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進捗報告 / アナログゲームの比喩でBaMaDiSを見直す・suika2との邂逅


アナログゲームとメカニクスの存在を知った上でのBaMaDiS

あのころ私は未熟だった。

このnoteを書き出した初期の頃、BaMaDiSの構成要素を定義してイメージを掴もうとしていたんですが、まあそんなに間違っていなかったと思いたいけれど、思い返すとあれは自分がBaMaDiSを使ってやりたい事を並べていたので、BaMaDiSがどんなものかは良く分からずに書き殴っていた感じですね。
じゃあ今ちゃんと考えられているのかと言うと分かりませんが、見出しにあるようにアナログゲームとゲームメカニクスという考え方を踏まえて、もう一度BaMaDisの構成用を定義してみると、だいぶ切り口の違う定義の仕方になりました。
具体的に言うと、アナログゲームをアナロジーとして考えてみていて、アナログ版BaMaDiSを買ってくるとボックスの中にはキャラシート、カード、ボード、ブックが入ってる、という感じです。

キャラクターシート

プレイヤーにはロールプレイ/成長要素を付加しようと思っているので、キャラシートが要ります。
とりあえず天拝山クエストで簡易版を作ったのでGURPSの3d6ダイスロールとパラメータを想定していますが、変わるかもしれません。
またスキル等の成長への割り振りシステムはパワポケ式のものを想定しています。各能力値に対応する経験値があって、それを消費して成長したり能力を得たりする感じです。

カード

これはブックと密接に関係してて、Twilight Struggleのカードに近いものです。
これがストーリー構造の骨組みを構成します。
カードにはブックに書いてあるイベント番号とそのイベントの成功/失敗の結果で行うカード操作およびボードのトークン操作について書いてあるイメージです。
このカード操作についてはまだ自分の知識や経験が少ないので学びながら試行錯誤して作っていくことになると思います。
現状では山札から一枚づつ引いていくのか、手札をある程度を持ちプレイヤーがどのカードを使うかある程度決められるか、の2種類を検討しています。

ボード

以前はボード上でゲームが展開しストーリーが紡がれるイメージでいましたが、このバージョンのBaMaDiSではあくまで世界やプレイヤー、NPCの状況を表示する程度の意味合いでしかありません。
取り敢えず考えているのは、プレイヤーやNPC達が社会資本的なヒト、モノ、カネを表すトークンを稼ぎ、社会を維持するために一定のターンごとにトークンが消費される、そしてイベントによってもトークンが消費されストーリーマーカーが進んでいく感じです。
トークンが赤字になると社会やストーリーの動向が悪化していき、最悪全滅エンドを迎える事になります。

ブック

これはゲームブック的な本であり、チャプターごとにイベントが書かれています。
カード操作によって、カードに対応するチャプターのイベントが発生し、時にはダイスロールが行われ、トークンが操作されます。
ゲームブックと違うのは次に移動するチャプターはブック内に書かれておらず、カードを参照する事になります。

結局どのようにBaMaDiSは変貌したのか?

以前はボードゲームに近い形を想定していましたが、今回の何度目かの再検討によりゲームブックに近い形になりました。ただゲームブックと違うのはそのストーリーのツリーが動的に変化すると言うところです。
ただ、動的にエピソードのつながりが変化していくストーリーテリングについては自分は何かノウハウを持っているわけではないので、作りながら学ぶ事になると思います。
ただ、今回の件でゲームシステムとストーリーが以前に比べてだいぶ綺麗に分離できたので、詳細が決まらないのでゲームシステムを作れない、という事が無くなりました。
あと、ここまで分離すると、漠然と考えていた物語世界の設定/ストーリーとシステムが切り離せるので、小規模な試作品を作ることのイメージが持てるようになりました。

