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なんで、そんなこと分かるんですか。すごいですね、先輩。
わたしもどうやったら、先輩みたく多才になれますか。
先輩はふだん、どう過ごしてるんですか。
先輩って何やってるとき、楽しいって感じるんですか。
いや聞いてくださいよ。
これ完成させるの本当に大変だったんですからね、先輩。

なぁ、後輩よ。
全部知ってる。だってわたしも同じことやってきたんだから。
聞く前にやってみたらいいじゃないか。
とは、
言わないよ。

ただ、じっと、のぺっと聞き専、見る専にはげむ。
先輩ってこんな気持ちなんだ。
さぞかし、わたしがお世話になった先輩も、
このような後輩に気苦労なさったんだなと
突然、感慨深い想いになる。

誰しも、後輩はいる(できるようになる)。
でも、普段後輩は視界に映らない。

視界に侵入してこようものなら、どうなるか。
わたしはそんな代償を負った経験者の一人だ。
先輩の鈍く重い斧が、わたしの頭にふるわれた。

そんな後輩の気持ちもわかる、よき理解者である。

わたしたちは先輩でもあり、後輩でもあると忘れてはならない。

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