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サプライズアイス

??

…?

???

ねえ嫁サン。

「んー?」

これ、何?

「アイスだよ」

そりゃ、見れば分かるよ。
これなんか手作りっぽいけど?

「わたしが作ったのよ」

!?

「!?」

君、アイスなんか作れたっけ?

「夫くん」

はい。

「スマホがあれば誰でも作れるのよ」

いや作れないよ。何これ?君が作った?
なんかすごくベリーベリー入ってるが?
材料どうした?なんぞこれなんぞこれ?

「落ち着いて、夫くん」

ふーふー。

「わたし、冷凍庫を整理したのよ」

はあ?なんで冷凍庫

「黙って聞いて」

はい。

「このベリーは昔コストコで買ったやつ。
“いっけね、忘れてた!”ってやつ。わかる?」

わかる。

「わたし、このベリー、救いたい!わかる?」

わかるよ。

「だったらアイス作るしかないよね!」

それはわからん。

「なんでわかんないの!?」

わかってたまるか!
そんな、作ったこともないのに。

「夫くん」

はい。

「まあ、食べてみてよ」

…それもそうだね。シャリ、シャリ、シャリ。
ん?これは…

「どう?味どう?」

アイスだ!?

「いやアイスって言ったじゃん」

アイスの味するよ?すごい。

「アイス作ったんだから、そりゃそうでしょ」

君、アイス作れたんだね…

「夫くんバグってる?壊れたラジオみたいに」

バグってないよ、驚いたんだよ。誰がラジオだ。
えっ、いや、えっ?これ美味いんだが。

「それは良かった」

材料は何使ったの?牛乳とか?

「ヨーグルトと、はちみつ」

ヨーグルト!?

「そーなの。作れちゃうんだね、これが」

全部混ぜるの?ミキサーで?

「いやー、ぶんぶんチョッパーでいける」

えっ、あれで混ぜたのか!すごいね。

「ほどほどに混ぜたら冷やして完成だよ」

へえー(シャリシャリ)
いやほんと(シャリシャリ)
これうまいね(シャリシャリ)

「簡単だから夫くんも作れるよ」

でもさ、話戻るけどどうしてアイスを
作るって発想になったわけ?

「職場でアイスの話になってね」

アイスを作るって話になったの?

「そうそう」

どんな職場だよ。パティシエの集まりか。

「わたし、アイスって作れるんだ!
ってすごく驚いたのよ」

君でも驚くんだね。(シャリシャリ)
ぼくは君の行動力に驚きだよ。

「ねえ夫くん」

ん?(シャリシャリ)

「食べ過ぎじゃない?アイス」

しまった、あまりに美味しくて
ついおかわりをしまくっていたΣ(゚Д゚)

「まあいいけど。お腹壊さないでね」

ふっ。

「なに、鼻で笑って」

ぼくのお腹はすでにピーピーだ。

「このたわけ!」

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