げてみる 窓から差し込む
街灯だけが この部屋を照らす中で

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