では、いよいよ手を動かすフェーズ、なのですが…。

suika2との突然の出会い

一年の計は元旦にあり

唐突ですが、新年明けましておめでとうございます。
と言う訳で実は2024年1回目の更新なのですが、自分はコンピュータやプログラム系のものが割合好きでして、新年を迎えて元旦に何か新しいPC関連やらプログラム関連のものを触ってみたり、音楽用のアプリを触ってみたりしています。
それで今回は、なんとなく国産のノベルゲームエンジンを触ってみる事にしました。

suika2、Light.vnともに以前ダウンロードしたことはあったのですが、ろくにチュートリアルもやっていませんでした。
そんな訳でRenPyで簡単なゲームなら作れるようになった今、ちょっと触ってみようかな、と思った訳です。以下その時の感想。

そんな印象で、まあRenPyでの作業に戻るかー、と思っていたら1つ目のつぶやきにリプライが。

なんと、作者さんがマッハでご対応を!しかも10年前のMacBookAir使ってるという酔狂な人物の無責任なつぶやきに対して!
いや、これは大感謝です恐縮です。早速最新版をDLさせていただきました。

suika2コミュニティとの出会い

そんな事があったもので、suika2についてもう少し詳しく調べてみようと思い、公式サイトを流し読みじゃなくてもう少し詳しく読んだり、GitHubのプロジェクトページに行ってみました。

suika2の公式ページは全体的に淡白というか、チュートリアルなんかも本当に必要最小限の事しか書いてなくて、シンプルな機能、軽快な動作に特化したエンジンだなあ、って感じなんですよ。
でもよーく読んでみたり、GitHub見ると上のつぶやきみたいにだんだん印象が変わってきました。

suika2がシンプルなのは、モバイルデバイスでも軽く動かすためのあえての選択であって、そのためにSDL2やOpenGL使わずにC(C++じゃないよ!)でゴリゴリ書いているとか、昨日拡張するための独自言語であるWMS(water melon script)も当然Cで書かれたシンプルなもので、なおかつCで拡張しやすくなってたりします。わーなんだこりゃー。
取り敢えずGitHubでソース落とすと、WMS単独で動くソースファイルが手に入るので早速DLしてビルド。Macでちゃんと動くようになりました。
表面上は、すごくシンプルにして、物語だけ書きたい人向けのツールの顔をしていますが、その下には普通にMakeでビルドするツールが潜んでいるあたり、只者じゃない気がします。

あと(Cで書かれているからだろうと思いますが)各機能の性能の上限値が他のエンジンに比べて低そうに見えるんですが、多分個人開発者なら使いきれないだろう値ではあるので、そこら辺は考えた上であえて割り切って作られたんだな、という匂いがプンプンします。

そんなイメージを持ちつつ、旧MacOS対応のお礼を言うために慣れないディスコードサーバにお邪魔したのですが、もう活気に溢れてて熱いなsuika2という思いを新たにしました。

suika2やるしかないのか

もう1つお伝えしておきたいのは、suika2の作者さんは、ゲーム作者にとっての利便性というものを凄く多角的に考えてられるのだなあ、という事で、suika2でゲームを作れば、無料でAppleのアプリストアやGoogleマーケットプレイスに登録してくれるサービスを提供しているんですよね。

ある意味ビジネスを凄く意識しているんだと思うけれど、それ以上にsuika2コミュニティに人を呼ぶ努力を凄くされている気がする。

ぱっと読んだだけでは分からなかった、画面にセリフ以外の文字情報を出す方法も分かってきたし、コンセプトがだんだん明確になってきて、BaMaDiS、ツール、ゲーム内容が綺麗に分離してきたので、BaMaDiSをsuika2で作ってみようかという気持ちが動かし難くなってきました。
結局またRenPyで作り直す事になっても、ある程度制約があるsuika2でプロトタイプ作るのは決して無駄ではないだろうし、制約がある分ミニマムに作らなくてはいけないので「あれもやりたいこれもやりたい」を防ぐのにちょうどいいのかもしれない。
この段階で規模を見積もっておくのは良い手だと思うわけですよ。

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