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「なんで勉強するの?」という問いにプログラミング教育は答えられるか

皆さまこんにちは。
K研究員です。

私は、今の教育が「なんで勉強するの?」という疑問に答えられていないのではと感じています。

そして、プログラミング教育がその問題を解消してくれるかもと期待を持って色々考えています。

今の教育は受け身になっていると感じています。例えば、算数の問題で、花壇の面積を求めようという問題があります。縦2メートル、横3メートルで6平方メートルが答えです。
でもなんで、花壇は長方形だと考えたのでしょう。実際は歪んでいたり内側が膨らんでいたりして、六角形の方がより近いかもしれません。

現実の仕事では、


1. 花壇の砂を入れ替えたい
2. 砂の量を予想して無駄なく発注したい
3. 体積を求めたいのでまずは面積を求めたい
4. 面積は計算の簡単な長方形で考えるか?より正確な多角形で考えるか?
5. 今回は砂をある程度多めに買ってもいいので長方形で計算しよう

というように、理由を考えて最適なやり方を自分で選びます。しかし、算数では長方形の面積の公式を教えるために無理やり花壇を登場させています。そのため、「花壇は長方形」それが決まりなんだ、決まりを覚えるのが算数なんだと学生にインプットされていきます。そればかり繰り返している学生はなんで長方形なんだ?なんで面積の公式なんだ?と思いながらもそのうち思考停止して受け身状態になってしまいます。

また、「三角関数なんか現実に使わないし」みたいなセリフも耳にします。受け身で無理やり使わされればそう言いたくなるのもわかります。三角関数は波の形をした関数で、これを使えばUFOがフヨフヨ飛んでる様子を再現したり、水面に広がって行く波紋の絵を簡単に書くことができます。そういうことは教わらず、三角関数の公式だけを教えられ計算問題を解く授業が行われます。


面積の公式も三角関数も学校で習っているのは便利な道具に過ぎません。使うと良いなという場面で使えば良いのです。偉い先生や昔の人が決めたから、ここではこうしなければいけないというような思い込みがあるように思います。

しかし一方で、昔の偉い人が決めたからそれが一番いいというのもまた真実なのです。その道のプロにならない限り、日常生活で一般的な方法よりもっと良い方法を探して工夫する必要はほとんどありません。花壇の砂が必要なら20kg入りをいくつか買って余ったら倉庫に入れておけばいいのです。

このように、自分の目的に最適な方法や道具(公式や関数等も含め)を工夫して使うのが学習としては一番なのに、プロになるまでその機会が訪れず、「なんで勉強するの?」を勉強する機会が学生のうちは無くなってしまっているのです。

プログラミング教育は「何で勉強するの?」に答えられるか

そこで、プログラミング教育です。プログラミングの世界では自由にトライ&エラーすることができます。自分の作ったUFOの動きを決めるのは自分です。偉い昔の人の動きを踏襲する必要はありません。そうするとおのずと、三角関数がいいのか、ほかの関数がいいのか考えることになります。

そういう世界になれば、三角関数は道具になります。新しい道具を手に入れれば手に入れるほどできることが広がっていくのです。

英語も同じです。海外旅行に行ったり道案内するだけなら正しい英文法も正しいスペルも必要ありません。一方、Why!?プログラミングに出てきた男の子のように自分のプログラムを紹介するならば英文法やスペルが間違っていればアクセス数が下がってしまうこともあるので必死になるかと思います。

このようにプログラミング教育を通して、勉強することの意味を知ってもらい勉強することがかっこいいと言える世の中にしていけたらいいなと思っています。

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