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休息

先ほどまで、江国香織を読み、珈琲を嗜んでいた。
部屋には、レコードプレーヤーからEric craptonの Next time you see herが流れていた。部屋の電気は付けていない。窓から差し込む日光の僅かな明かりの中で、静かに本を読むのが落ち着くから。

机の上には、一昨日買ったスターバックスのテイクアウト珈琲が残っていた。試しに一口飲んでみた。案外、飲めないことはない。ただ、冷たくもなく熱くもない曖昧な味がした。風味は完全に損なわれている。

ここ最近は、さまざまな雑務が重なり、日常とは程遠いような生活をしていた。だからか、先ほどの昼寝の時間は、とても心地が良かった。しかし、エアコンの設定温度が上がりすぎていたためか、もわっとした空気が部屋全体に広がっていて、顔が乾燥していたので、身体的に若干の不快感が残った。エアコンを切った。

何もない、ほんとうに、特に何もない。この感じがなかなか久しぶりだった。ゆったりとした時間の流れと豪華ではないが、十分な食事、一番お気に入りの珈琲。なにも取り立てて語るべきことはないが、この瞬間がとても心地良い。そんな時間だ。

明日からは、また煩わしいことが始まるが、今日は、今日だけはゆっくりできる。束の間の休息に安堵する。

あわよくば、ビアードパパのシュークリームか砂糖にまみれたあんドーナツを口いっぱいに頬張りたい。

また書きマンボ