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整形外科の再生医療


クリニック経営は収益が出やすい数少ない業態の一つと言われています。


しかし、クリニック数の増加、社会保障費の抑制の流れに伴い、年々経営の舵取りが難しくなってきていることは確かです。


保険内診療では収益性に限界があるため、保険外診療を行うことで収益性を高めようと考える開業医の先生も増えてきました。

皮膚科の先生であれば、美容(脱毛・シミ治療など)を保険外で行うことで収益性を高めていますし、歯科医院であれば、保険外の矯正や詰め物、インプラントを高単価で行うことで収益性を高めることできます。

整形外科でメジャーな保険外診療としては、以前記事にもしましたが、自賠責保険による診療があります。かなり単価が高いため高収益を実現することができます。


しかし、交通事故診療はダウントレンドです。

近年の自動車技術の進化によって、毎年交通事故件数が減少しており、年々自賠責の療養費は下がってきています。

また、昨年は新型コロナウイルスの影響により、交通事件数は前年の20%程度減少するという現象が起きています。

そのため、自賠責保険に対する診療も今後先行きがいいかというとそうではないと考えます。


そこで、近年注目されている、保険外診療に、PRP療法があります。

整形外科クリニック経営にどのようにPRP療法を使っていくか、を一緒に考えていきたいと思います。


PRP療法とは

まず、PRP(Platelet Rich Plasma)療法とは、多血小板血漿といい、再生医療の一種です。


血液(主に血小板)に含まれる成長因子を活用し、今までは歯科、形成外科などの分野で用いられていたものですが、海外での普及に伴い、日本でも整形外科分野に応用されるようになってきました。

野球の田中将大投手がその治療を受けたということがメディアで取り上げられたのをきっかけに、話題となりました。

実際、私が担当させていただいていたクリニック様では、当時PRP療法についてホームページに記載していたところ、全国から多数の問い合わせをいただき、都内にあるクリニックにもかかわらず、沖縄からも患者さんが来るという現象が起きていました。

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