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マキタ 桜子
2014年4月19日 16:08
両手に二つ折りの紙。 葬り、灰に帰すべきは――。 ― 密葬。― 目の前には大きな屋敷。 その中へ吸い込まれていくかの様に、黒く、人々が列を成している。 その中には、俺も含まれている。「土方」「あ?」 呼ばれて振り返ると布瀬が俺の顔を見下ろし、その場には不釣り合いな爽やかな笑顔を浮かべる。「何ぼーっとしてるのよ」 陽の光を受けると輝く色素の
2014年4月20日 21:34
ひとつ前の『求婚リザベーション』をご覧になるとよりいっそうお楽しみいただけます。「それで、なんの用だい?」 俺を、ファミレスに呼び出したのは、先日まで俺の恋人だった女性。「……」「はぁ……」 の、弟だった。 *求愛リザベーション* 突然の電話だった。 恋人にプロポーズするも、あえなく散ってしまった俺にとっては無神経なもの。『話があるから』 場所はメールする