【バスケ】13年振りにウインターカップを現地で見てきた話
小中とバスケをやっていた私だが、中2の時にチームメイトの誘いでウインターカップの男子決勝戦を見に行った。
それが初めてのウインターカップだった。
平和主義の性格上、バスケというかスポーツ全般が向いていなかったため高校に上がってからはあっさりとバスケを辞めたが、バスケを見るのは好きなので毎年全国大会の結果をネットでチェックしていた。
「堀内桜花」という選手
ライブキッズの私が2023年のライブ参戦本数より映画の鑑賞回数の方が多いという(ライブの参戦本数は22本、スラムダンクは26回鑑賞)自分史上驚異的な記録を樹立。
そうなると高校バスケの観戦も先に「スラムダンク」ブームに乗っかったと思われがちなのだが、実は「スラムダンク」に熱中する以前に高校バスケにハマったきっかけとなった選手がいる。
京都精華高校の堀内桜花(さくら)選手だ。
2021年、Twitterに突然彼女のプレイ集が流れてきた。
当時まだ1年生。相手を華麗に欺くノールックパス、的確な速攻ロングパスにアリウープと、鋭くも華のあるアシストを連発。
彗星の如く現れた彼女の出現で「とんでもないルーキーが出てきた」とすぐさま話題沸騰。
着実にチームの勝利に貢献しながらも変幻自在で自由奔放、その恐れ知らずのプレイスタイルにドハマリしてしまったのだ。
そして彼女がスタメンで出場したこの年、決勝まで進出しあの絶対女王・桜花学園相手にたった4点差まで迫った。今までなんとなくスコアだけ見ていた高校バスケに熱が入ったのはこの時だ。
.
彼女が2年に上がれば注目度はさらにアップ。ただ注目していたのは彼女だけではなく、京都精華にはまだまだスター選手がいた。
ウチェ選手と八木選手である。
イゾジェ・ウチェ選手はナイジェリアからの留学生で、初の留学生キャプテンを担い日本1に貢献、現在はプロとして日本でプレイを続けている。
留学生にはゴール下のシュート、ポジショニング、リバウンドだけ教えるコーチがほとんどだ。背が高いだけで戦力になるためスキルとしてはそれだけでも全国で十分に戦える。
ただ彼女は違った。彼女のプレイを見て度肝を抜かれた。
手足の長さを活かしたリバウンドの嗅覚、速攻でボールを持てばそのままドリブルをしてシュートまで持ち込み、ワンポゼッション差の接戦の場面では自らが切り込める不動の精神力を持ち、センターという大黒柱以上にコートで多彩な働きをする。留学生どころかスポーツ選手として、身体能力もバスケセンスが何もかも桁違いだった。
しかも在学中に日本語を完全に取得し、既にペラペラなのである。応援しない訳が無い。
続いて、PFの八木悠香(はるか)選手。
堀内選手とは中学生からのコンビである。八木選手無しでは語ることは出来ない。
彼女の仕事は主にペイントエリアでの得点やリバウンドを担い、自分より背の高いセンターの選手にも負けじと身体を張りフィジカルでプッシュ、試合に出場すればダブルダブルのスコア記録はざら。
コート外からは調子の良し悪しというのは明白に見えるものの、彼女には不調という概念は無いそうで、常にパフォーマンスがトップクラスで安定しており、世代の日本代表として選出されるなど、世代屈指の選手である。
.
京都精華はとんでもなくバランスの良いチームだと思った。高校バスケで初めて推しのチームというものが出来た。
高校バスケ熱をさらに加速させた「THE FIRST SLAMDUNK」
そしてこの高校バスケ熱にはっぱをかけられたのが無論「THE FIRST SLAMDUNK」である。
何度でも言うが、大好きな「スラムダンク」に大好きなロックバンドの10-FEETとThe Birthdayが主題歌すると情報解禁された時点で、公開前にも関わらず私の「スラムダンク」熱はすぐさま沸点を越えた。
最初は「令和に山王戦が見れるなんて…!」「10-FEETが映画館で聴けるなんて…!」が始まりだった私の映画の熱は、映画だけに留まることは出来なかった。
では「『スラムダンク』を見に行く以外で何の推し活が出来るか?」というと、意外にもたくさん出来るのだ。
10-FEETのライブを見にいく
ライブが好きな私にとって10-FEETをライブで見に行くのは元々モッシュ・ダイブ・サークルのあるバンドにも慣れていることもあり、コンビニに行くぐらい容易だった。
ただ、10-FEETを見にいくのは「スラムダンクの主題歌をしたから」ではなく、あくまでも「ロックバンド」だからである。ここだけは譲れない一本柱である。
ライブキッズの私にとって、ライブは居酒屋やラーメンのようなものである。
ちなみに私が10-FEETで一番好きな曲は「その向こうへ」。いつ聴いてもソリッドでヒリヒリするクールさがたまらない。↓
湘南に行く
いわゆる聖地巡礼である。
元々地元が横浜なので鎌倉にはよく遊びに行っていたのだが、シンプルに埼玉に来てから海欲が凄まじくなった。海無し県に住むと猛烈に海が見に行きたくなる、人間不思議なものだ。
5月頃、凛として時雨のライブで横浜に戻ったため、近場ではあるがホテルを取り実家には帰らず、あえてそのまま鎌倉に行くことにした。
