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ロマンと福袋

問い:珈琲次郎
「突然すみません。福袋って、買いますか?」

・・・

回答:某お嫁さん
「えっ、買わないよ。あれってさあ
売れ残りの詰め合わせじゃないの?」

・・・

回答:某同僚さん
「ハァ?あれって絶対要らないの入ってるし
普通に自分が欲しいもの買ったほうがいいよね」


ここだけの話、私は福袋が好きなのです。

あまり声高々に声明すると嫁ちゃんとか
同僚とかに白い目で見られかねないので
ヒソヒソ声でビクビクしながら言うけど。

福袋って、私は季節のイベントだと思う。

ひとつ一万円くらいの福袋を、友人達と
一人ひとつずつ買ってソリャと開封する。

「なんだこれえええ要らねええええ!!

「これは・・・見ようによってはアリ?」

「おっとすごい、控えめに言って鉄クズ

湧き起こるは怨嗟渦巻く乾いた笑いだが
それがいいんだよね!ハズレでいいの!

浮かれ気分で突っ込んで玉砕!みたいな
バカな男たちが全力でバカなことをする。
そういうノリが私は最高に好きなワケよ。

この感覚を男のロマンと言う(諸説あり)。

・・・とはいえ、私も結婚して久しいし
ノリで一緒に福袋を買ってくれる友人も
すっかりいなくなってしまいました。

そうなんです。福袋はもう引退なんです。
変なもの買ったら嫁ちゃんに怒られるし。
はああ・・・寂しいなあ。

でも今どきの福袋はもう中身がほとんど
開示されてる状態で売られているもんね。
あんなのもう、私の好きな福袋じゃない。

とはいえ、なんかこう久々に買いたい…。

・・・

先日行きつけの珈琲専門店に足を運ぶと
あるじゃないですか!福袋ならぬ福箱が!
(タイトルの画像です)

福箱とは?:
珈琲問屋さんが販売する商品の名称
ブルーマウンテンNo.1やゲイシャなど
名だたる高級珈琲豆7種類の詰め合わせ
お値段約6000円也

いいなあ、これいいなあ!すごい豆だ!
飲んだことがないヤツばっかりじゃん!

「こちら大変お求めやすくなってます」

食い入るように福箱を凝視していた私に
さりげなく店員(イケメン)が説明開始。

「特価です。通常1万円超えですから」

正月気分でネジが緩んでいた私は、つい
イケメン眼鏡男子店員のイケボにやられ
気付いたら福箱をポンと買っていました。

「いやあ、いい買い物をした。うはは」

ホクホク顔で帰宅する私。
キッチンに居た嫁ちゃんの顔を見るなり
(アッ!)と全身から冷や汗が噴出する。

そうだよ!何ポンと買っているんだよ!
6000円ぞ!珈琲豆に6000円はヤバい!

フリーズした私に嫁ちゃんが笑顔を向け

「おかえり。何買ってきたの?」


今年初の教訓。
正月気分と眼鏡男子には気を付けよう。


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