新装版表紙の流川の由比ヶ浜、江ノ電に乗っては例の鎌倉高校前を通り、原作最終話の鵠沼海岸から見る江ノ島を写真に収め、さらに右に歩いてリョータとリョータ母が和解した辻堂海岸まで気ままに歩く。
輝く広大な海でサーファーは波を待ち、砂浜では子どもが無邪気に遊び、青空にはトンビが優雅に舞う。波音やトンビの鳴き声など音が劇中そのままでびっくりした。
「ぼっちざろっく!」も好きなので江ノ島ももちろん参拝。鎌倉は聖地巡礼の宝庫である。
秋田に行く
突如会社から「夏休みとして公休を付与するので2日好きな時に休みを取ってください」と言われ、そうなるとライブ以外で出かけるとなれば「スラムダンク」の聖地巡礼で人生初の秋田に行くしかない。
1泊2日で1日目で由利本荘市にある沢北神社へ、2日目に秋田駅からさらに北上し、能代へ行くことにした。
「能代バスケミュージアム」、名の通りバスケに特化した博物館で、地元の能代最強時代からNBAやプロバスケ、「スラムダンク」を中心とする井上先生に関する作品など様々展示されている。
能代バスケミュージアム近くに山王工業のモデルとなった「能代科学技術高校(当時の名称:能代工業)」があり、学校から提示されている公開日であれば、保護者でなくとも誰でも体育館内で練習見学が出来る。
そのことを知ってはいたものの、高校生の部活動に訳のわからない大人が無理に押しかけるのも嫌だったので行かない予定ではあったが、受付の方に「30分後から練習が始まりますけど練習見学されますか?」とオススメしてくれたのだ。
この能代高の練習見学が、今回ウインターカップを見に行くきっかけとなったと言っても過言ではない。
すぐ様高校に向かう。最後に高校の中に入ったのは短大に入ってから文化祭で母校に行った時なので8~9年前。
そもそも秋田には知り合いもいないし一度も行った事がないので何も思い入れもないのだが、たまたま高校の中に入れて、さらには大人になってからはなかなか見ることが出来ない高校生の部活の練習を見学までさせてもらえたことが青春を目の当たりに出来て非常に良く、下駄箱や職員室前にあるスケジュールが書かれたホワイトボード見ては一気に高校時代に戻ったような感覚になり、青春時代を五感で思い出すエモーショナルな気持ちになった。
能代の練習見学は秋田の聖地巡礼で一番楽しかった。
この時は「いい経験をさせてもらえたな」と思うだけではあったが、後にその経験が「能代を応援しよう」という気持ちとして小さな芽が生えたのかもしれない。
.
後日談と言えば後日談がある。
秋田で取ったホテルの隣が偶然ライブハウスでdustboxがその日ライブをしていたり(ご本人を見かけたのでまさかとは思ったがライブハウスだった)、つらつらと秋田の聖地巡礼記録をSNSに連ねていたところ、東北に住むライブ仲間の娘さんの担任が能代高校の銅像のモデルの方だったと教えていただいたりと、縁を越えてロックバンドにもバスケにも仕組まれているなと思った。
13年振りに現地へ
普通なら「スラムダンク」を見て「プロバスケを見に行く」「バスケを始める」のが正当なハマり方だとは思うが、テンフィのライブを見て、聖地巡礼を経て、ようやく現地でバスケを見に行くというなかなか遠回りなことをしていたことに書いていて気がついた。
12/23、ウインターカップの全国大会初戦。
この日の夜、夜行バスでライブを見に金沢に行く予定だったのだが、日中は特に予定が無かったためまさに思い立って「現地に行こう!」と急遽能代が試合をする武蔵の森スポーツプラザへ高校バスケを見に行ってきた。
13年ぶりに現地へ。ローソンでライブや個展以外のチケットを発券するのはいつ以来、いや、スポーツ観戦としては初めてである。
1回戦は出場校が多いためメインコートの東京体育館とこの武蔵の森スポーツプラザの2会場で試合が行われ、前半は女子、後半は男子、4コート同時進行で行われる。
どのチームもシーソーゲームだったり、いきなり大差をつけて快勝したり、結果はどうあれ青春の全てをぶつけたいい試合をする。本当に日本の高校バスケはレベルが高いし、4コート同時進行ではシンプルに目ん玉が足りない。
応援しに来た能代科技は今大会ベスト4の土浦日大相手に初戦敗退、仕事の都合上、推し選手を擁する京都精華も現地に見に行くことが出来なかったが、推しが史上初の3冠達成と有終の美を飾ったことを嬉しく思う。
.
ぶっちゃけバスケやってた時は自分に期待されるのが嫌で超イヤイヤやってたし、顧問は褒めてくれたけど背が高いだけで出させてもらっているようで劣等感しかなかったし、今や大好きな山王戦もバスケやっていた当初はオールコートプレスの場面が辛すぎてリョータ潰しのところは読み飛ばしていたけど、アラサーとなり青春から遠のいた今の私だからこそ、直接高校生の試合を現地で見ると心にくるものがあった。20歳の私なら絶対に感動しないね、と自分に問いたいぐらいだ。
.
と言うわけで、2024年も収まらないであろう「スラムダンク」熱を持ったまま、今年こそは堀内桜花選手を見にWリーグに行きたいと思います。
そういえば、バスケ会場での「第ゼロ感」はまだ聴いたことないな。ライブだけではなく、こういうところでも聴いてみたいな。
最後までお読み頂きありがとうございます!頂戴したサポート代はライブハウス支援に使わせていただきます。